あさぎり (列車)

あさぎり (列車)の最新ニュースをまとめて検索!

あさぎり
(ワイドビュー)あさぎり
(左)20000形電車「あさぎり」(右)371系電車「(ワイドビュー)あさぎり」(2008年4月)
(左)20000形電車「あさぎり
(右)371系電車「(ワイドビュー)あさぎり
(2008年4月)
運行鉄道事業者 小田急電鉄
東海旅客鉄道(JR東海)
列車種別 特急列車
運転区間 新宿駅(小田急) - 沼津駅
経由線区 小田急小田原線御殿場線
使用車両
(所属区所)
20000形電車(小田急電鉄)
371系電車静岡車両区
運転開始日 1991年3月16日
備考 2009年10月現在のデータ
あさぎり 運行経路図
KBHFa
新宿駅 小田急小田原線
BHF
町田駅
BHF
本厚木駅
BHF
松田駅 JR海御殿場線
HST
駿河小山駅
BHF
御殿場駅
BHF
裾野駅
KBHFe
沼津駅

あさぎりとは、小田急電鉄(小田急)と東海旅客鉄道(JR東海)が新宿駅 - 沼津駅間を運行している特急列車である。

主に、東京から西伊豆方面への観光輸送と、御殿場方面へのビジネス、観光客の輸送を目的としている。

目次

[編集] 列車名について

「あさぎり」を名乗る列車としては、本項目で述べる新宿駅 - 御殿場駅・沼津駅間を運行する準急行列車急行列車→特急列車の他に、1959年より1986年まで日本国有鉄道(国鉄)が門司港駅 - 天ヶ瀬駅由布院駅間を鹿児島本線日豊本線日田彦山線久大本線経由で運行していた準急行列車→急行列車→快速列車があった。

同じ愛称であるものの、前者は後述の通り地名に、後者は自然現象に依拠するものであり、関連性は薄い。また、ともに急行列車という性格から座席指定制を採っていなかったこと、運行主体が前者は小田急電鉄から国鉄への片乗り入れの体裁をとっていたのに対し、後者は国鉄線内での運行だったこと、ともに国鉄→JRの座席指定席発券管理システムであるマルスシステムに収容されていなかったことなど、別地域に同一愛称の列車が運行されていても問題が生じなかったため、後者の廃止まで両者が併存する状態になっていた。

しかし、前者は座席指定ではないものの乗車整理券の体裁を組み合わせて他の小田急ロマンスカーと同一の発券システムで「列車名・乗車車両」の指定まで行い、小田急ロマンスカーの発券を扱う旅行代理店で販売されていたことや「私鉄特急車、とりわけ小田急ロマンスカーが国鉄に定期優等列車として乗り入れる」という運行上の特色などから、比較的広く前者をさすことが多かったとされる。そのため、本項では新宿 - 御殿場間準急→急行とその後身にあたる新宿 - 沼津間特急について記述する。九州で運行されていた列車については日田彦山線の項目を参照。

[編集] 運転概要

1日4往復の運転である。

  • 列車番号は小田急線内とJR線内とで異なる。なお、Xは列車号数である。
    • 小田急線内:040XM
    • JR線内:XM
JR東海371系電車を使用した「あさぎり」
小田急20000形電車を使用した「あさぎり」
過去に「あさぎり」として使用された小田急3000形電車

[編集] 停車駅

新宿駅 - 町田駅 - 本厚木駅 - 松田駅 - 駿河小山駅※ - 御殿場駅 - 裾野駅 - 沼津駅

  • 新宿と渋沢-新松田間にあるJRへの連絡線との分岐点までは小田急小田原線、連絡線を通って松田 - 沼津間は御殿場線を走行する。
  • ※の駿河小山駅は1号・3号・6号・8号が停車。
  • 列車により、対向列車との行き違いのために山北駅谷峨駅足柄駅にて運転停車を行う。

[編集] 使用車両

  • 現用車両
    • 小田急:20000形電車(通称:「RSE」)
      1・4・5・8号を運行する(新宿駅→沼津駅→新宿駅→沼津駅→新宿駅と2往復)。
    • JR東海:371系電車
      2・3・6・7号を運行する(沼津駅→新宿駅→沼津駅→新宿駅→沼津駅と2往復)。
      ただし、371系電車は1編成しかないため、同車が検査等で運行できないときは、小田急所有のRSEを使用して運転される。このときは全列車がRSEでの運行となり、この期間中はRSEの検査等は行われない。

[編集] 編成

現用編成

沼津←   →新宿
1 2 3 4 5 6 7
G G *指

記号凡例

[編集] 特別急行券の発行について

松田駅発行の特急券
  • 小田急特急ロマンスカーに準じた特急券の発行を行っており、全車座席指定制を採用している。そのため、JRの末端区間となる御殿場駅 - 沼津駅間を除いて自由席の扱いを行っていない。
  • 小田急において座席指定の際に使用される列車コードは「40X」(X=列車号数)。
  • JR東海で特急券を購入する場合は、座席管理がJRでなく小田急側にあるため、マルス端末の専用メニューから小田急にオンラインで問い合わせ、座席指定を取るシステムとなっている。JR東海以外のJR窓口は小田急とオンライン接続されていないため、マルス端末で席なし特急券を発行し、さらに静岡マルス指令に電話をし、座席の割り当てを受けることになる。この煩雑さから、JR側は2009年3月14日出発分から、小田急線区間を含む指定券の発券をJR東海および西日本旅客鉄道(JR西日本)京阪神地区の一部窓口に限定した[1]
  • このため、連絡運輸の範囲から外れる地域で小田急とJRを直通利用する券を購入する場合は、JR券と小田急の乗車券とを組み合わせての発券となる。そのため、枚数が多くなるほか、発売方法が煩雑となる。このことから、地方ではJR駅の担当者が小田急電鉄の特急券・乗車券とJR券を同時に取り扱っている旅行代理店で購入するように勧める場合もある。
  • また、沿革にあるとおり、長らく国鉄→JR線内は急行列車扱いであったことや現行の松田駅 - 沼津駅間の営業キロが50.0kmであることから、従来の運行区間である松田駅 - 御殿場駅間での急激な料金の値上がりを防ぐため、JR東海内は座席指定席券の額も30kmまでの「特定特急券」(通常期:820)を設定している。また、御殿場駅 - 沼津駅間の自由席特急券も形式的には「特定特急券」の扱いで(310円)発行している。

[編集] 特記事項

  • 特急格上げとなった1991年時点では、小田急ロマンスカーではまだシートサービスが行なわれていたが、「あさぎり」においては、普通車については当初からワゴンサービスのみである。グリーン車についてはシートサービスを実施しており、各座席にはコールボタンも備えられている。
  • グリーン車のシートサービスのメニューにおいて、上り「あさぎり2号」限定のメニューとして、モーニングセットが提供されていた。「洋風」・「和風」があり、運行開始当初は、洋風セットはサンドイッチ・季節の果物・コーヒー、和風セットは沼津駅の駅弁・緑茶・味噌汁のセットであった。1994年ごろからは洋風セットの果物・和風セットの味噌汁が省略され、その分価格も下げられていた。
  • 沼津駅からは、伊豆半島各方面への接続バスの運行が設定されている。このうち、東海自動車の西伊豆特急「スーパーロマンス号」の運行開始当初は、バスの車体の片側を20000形「RSE」の、反対側を371系のカラーリングと揃えた専用車両が運行された[2]。車両更新時に専用色ではなくなっている。
  • 新宿駅は小田急線内であるので、JRの「東京山手線内」や「東京都区内」の制度は適用されない。そのため、本列車群を使う場合、例えば「大垣→新宿」のように、JR駅だと東京山手線内東京都区内であるにも関わらず、「山手線内」「東京都区内」が発駅または着駅として表示されない乗車券の発行も可能である。また、小田急線の運賃計算上松田駅と新松田駅は同一駅として扱われる。小田急線に有効な途中下車可能な特別企画乗車券では、有効区間に新松田駅を含む場合は途中下車できる。
  • 沼津駅の東海道新幹線からの乗り換えアクセスの悪さや、静岡県内の利用客や自治体から[要出典]東海道本線静岡駅までの延長運転を求める声が出ている[2]が、JR東海では「新宿と静岡では3時間程度の所要時間となり、新幹線との時間差が大きすぎる」として、考えられていない[2]
  • 現状では、利用率がとくに御殿場線内において先細りの傾向が顕著となっている[要出典]。また二階建て車両がバリアフリーに対応していない等の車両側の問題も存在する。
  • JR東海が実施するイベント「さわやかウォーキング」が足柄 - 松田間で開催される時には本来の自由席区間が最遠で松田まで延長される措置が行われている。

[編集] 小田急線 - 御殿場線間直通列車の沿革

  • 1955年(昭和30年)10月1日 小田急電鉄が箱根・伊豆方面への観光輸送を主目的として、小田急新宿駅 - 御殿場線御殿場駅間に気動車準急列車銀嶺(ぎんれい)」・「芙蓉(ふよう)」を1日各1往復ずつ運行開始。
    このために小田急小田原線新松田駅 - 御殿場線松田駅間に連絡線を設けた(小田急側の本線との分岐点は渋沢駅 - 新松田駅間の新松田寄り)。
    気動車であったのは、御殿場線が当時は電化されていないため。通常は1両、多客時には2両で運行された。
    運行当時より小田急電鉄が国鉄に乗り入れる片乗り入れの体裁を採っていた。
    小田急側では「特別準急」という種別で特急列車並みに扱い、(小田急)新宿駅 - (国鉄)松田駅間には中間停車駅を設けなかった。
  • 1959年(昭和34年)7月2日 特別準急「朝霧(あさぎり)」・「長尾(ながお)」の運行開始。1日4往復の運転とする。
  • 1959年(昭和34年)9月19日 御殿場線直通特別準急行列車に、当時の皇太子明仁親王今上天皇)が乗車。
  • 1968年(昭和43年)7月1日 御殿場線電化により、3000形電車「SSE」を導入。同時に「あさぎり」に名称統一。
  • 1968年(昭和43年)10月1日ヨンサントオダイヤ改正で「準急」の種別が国鉄で廃止されたことから、国鉄線内は急行列車化。
    小田急側は「連絡急行」と種別名称を変更するが特急列車並みの扱いは変更なし。
  • 1971年(昭和46年)10月1日 新原町田駅(現・町田駅)・山北駅駿河小山駅に停車開始。
  • 1984年(昭和59年)2月1日 本厚木駅谷峨駅にも停車するようになる。ただし、谷峨駅については一部列車のみの停車となる。
  • 1991年(平成3年)3月16日 小田急が保有する3000形電車が経年による車両交代時期を迎え、JR東海と小田急電鉄が両社で新規に車両を製作し特別急行列車として相互直通運転する形態ととなる。これに伴い以下のように変更する。
    1. 運転区間を御殿場駅 - 沼津駅間を延長し、(小田急)新宿駅 - (JR)沼津駅間の運転となる。
    2. 新たに延長区間にある裾野駅が停車駅に加わる。
    3. 山北駅・谷峨駅では全ての列車、駿河小山駅では一部の列車が通過となる。
    4. 乗車時に必要な料金券種が号車指定の「連絡急行券」から座席指定制特別急行券と変更される。
  • 2007年(平成19年)3月18日 JR東海静岡支社管内と小田急電鉄の特急列車が全て禁煙となり、「あさぎり」全車両禁煙となる。

[編集] 列車愛称の由来

  • 朝霧」・「あさぎり」 - 富士山麓の朝霧高原に因む。
  • 銀嶺(ぎんれい)」 - 富士山の異称「銀嶺」(ぎんれい)にちなむ。
  • 長尾(ながお)」 - 箱根御殿場との間にある長尾峠(ながおとうげ)にちなむ。
  • 芙蓉(ふよう)」 - 富士山の異称「芙蓉峰」(ふようほう)にちなむ。

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 交通新聞社JR時刻表』2009年4月号による。
  2. ^ 鉄道ジャーナル通巻297号 p35

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年10月27日 (火) 06:02 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【あさぎり (列車)】変更履歴

ご利用上の注意