あそBOY

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58654。「SLあそBOY」として2005年まで運用された。立野駅
銀河鉄道999号バージョン、正面から(水前寺駅にて)。
銀河鉄道999号バージョン、側面から(立野駅にて)。

あそBOY(あそボーイ)とは、九州旅客鉄道(JR九州)が豊肥本線熊本駅 - 宮地駅間にて1988年から2005年まで運行していた、蒸気機関車牽引の臨時快速列車である。

蒸気機関車の不調時や引退後にはディーゼル機関車牽引で運転された。2006年から後継列車として「あそ1962」が運転されている。

目次

[編集] 沿革

  • 1988年昭和63年)8月28日58654(8620形)牽引による「SLあそBOY」として運転開始
  • 1999年平成11年)7月18日 - 8月31日、「銀河鉄道999号」として運転。999ヘッドマークが取り付けられ、炭水車に「999」のメーテル・星野鉄郎のイラストが掲示される。また、スタンプラリーが実施されたり、特製のオレンジカードが発売された。
  • 2005年(平成17年)6月、蒸気機関車による運転休止発表。
    • 7月2日、ディーゼル機関車牽引による「ディーゼルあそBOY」運転開始。
    • 8月21日肥薩線を走る「SL人吉号」運転休止。いすゞのボンネットバスとの並走も見られた。
    • 8月28日、この日で58654牽引による「SLあそBOY」運転休止。以後、「ディーゼルあそBOY」となる。
    • 11月27日、この日限りで「ディーゼルあそBOY」運転終了。2006年からは代わりに「あそ1962」が運転開始された。

[編集] 運行概要

  • 毎年3月 - 11月の週末を中心に1日1往復運転。
  • 全車座席指定席制を採用していた。
  • 50系客車3両をアメリカ西部開拓時代に活躍した客車風に改造した50系700番台「ウエスタン風客車」を58654が牽引した。蒸気機関車不調時等はディーゼル機関車DE10形が代役を務めた。
  • 年間数日程度「SL人吉号」として球磨川沿いを人吉駅まで運転した。牽引機である蒸気機関車58654が人吉市に保存されていたことによる。
  • 58654による最終運転日となった2005年8月28日は、最後の勇姿を求める大勢の撮影者で沿線は大変な賑わいを見せた。スイッチバックが一望できる通称「立野のお立ち台」は、鉄道ファン、報道関係合わせて約300人ものカメラマンで山の斜面が埋め尽くされ、現在でも語り草になっている。また併走する国道57号線は各所で渋滞が発生し、県警が出動して交通整理を行なう程であった。
  • 阿蘇駅宮地駅も多くの撮影者で溢れ、58654との別れを惜しんでいた。
    最終日の宮地駅


あそBOYに使われていた50系客車
車内

[編集] 使用車両

[編集] 蒸気機関車復活について

九州での蒸気機関車復活は1987年7月4日の、北九州市末吉興一と、JR九州社長石井幸孝との、1989年の門司港開港100年と九州鉄道100年の記念イベントとして蒸気機関車を復活させようという、約束に始まったという。同年7月20日に復活が決定し、プロジェクトチームが発足した。

「あそBOY」という名称は公募の結果、1988年7月13日に決定した。九州に静態保存してある蒸気機関車は当時50両以上あったが、多くは野ざらしで、屋根付で手入れされているものはほとんどなかった。しかし人吉市矢岳の人吉鉄道記念館(肥薩線矢岳駅構内)にはD51 170と58654が保存されていた。小屋付でボランティアによってきれいに手入れされ、保存状態がきわめてよかった。このうち、少ない経費で復元できる、運転線区に制限を受けない形式である、経済的な性能で取り扱いが容易、という理由で58654が選ばれた。

1987年8月1日の返還要請に対して人吉市の了承が12月11日であったのは、ボランティアへの説得に時間がかかったというが、これまで愛情を持って手入れしてきたことを考えれば、無理からぬ話であろう。58654はそのままでは運べないので、ボイラー、台枠、炭水車に3分し、矢岳駅から小倉工場までトレーラーで搬送した。工場には翌朝到着した。

ボイラーは使用不可であったので新日本製鐵に依頼、新製した。運転室は鋼板が衰弱していたため新製した。焚き口は煤煙対策と性能向上のため重油併燃装置をとりつけた。炭水車の炭庫下部に重油タンクを取り付けたため、炭水車上部を30cmかさ上げし、水タンク容量も2t増となった。輪軸はそのまま使用した(後に交換)。車輪は摩耗限度に近かったので交換した。車輪の焼きバメは、1600mmの車輪の焼きバメ装置が小倉工場にもはやないので住友金属小倉製鉄所で車輪を焼き、保温して小倉工場に持ち込み焼きバメした。

新製車両としての法的手続きの確認申請も必要だった(1988年6月28日)。火入れ式は7月2日、構内走行試験をして、21日に小倉工場を出場した。回送は主連棒を取り外し、夜間、無動力回送を行った。熊本運転所到着が7月22日、回着整備後、26日に熊本駅 - 吉松駅間の本線試運転を行い、28日から客車を牽引して訓練運転を行った。鹿児島車両所でウェスタン風に改造された専用客車3両も到着、8月20日からお披露目運転、28日から営業運転を開始した。

2005年8月28日をもって蒸気機関車による運転が休止となった。理由は蒸気機関車の老朽化に伴い、単独での牽引運転が困難となったためである。同年の運転開始直前の試運転で軸受に異常発熱が生じ、3月から4月にかけての列車を急遽DE10形ディーゼル機関車牽引として修理を行ったが解消できず、5月から8月の間は後部補機としてディーゼル機関車を連結した状態で運転された。蒸気機関車引退後も、年内に運転が計画されていた列車は、ディーゼル機関車牽引による「ディーゼルあそBOY」として運転された。

なお、運転休止は使用していた58654の老朽化のためだが、蒸気機関車については台枠を新製し、更にボイラーを修復するなどして、肥薩線全通100周年の2009年4月25日からは鹿児島本線肥薩線の熊本駅 - 人吉駅間で「SL人吉」として週末や祝日などに1日1往復運転開始した。「あそBOY」で使用された客車もリニューアル工事を実施し、「SL人吉」に使用されている。

全席座席指定制で、指定席券は大人1人800円となっている。

[編集] 関連商品

  • マイクロエースNゲージ鉄道模型で機関車と客車の4両セットで発売している。
  • チョロQでは「15周年記念」と「引退記念」の仕様で発売していた。また、JR九州20周年記念の特別セット「礎」に15周年のものが同封されている。

[編集] 参考文献

  • 大塚孝「SLあそBOY 17年間の記録」
交友社『鉄道ファン』2005年10月号 No.534 P.128 - P.133

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月22日 (日) 16:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【あそBOY】変更履歴

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