水面波

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砂浜へ寄せるおだやかな波
波のチューブ(トンネル状の空間)
比較的小さな風浪
打ち寄せて水煙を上げるうねり
波が円状に広がるのがよくわかる写真
港の入り口の波。よく見ると波の回折が起きている
水面の一点の運動
容器の振動によって起きる波
岩場に打ち寄せる波(Yeu島にて)
波の連続写真

水面波とは、水面運動が伝わってゆく現象のことである。通常は水面波などとは言わず、むしろ波浪、あるいはと言うことのほうが多く、そちらのほうが日本語的にはむしろ正しい(他の現象に後から名前を与える時に、この水の波の概念を転用したということである。よってこちらが元祖である)。以下、単に「」と書く。物理学的には水面の運動を伝える波動の一種ということになる。

目次

[編集] 概説

波は、起きる原因によって分類することも可能である。風によって起きる波を波浪と呼ぶ。地震によって起きる波は津波と呼ばれる(この津波という言葉は日本語が世界に広がり英語などでもTsunamiと呼ばれている)。船舶などが航行することによって船舶の後方にできる波は引き波と呼ばれる。

波浪とはによって起こる波のことである。波浪には風浪うねりの2種類がある。

その場で吹いている風によって引き起こされた波は風浪と呼ばれる。風が強くなるほど風浪の高さは大きくなる傾向があり見た目の形状も変化する。(なぎ =無風状態)だと風浪は消え、海面の質感としてはほぼ平坦になる。このような状態は「鏡のような海面」などと表現されることが多い。実際、海面でありながら自身の顔を映して確認することができる。風がかすかに吹くと、小さな波(さざ波)が立ちはじめる。風速が数メートル程度になると、波頭(なみがしら、=波の頂上部分)の水が風に飛ばされ、視野を広く見ると海面全体に白い部分がチラチラ、ピョコピョコと動いているように見え始める。日本では地域によってはこの状態を「ウサギが跳ぶ」と表現する。その表現を聞けば誰でも、なるほどそのとおりだ、と思えるような状態なのである。つまり、風と風浪の形状の関係を知っていれば、風浪を見ておおよその風速を知ることができる。ウィンドサーフィンのベテランなどには、風浪の状態を一瞥しただけでかなりの精度で風速を言い当てることができる人もいる。

他の海域で風によって起こされた波が伝わってきた波はうねりと呼ばれる。うねりは、長距離を伝わってゆく。例えば日本近海で発生したうねりはハワイにまで到達する。気象庁では風浪やうねりによって災害が引き起こされると予測される場合は、警報注意報を発表し、注意を促している。

波浪は、海岸地形に大きな影響を及ぼしている。砂浜の形状は波浪の影響を受けて絶えず変化している。岩壁に絶え間なく打ち寄せつづける波浪は岩壁を侵食してゆく。また、波浪は、海岸の生物生態系にも大きな影響を与えている。波が打ち寄せる場所を波打ち際と言う。

また波は人間にとって、大切な遊び相手である。海水浴サーフィンボディボードウィンドサーフィンなどで、波を体感して楽しむ人々も多い。なかでもサーファーの中には、まるで波と"恋愛"をしているような生活をしている人たちも多い。

波は形(視覚的要素)でも人々を魅了する。世界的に見れば波をテーマとして追求している画家カメラマンたちが多数存在する。大型書店には波の写真集が通常何種類も並んでいる。

また、波のも人々を魅了する。波の音は波音(なみおと)という。波の音には適度な規則性と適度な不規則性、「ゆらぎ」が含まれている。おだやかな波音を聞いていると、そうでない時よりもずっと熟睡できる、という人も多い。そのため、近年では海から離れて都会で暮らしている人々のために、波音を録音したCDも販売されている。

[編集] 津波

津波は、地震によって引き起こされる波のことである。長波の性質を持ち、その進行速度は重力の加速度と、水深の積の平方根となる。気象庁では、地震が起こると直ちに震源地、震源の深さ、地震の強さなどを計算し、津波が予測される場合は、津波の程度により、大津波警報、津波警報、津波注意報を出す。

[編集] 自然科学的な理論

物理学上の他の波動と同じく、海の波も屈折回折反射、透過、減衰などの性質をもつが、海の波特有の性質をここで挙げる。

[編集] 波のパラメータ

  • 波長 L、周期 T、波速 C (=L/T)
  • 波高 H、振幅 a (=H/2)
  • 水深 h
  • 水面波形 η

[編集] 波の分類

波は、水深によって、深海波(沖波, Deep Water Wave)浅海波 (Wave in Transitional Depth)極浅海波(長波, Shallow Water Wave, Long Wave)に分類される。

水面変動の振幅が水深に対して十分小さい波のことを微小振幅波といい、その仮定における理論を微小振幅波理論という。それに対して、波高がそれほど小さくない場合、有限振幅波という。

[編集] 微小振幅波理論

流体力学における連続の方程式であるラプラス方程式

\frac{\partial^2\phi}{\partial x^2}+\frac{\partial^2\phi}{\partial z^2}=0

は、ある仮定および境界条件のもとで解くことができる。すなわち、波の振幅が微小であること、海水が完全流体(非圧縮・非粘性)であることなどの仮定、および、水底・水面における力学的・運動学的境界条件から速度ポテンシャル φ(x, z, t) を求めると、

\phi=-\frac{Hg}{2\omega}\frac{\cosh k(h+z)}{\cosh kh}\sin (kx-\omega t)

となる。H は波高、ω は角周波数(=2π/T)、k波数(=2π/L) である。cosh については双曲線関数を参照。

速度ポテンシャルを微分すると速度が求められ、この式から、海水の水粒子は楕円軌道を描いて運動しており、深海波では円軌道に近くなることがわかる。

また、水粒子が水面から飛び出すことなく水面の動きに追随すること(水面における運動学的境界条件という)から、分散関係式

ω2 = gk tanh kh

が得られる。

[編集] 有限振幅波理論

ストークス波、クノイド波、孤立波などの理論がある。

[編集] 浅水変形

波は沖から岸に近付くにつれて形を変える。水深が小さくなるにしたがって、波高が大きくなり波長は短くなる。沖での波高をH0としたとき、Ks = H/H0浅水係数といい、波高の増減の具合を示す。


[編集] 文化の中の波

葛飾北斎が描いた波『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』。ヨーロッパの芸術家たちにも影響を与えた傑作。
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[編集] 関連項目

最終更新 2009年10月9日 (金) 08:17 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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