がんばれ!!タブチくん!!

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がんばれ!! タブチくん!!』はプロ野球選手タブチコーイチ(モデルは田淵幸一)を主人公としたいしいひさいち作の4コマ漫画である。

目次

[編集] 概要

漫画アクションに連載され、1979年に単行本が双葉社より全3巻が刊行された。実在の有名人をモデルとしたキャラクターによるギャグ漫画というジャンルを確立させた記念すべき作品である。1979年から1980年にかけてアニメ映画が3作品制作されている。また、『がんばれ!!タブチくん!!』連載終了後もいしいの手によりプロ野球を題材とした4コマ漫画は多数制作されており、それらの一部を収録した単行本『タブチくん』が1985年から1989年にかけて全5巻刊行されている。登場人物の姓はほとんどがカタカナだが一部は漢字で表される。

なお、下記の劇場版アニメの影響で「成績の落ち込んでいた西武時代」と思われがちだが、原作は阪神時代の末期から開始される。

[編集] 登場人物

[編集] タブチ君の周辺

タブチくん
  • 主人公。プロ野球選手で、肥満体で巨漢のキャッチャー。守備ではパスボール、送球すれば暴投といった凡ミスの常習犯。打撃では打てば大きいが、三振の方が圧倒的に多い上、ヒットを打っても足が遅く1塁でアウトになることがしばしば。私生活でもだらしなく、夫人の気苦労が絶えない。だが、基本的には穏やかで人がよく、憎めない性格で、所属球団の中では目立つ存在。元は大阪在住でたこ焼きが好物だったが、阪神タイガースから西武ライオンズトレードに出され、埼玉県小手指西武線沿線)に移住する。この事がきっかけでトレードについて非常にナイーブになってしまい、兆候があると時と場合を考えずにあちこちに電話する程になる。
  • モデルは上記にもあるとおり田淵幸一。負傷による聴力の低下や病気治療のための投薬による肥満により、成績が極端に落ち始めた頃の田淵をネタにして、いしいの初期作品4コマに登場したのがその始まりである(当初は独立した連載作品ではなかった)。この為初期作品を見た本人は激怒したが、後には掲載誌を買って読んでは爆笑していたと言う。
  • その他のキャラもそうだが、あくまでモデルであって本人とは異なる(特にアニメ)。監督のサインに従わない、ささやき戦術を行使する(ただし失敗に終わる)、相手チームのキャッチャーを脅すなど、ギャグとして描かれているが、これらは実際の田淵は絶対やらない行為として知られている。
ミヨコ夫人
  • タブチくんの妻。夫とは対照的にスマートでスタイルもよく、美人。タブチくんのホームラン自慢につき合わされたり、シーズンオフに自宅で自堕落しているタブチくんの尻を蹴飛ばしたり、経済観念が無い割りに細かいところでセコいタブチくんに悩まされたりと、気苦労が絶えない。一方で巨漢の夫に暴力行動を示唆して逆に諌められたり(つまらない映画を見てしまい「あなたスクリーン破いてきなさいよ」と言ったことがある)もする、時に過激な人。しかし、なんのかんのといって夫婦仲は良い。なお、タブチくんは彼女に対して基本的に敬語で話す。
  • モデルは田淵の前夫人[1]で、連載中はいしいや映画スタッフに対して家庭内のネタを提供していたという。前述のようにタブチくんとミヨコ夫人は夫婦仲がいいという設定であるため、後に田淵が離婚・再婚した後もタブチくんの妻はミヨコのままである(ただし、実際の前夫人の名前はミヨコではない)。
フルサワくん
  • タブチくんとバッテリーを組むことが多いピッチャー。タブチくんのせいで余計な苦労を背負い込むことが多く、どちらが“女房役”(普通はキャッチャーの事を指す)かわからない。作品の中でほぼ全期間、タブチくんと同じチームに所属している(阪神タイガース→タブチくんと一緒に西武ライオンズ)。
  • 原作では西武へのトレードが納得できず、阪神電車線路に置石をしに行ったこともある。(結局エナツさんの縄張りのため未遂で終わる。なおタブチくんもこのとき置石しようとしていた。)。アニメではこうした過激な面は抑えられていたが、それでも留守宅(と思ったがタブチくんがいた)にあがり込んで箪笥を物色したりなどしている。
  • モデルは同様に田淵と同時にライオンズに放出された古沢憲司。田淵自身の著作によると最初に本作を田淵に薦めたのは古沢だと言う。

[編集] 阪神タイガース

ゴトー監督
  • 原作初期の阪神タイガースの監督。タブチくんをはじめ不甲斐ないチームにも一切怒るようなことはせず、すっかり寂しくなった頭を悩ませる。結局、球団創立以来初の最下位に終わった責任を取る形で解任され、さらに選手たちにもお別れパーティーを開いてもらえず、寂しくチームを去った。
  • アニメではタブチくんの地元のリトルリーグチームである小手指リトルライオンズの監督として登場。本業は乾物屋。なお原作でゴトー監督のネタとして描かれたもののいくつかはアニメではネモト監督に対して使われている。
  • モデルは田淵の大学の大先輩に当たる後藤次男

[編集] 西武ライオンズ

ネモト監督
  • 西武ライオンズの監督。タブチくんの最大の被害者で、彼をはじめとする一軍チームのだらしなさに頭と胃を痛める日々を続けている。それでも、人間的におおらかなタブチくんをそれなりに信頼している。
  • モデルは田淵の西武移籍時の監督である根本陸夫。実際には田淵の獲得を画策した1人である。
ツツミオーナー
  • 西武球団の社長、オーナー。ネモト監督とともに問題の多いライオンズの面々に日々頭を悩ませ、事あるごとに救心を頼る日々が続いている。アニメの方が出番が多く、「タブチデー」や「科学的管理野球」などを思いついては自らトラブルメーカーになってしまうこともあった。
  • モデルは堤義明。漫画・アニメともにかなりイジられていたが、本人および西武鉄道プリンスホテルが特に本作に言及したことはない。
ドイ選手
  • 四番ファースト。西武ライオンズのスターティングメンバーのシーンなどに登場。
  • モデルは土井正博

他の主だった選手として

が登場している

[編集] ヤクルトスワローズ

ヤスダ投手
  • ヤクルトスワローズの投手。大学リーグ時代からのタブチくんの悪友で、大学時代には何本か「ホームランを打たせてやった」らしい。そのかわりに何球か死球をぶつけたこともあるという。
  • 短駆のサイドスローの投手で球速はあまりなく、それを補うためかいくつもの魔球を編み出しているが、そのたびに捕手のオーヤくんやヒロオカ監督から呆れられたり殴られたりしている。また、他チームのキャンプに行商に行ったりするなど問題行動が多い。
  • モデルは当時のヤクルトの投手だった安田猛。魔球は投げないものの球界屈指の技巧派投手として知られていた。安田はヤスダの出ている漫画を初めて見て爆笑したという。
  • いしいの他作品ではコーチ就任後も登場していた。
ヒロオカさん
  • 原作中盤までのヤクルトスワローズの監督。一見、クールでクレバーな人物だが、ヤスダとはウマが合わずカッとなることが多い。ヤスダがほとんど唯一、頭の上がらない人物。
  • アニメではすでにスワローズを退団していて、テレビ中継の解説者として活躍していた(史実に当てはめれば日本テレビの筈だが、なぜかNHKの実況席にいたことがある)。やはりヤスダに関しては毒舌が多い。また、タブチくんに対しては「ツツミオーナーから話があってね……」と度々脅す。
  • モデルはシリーズ開始当初のスワローズ監督である広岡達朗。ただし独特のしゃべり方は声優の羽佐間道夫によるところが大きい。後に田淵のいる西武ライオンズの監督となり、リーグ連覇・日本一にもなる(原作・アニメともそこまでは描かれていない)。

[編集] 阪急ブレーブス

ヤマダ投手
  • タブチくんをはじめ、アニメで西武ライオンズの選手たちの相手チームである阪急ブレーブスの投手。
  • アニメでは、タブチくんを特徴あるアンダースローの投球でピッチャーフライに打ち取ったはずが巨大扇風機でホームランにされたり、空振りの際にホームベースをぶっつけられる等されている。(ちなみに原作で巨大扇風機でホームランにするネタは阪神時代)
  • モデルは現役時代、阪急黄金時代のエースである山田久志
フクモト選手
  • タブチくんの天敵で出塁すれば盗塁を決められている。タブチくんは送球すれば暴投のため、フクモト選手が盗塁すると自軍の投手にぶっつけたり審判を投げ飛ばすため、いつも悠々盗塁を決められている。
  • ネモト監督が対策として、タブチくんの太っ腹を利用し1塁手に転向を検討するネタもある。(もっとも1980年には本当に1塁手に転向したが)
  • モデルは盗塁王こと福本豊

[編集] その他

魔球号
  • ヤスダの愛車。ボロボロにくたびれた2ドアセダン。ボディにも接ぎ跡が残っている。にもかかわらず、ドライバーもなく周囲を自由意志で駆け回る。その為、普段は犬小屋のような車庫に鎖でつながれている。だが、なぜかヤスダが乗るとスピードが出ず、耕耘機自転車にまで抜かれてしまう。
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[編集] アニメ映画

がんばれ!! タブチくん!!
監督 芝山努
製作 藤岡豊山本又一朗
脚本 辻真先ほか
出演者 西田敏行青野武
音楽 乾裕樹
撮影 高橋宏固
編集 鶴渕允寿
公開 1979年11月10日
上映時間 95分
製作国 日本
言語 日本語
  
がんばれ!! タブチくん!!
第2弾 激闘ペナントレース
監督 芝山努
製作 藤岡豊山本又一朗
脚本 辻真先ほか
出演者 西田敏行青野武
音楽 京建輔乾裕樹
撮影 高橋宏固
編集 鶴渕允寿
公開 1980年5月3日
上映時間 94分
製作国 日本
言語 日本語
  
がんばれ!! タブチくん!!
初笑い第3弾 あゝツッパリ人生
監督 芝山努
製作 藤岡豊山本又一朗
脚本 大久保昌一良ほか
出演者 西田敏行青野武
音楽 京建輔乾裕樹
撮影 高橋宏固
編集 鶴渕允寿
公開 1980年12月13日
上映時間 96分
製作国 日本
言語 日本語
  

全作品東宝東和の配給。西武在籍時代のタブチを主人公に、どの作品も「1回裏」「2回表」といったサブタイトル(奇数回は「○回裏」、偶数回は「×回表」)を冠したオムニバス形式。第2作『激闘ペナントレース』と第3作『あゝツッパリ人生』には「9回表」の後に「延長戦」がある。

また、第2作と第3作では、当時『プロ野球ニュース』のキャスターを務めていた佐々木信也がスペシャル・アドバイザーとして参加し、佐々木自身も本人の役で出演している。また、当時放送されていたテレビCM宮崎美子が出演していたミノルタのCMなど)までパロディ化されていた。

映画の好評から、TVアニメ化も企画されたが、タブチ役の西田敏行のスケジュールが取れず未制作となった。

実名選手の肖像権等の問題から映像ソフト化が難しい作品の一つだったが、田淵幸一の背番号22に合わせ2008年2月22日に東宝からDVD(「トリプルヘッダーBOX」と称したBOXと単品)が発売された。CS局のアニマックスにて2006年11月及び2007年1月に放映されている。

[編集] 全作共通概要

主題歌

声の出演

[編集] がんばれ!! タブチくん!!

1979年11月10日公開)

  • 監督:芝山努
  • 制作:藤岡豊山本又一朗
  • 脚本:辻真先金子裕、城山昇、出崎哲金春智子
  • 絵コンテ:芝山努、小林治岡崎稔今沢哲男永丘昭典
  • キャラクターデザイン:山田みちしろ
  • 作画監督:小林治、香西隆男
  • 美術監督:門野真理子
  • 撮影監督:高橋宏固
  • 色指定:砂川千里
  • 編集:鶴渕允寿
  • 効果:倉橋静男
  • 録音調整:前田仁信
  • 録音監督:伊達渉
  • 音楽:乾裕樹
  • 文芸:小野田博之
  • エンディング『WAHO!』
    • 唄:クレージー・パーティー、作詞・作曲:根本要、編曲:乾裕樹
  • 選曲:鈴木清司
  • 製作補:片山哲生
  • 製作担当:赤川茂
  • 製作進行:岩田幹宏、水沼健二、圓司正幸
  • タイトル:高具秀雄、井上直樹
  • 製作デスク:松本理人
  • 製作協力:東京ムービー

[編集] がんばれ!! タブチくん!! 第2弾 激闘ペナントレース

1980年5月3日公開)

  • 監督:芝山努
  • 制作:藤岡豊、山本又一朗
  • 脚本構成:高屋敷英夫
  • 脚本:辻真先、金子裕、金春智子、川島三郎、水谷龍二、高橋英樹
  • 絵コンテ:芝山努、小林治、河内日出夫、永丘昭典
  • キャラクターデザイン:山田みちしろ
  • 作画監督:小林治、香西隆男
  • 美術監督:門野真理子
  • 撮影監督:高橋宏固
  • 色指定:砂川千里
  • 編集:鶴渕允寿
  • 効果:倉橋静男
  • 録音調整:前田仁信
  • 録音監督:伊達渉
  • 音楽:京建輔、乾裕樹
  • 文芸:小野田博之
  • エンディング『がんばれば愛』
  • 選曲:鈴木清司
  • 製作補:片山哲生
  • 製作担当:赤川茂
  • 製作進行:岩田幹宏、水沼健二、圓司正幸
  • タイトル:高具秀雄、井上直樹
  • 製作デスク:向坪利次
  • 製作協力:東京ムービー

[編集] がんばれ!! タブチくん!! 初笑い第3弾 あゝツッパリ人生

(1980年12月13日公開)

  • 監督:芝山努
  • 制作:藤岡豊、山本又一朗
  • プロデューサー:片山哲生
  • 脚本構成:高屋敷英夫
  • 脚本:大久保昌一良、金春智子、桜井正明、城山昇、千葉一誠、チャンネルゼロ(みねぜっと、村上知彦、徳田俊之)
  • 絵コンテ:小林治、河内日出夫、山田みちしろ、岡崎稔、永丘昭典
  • キャラクターデザイン:山田みちしろ
  • 作画監督:小林治、前田実
  • 美術監督:門野真理子
  • 撮影監督:高橋宏固
  • 色指定:砂川千里
  • 編集:鶴渕允寿
  • 効果:倉橋静男
  • 録音調整:前田仁信
  • 録音監督:山崎あきら
  • 音楽:京建輔、乾裕樹
  • 文芸:小野田博之
  • エンディング『がんばれば愛』
    • 唄:クレージー・パーティー、作詞:伊藤アキラ、作曲:大滝詠一、編曲:乾裕樹
  • 選曲:鈴木清司
  • 製作担当:赤川茂、向坪利次
  • 製作進行:柳内一彦、長井圭次、圓司正幸、菅原啓太
  • タイトル:高具秀雄、井上直樹
  • 製作デスク:向坪利次
  • 製作協力:東京ムービー

[編集] ジュニア版

  • 双葉社のマンガ雑誌『100てんコミック』で監修いしいひさいち、シナリオみねぜっと、作画尾崎みつお、斉藤輝彦でタブチくんが少年野球チーム「小手指ちびっこライオンズ」の監督として活躍するシリーズが連載された。またこの設定を引き継いだオリジナル漫画『それいけ!!ちびっこライオンズ』(双葉社100てんランドコミックス・全1巻)という作品もあった。

[編集] プラモデル

  • 映画公開時にバンダイから「がんばれタブチくん」と「それいけヤスダくん」というゼンマイ動力で動くプラモデルが発売されていた。

[編集] 脚注

  1. ^ しかしDVD(トリプルヘッダーBOX)に封入されている解説書には、「前夫人がモデルとされているが、まったく架空の人物である。」と記されている。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月7日 (土) 10:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【がんばれ!!タブチくん!!】変更履歴

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