くろしお (列車)
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| くろしお・スーパーくろしお オーシャンアロー |
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|---|---|
「くろしお」(阪和線山中渓駅 - 紀伊駅)
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| 運行鉄道事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
| 列車種別 | 特急列車(「くろしお」はエル特急) |
| 運転区間 | 京都駅・新大阪駅 - 白浜駅・新宮駅 |
| 経由線区 | 東海道本線・大阪環状線・阪和線・紀勢本線 |
| 使用車両 (所属区所) |
381系電車(くろしお・スーパーくろしお) 283系電車(オーシャンアロー) |
| 運転開始日 | 1965年3月1日 |
| 備考 | 2009年10月現在のデータ |
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この表について
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くろしおとは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が、京都駅・新大阪駅 - 白浜駅・新宮駅間で東海道本線(JR京都線)・大阪環状線・阪和線・紀勢本線(きのくに線)経由で運転を行っているエル特急の名称である。
なお本項ではこの列車から派生した、同区間を運行する特別急行列車であるスーパーくろしお・オーシャンアローのほか、過去に運行されていたきのくになどについても記す。
目次 |
[編集] 名称の由来
「くろしお」の名称は、日本近海を流れる「黒潮」に由来するため、この海流の沿岸であればどの地域でも採用できる列車名であった。そのため、大阪対南紀直通列車の系譜を引く紀勢本線列車以外にも日本国有鉄道(旧国鉄)では、四国・房総半島の合わせて3地域で「くろしお」・「黒潮」の名が同時使用され、重複するという事態が起こった。
- 1961年10月より四国の高松駅 - 窪川駅間を運行する急行列車「黒潮」。→2007年現行では「南風」・「しまんと」に相当する。
- 1963年10月より、房総地方で両国駅 - 安房鴨川駅間を走る準急列車として(平仮名書きの)「くろしお」。→2007年現行では「わかしお」に相当する。
これらは、1965年10月、四国の「黒潮」が「南風」に、房総の「くろしお」が「外房」にそれぞれ改称され、「くろしお」の愛称3重複はこの時解消した。また、旧国鉄バスが運行した松山高知急行線の高知行きの急行バスを「くろしお」と名乗っていたが、本列車名を混同するため公募で「なんごく」と改称した。私鉄では、京成電鉄でもこの愛称を使用していたことがあったとされる。これについては、京成ダイヤ改正も参照されたい。
なお、本列車群が通過する阪和線沿線杉本町駅に位置する大阪市立大学の鉄道同好会は、機関誌名をこの大阪対南紀直通列車群にちなみ「くろしお」と名乗っている。
[編集] 運行形態
基本的に、新大阪駅 - 白浜駅・新宮駅間で運転されているが、一部は京都駅発着の列車も設定されている。
運行開始当初はすべて天王寺駅発着だったが、1989年以降天王寺駅始発は原則として臨時列車のみとなっている。また、東海道・山陽新幹線からの乗り継ぎで、天王寺駅発着の列車には、乗継割引は適用されない。
京都駅終着列車、および京都総合運転所から出区する車両は、京都駅構内の引上線(鴨川の橋梁上にある)にて折り返し、下り京都発列車としてまたは京都総合車両所への回送で戻っていく。その間は、3番のりばと4番のりばの間にある電留線に一度留置される列車もある。なお、朝の京都駅始発列車には京都駅構内作業の煩雑さ回避のため、草津駅北側の電留線または野洲駅2番のりばを利用し始発を仕立てるものもある。一方、新大阪駅では直接11番のりばで折り返す場合、吹田信号所まで回送されて折り返す場合、京都総合運転所まで引き上げる場合がある。
近年は本列車群と阪和線の快速列車群との格差が広がっていることや「はんわライナー」の本列車への格上げが進んでいる関係で通勤特急としての色合いも濃くなっており、和歌山駅(下りのみ)・海南駅(臨時延長で上りのみ)・紀伊田辺駅(下りのみ)発着の列車も設定されているほか、新大阪駅 - 和歌山駅間の利用者が増えている。ラッシュ時には和泉府中駅と日根野駅、和泉砂川駅にも停車する列車がある。
本列車群は元々、南紀方面への観光特急の色合いが強いために、自由席は基本的に2両しかなく、全車両が禁煙となるまではラッシュ時を中心に特に2号車(禁煙車の自由席)に偏って激しく混雑する傾向があった。とりわけ和歌山駅始終着となる「スーパーくろしお」35号・2号(臨時延長扱いで海南駅始発)に関しては、阪和線内や新大阪から新幹線利用者の通勤特急的な色合いもあるために、自由席が4両になる。また、新宮発京都行き「スーパーくろしお6号」は、紀勢本線(きのくに線)内の通勤客に対応するため自由席が3両になる。
[編集] 停車駅
京都駅 - 新大阪駅 - (西九条駅) - 天王寺駅 - (鳳駅) - (和泉府中駅) - (日根野駅) - (和泉砂川駅) - 和歌山駅 - (海南駅) - (箕島駅) - (藤並駅) - (湯浅駅) - 御坊駅 - (南部駅) - 紀伊田辺駅 - 白浜駅 - (椿駅) - 周参見駅 - 串本駅 - (古座駅) - (太地駅) - 紀伊勝浦駅 - 新宮駅
- ( )は一部列車が停車
なお、新大阪駅 - 西九条駅間を通過する際には梅田貨物線を経由するため大阪駅を通らない。
[編集] 使用車両・編成
- 凡例
[編集] くろしお
| くろしお | |||||||||||||||||||
| ←新宮 | 新大阪・京都→ | ||||||||||||||||||
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日根野電車区に所属する381系電車のリニューアル編成が使用されている。基本的に6両編成で運転されているが、繁忙期には9両編成で運転する日がある。
運転区間は京都駅 - 白浜駅間を中心であるが、定期列車のうち「くろしお」1号・3号(土曜日運転)・26号・28号(日曜日運転)のみ新宮駅発着で運転されている。このほか、通勤需要に対応するため、新大阪発紀伊田辺行も運転されている。
後述の「スーパーくろしお」との違いは、パノラマ型グリーン車の連結の有無のほかに、普通車においてもグレードアップ改造が施されたか否かの違いがあったために区別されていたものであったが、後年「スーパーくろしお」・「くろしお」用車両共々リニューアル工事を受けて普通車において両者の差がなくなったため、現在では実質的に「パノラマ型グリーン車を連結しているか、そうでないか」の違いでしかない。また、車両運用の都合でパノラマ型グリーン車を連結している編成が臨時「くろしお」の運用に就く場合もある。
[編集] スーパーくろしお
| スーパーくろしお | |||||||||||||||||||
| ←新宮 | 新大阪・京都→ | ||||||||||||||||||
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1989年7月22日に運転を開始した。基本的には新宮駅発着で運転されているが、通勤需要に対応するため「スーパーくろしお」35号・2号は和歌山駅発着(2号は臨時で海南駅発着)となっている。この和歌山駅発着の列車は、以前「はんわライナー」として運用されていたものを特急列車化したものである。
6両編成で1日6往復運転されているが、9両編成で運転される列車もある。この場合、増結編成の7 - 9号車は全て指定席であり、6号車と7号車の通り抜けができない。車両は、日根野電車区に所属する381系電車のリニューアル編成が使用されている。
[編集] オーシャンアロー
| オーシャンアロー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ←新宮 | 新大阪・京都→ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1996年7月31日から「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」という名称で運転を開始した。運転開始当初から1日3往復運転されており、現在も変わっていない。車両は、日根野電車区所属の283系電車が使用されている。
基本的に、6両編成で運転されているが繁忙期には9両編成で運転する日がある。グリーン車は原則1号車でパノラマ車となっているが、車両検査などで付属編成を2本連結した6両編成で運転される場合がある。この時の6号車および、9両編成時の9号車がグリーン車となる。また、基本編成と付属編成を連結した場合、1号車と9号車の2両がグリーン車となることがある。
なお、3号車には展望ラウンジが設けられており、座席はすべて海を展望できるようになっている。
[編集] 車内チャイム
「くろしお」と「スーパーくろしお」に限り、各駅ごとに異なる車内チャイムを鳴らしていた。現在では、オルゴールの音色の鉄道唱歌が流れる。
| 駅名 | チャイム | 備考・参照 |
|---|---|---|
| 京都駅 | 祇園小唄 | 祇園小唄絵日傘 舞の袖の主題歌 |
| 新大阪駅 | 大阪ろまん | フランク永井の曲 |
| 天王寺駅 | 鉄道唱歌 | 「くろしお」オリジナルバージョン |
| 鳳駅 | 町の歌 | |
| 日根野駅 | (曲名不詳) | くろしおオリジナルチャイム |
| 和歌山駅 | 鞠と殿様 | 和歌山電鐡貴志川線伊太祈曽駅に入線する前と発車直後に流れるメロディとは異なる。 |
| 海南駅 | おお牧場はみどり | |
| 箕島駅 | みかんの花咲く丘 | 海沼實の曲 |
| 湯浅駅 | 港 | |
| 御坊駅 | 海 | |
| 南部駅 | 梅は咲いたか | |
| 紀伊田辺駅 | 牛若丸 | |
| 白浜駅 | 愛のオルゴール | |
| 椿駅 | お猿の駕篭屋 | 海沼實の曲 |
| 周参見駅 | 五匹の子豚とチャールストン | |
| 串本駅 | 串本節 | |
| 古座駅 | 我らは海の子 | |
| 太地駅 | 出船の港 | |
| 紀伊勝浦駅 | いい湯だな | |
| 新宮駅 | 鳩ぽっぽ |
[編集] その他
- 2号車(自由席)に乗車の場合の1号車(グリーン車)からの乗車は禁止されている。
- 混雑時1号車のドア付近に駅員がいる。
- 先頭車両のパンタグラフのそばには「のらないこと」というシールがはってある。
[編集] 担当車掌区所
全区間乗車する場合もあれば、天王寺駅、和歌山駅で交代・引継ぎを行う場合もある。また交代は天王寺駅・和歌山駅両方の他、紀伊田辺駅で行う。
[編集] 主な割引乗車券類(過去に発売されていた商品も含む)
[編集] シティーハイクOSAKAきっぷ
田辺・白浜 - 大阪(梅田、OCAT)の高速バス対抗策として白浜駅・紀伊田辺駅 - 天王寺駅・西九条駅・新大阪駅間往復の特急自由席と「かえり」券で大阪環状線・JRゆめ咲線各駅乗り放題と大阪市営地下鉄・市バス・ニュートラム1日乗車券引換券がセットになった商品であったが後述の「なにわ往復割引きっぷ」の発売に伴い廃止された。
[編集] なにわ往復割引きっぷ
田辺・白浜 - 大阪(梅田、OCAT)の高速バス対抗策として往路は午前中に白浜駅・紀伊田辺駅を発車する特急列車、復路は14時以降に新大阪駅・西九条駅・天王寺駅を発車する特急列車に限り割引になった商品で指定席用とグリーン車用とがある。購入の度に三角くじが配布され「あたり」1枚・「はずれ」3枚集めると次回購入の際、指定席用の発売金額でグリーン車が利用できるグレードアップサービスや紀伊田辺駅JRパーキング・白浜駅前町営駐車場が48時間駐車料金が無料になるパークアンドライドサービスが受けられる。末期には、白浜駅・紀伊田辺駅発着以外に南部駅発着の商品も新設されたが後述の「くろしお早得往復割引きっぷ」登場に伴い廃止された。
[編集] 関西往復フリーきっぷ
南紀エリア(新宮駅・紀伊勝浦駅・串本駅・白浜駅・紀伊田辺駅)から京阪神地区への集客ときのくに線の特急列車利用促進策として往路は、発駅から京阪神フリーゾーン特急列車停車駅(和歌山駅・和泉砂川駅・日根野駅・天王寺駅・西九条駅・新大阪駅・京都駅)までの指定席が利用でき復路は京阪神フリーゾーンが2日間普通列車、快速列車が乗り放題と南紀エリア着駅までの指定席が利用できる。
[編集] くろしお早得往復割引きっぷ
前述の「なにわ往復割引きっぷ」に代わって2008年4月から新登場で乗車日の25日-7日前まで限定かつ購入時に往路・復路の列車を指定しなければならない。また購入した後に指定列車の変更、日時の変更は特別な事情除きを一切変更不能であり紀伊田辺駅JRパーキング・白浜駅前町営駐車場が48時間駐車料金が無料になるパークアンドライドサービスが受けられる。
[編集] くろしお&新幹線北九州・福岡往復割引きっぷ
南紀エリア(新宮駅・紀伊勝浦駅・串本駅・白浜駅・紀伊田辺駅)から山陽新幹線・小倉駅・博多駅までの往復指定席が利用できる商品である。
[編集] くろしお&ひかり早得往復割引きっぷ
海南駅・和歌山駅 - 東京都区内往復の商品できのくに線特急指定席・東海道新幹線「ひかり」指定席が利用でき乗車日の25日-7日前まで限定かつ購入時に往路・復路の列車を指定しなければならないまた購入した後に指定列車の変更、日時の変更は特別な事情除きを一切変更不能である。また、海南駅での購入に限り駅前駐車場が48時間無料になるパークアンドライドサービスが受けられる。
[編集] 関空往復割引きっぷ
南紀エリア(新宮駅・紀伊勝浦駅・串本駅・白浜駅・紀伊田辺駅)から関西空港への利用又は、イオン泉南ショッピングモール・りんくうプレミアアウトレットへの行楽に設定された商品で日根野駅(または和歌山駅)までの往復指定席が利用できる。又、関西空港から海外旅行等も考慮して有効期間が14日間設定されている。
[編集] 白浜パンダきっぷ
近年の阪和自動車道の延伸と土曜・休日限定で高速道路1000円利用できるマイカーや高速バスに対抗する為、京阪神地区・和歌山駅から白浜駅までの往復特急指定席とアドベンチャーワールド入場引換券・白浜駅 - アドベンチャーワールド間の明光バスが利用できる商品であるが発売条件が2名以上からとアドベンチャーワールド休園日は発売されない。
[編集] Fきっぷ
近年の阪和自動車道の延伸と土曜・休日限定で高速道路1000円利用できるマイカー対抗策として京阪神地区から南紀エリア(新宮駅・紀伊勝浦駅・白浜駅・紀伊田辺駅)までの往復指定席と500円程度でレンタカーが利用できるが3日までに購入かつ2名以上からの利用でないと購入できない。
[編集] 特急指定席回数券
京都駅・新大阪駅・天王寺駅・和歌山駅 - 御坊駅・紀伊田辺駅・白浜駅・串本駅・紀伊勝浦駅・新宮駅相互間の特急列車利用促進用に設定された1冊6枚綴り3箇月間有効の回数券である。また追加料金でグリーン車へ変更できる「きのくにグリーン変更券」も発売されている。なお、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始の繁忙期は使用できない。その為、繁忙期と跨る場合は、救済措置として使用できない日数分は延長されている。
[編集] パスカル指定席回数券
在来線特急列車自由席定期券(愛称名:パスカル)と併用が条件で自由席混雑緩和策として設定された1冊10枚綴りの回数券である。乗車前に必ず指定席の交付を受けなければならないまた指定席は予約は2週間先までしか受付できない。
[編集] 自由席回数券(料金)
紀伊田辺駅 - 串本駅・紀伊勝浦駅・新宮駅相互間の特急列車自由席利用促進用に設定された1冊6枚綴り3箇月間有効の回数券である。乗車券部分が含まれていない為、別途乗車券を購入又は、定期券・普通回数券と併用して使用できる。
[編集] 他の交通機関との競合
近年の阪和自動車道の延伸で年々高速バスやマイカーとの競合が激しくなってきている。2004年より明光バス が大阪(梅田、OCAT) - 田辺、白浜へ高速バスを運行している。こちらは西日本JRバスとの共同運行のため、むしろ棲み分けの色合いが強い。運賃面ではバスに不利を被っているが、行楽期を中心に阪和道の渋滞(特に海南インター以南の暫定2車線区間)が頻発するために所要時間面には優位にたっている。また、2007年9月より和歌山 - 白浜間の高速バスも設定されている。
2002年以降、紀伊田辺駅・白浜駅 - 大阪駅間の鉄道の利用客は、毎年5%ずつ減少(5年で2割の減少に相当する)している[1]。鉄道は割引切符の発売で対抗しているものの、鉄道利用客の減少に歯止めがかからない状況である。ただ、2007年については前年並の利用があった。
大阪 - 和歌山間では南海本線の特急「サザン」との競合がある。新幹線接続や所要時間面では優位に立っている。しかし本数が少ないこと(「サザン」(一部、自由席特急あり)は毎時2本運転されているに対し本列車はほぼ60分ヘッドで運転)や運賃面で不利を被っている(これはJR西日本が近距離特急料金を設定していないため)。そのため南海本線の特急「サザン」のワンコイン特急券(常時500円)への対抗上南大阪特急回数券(日根野駅、和泉府中駅向けでは関空特急「はるか」にも適用)、阪和線特急回数券(和泉砂川駅、和歌山駅向け)や「はるか・くろしおマイシート」(特定列車の指定席、グリーン車利用)などの発売やJ-WESTカードによるe割きっぷ・チケットレス特急券(2009年10月1日から)などを行うことによって常連客への値下げを行ってきている。ちなみに、この施策は琵琶湖線、JR宝塚線、北陸地区などでも行われている。
[編集] 過去に運転されていた列車
JR発足後に運転開始した列車を挙げる。
[編集] ふれあい紀州路・しらはま
1987年(昭和62年)12月 から 1988年(昭和63年)1月の「ふれあい紀州路キャンペーン」期間中、京都駅 - 白浜駅間を奈良線・関西本線・阪和貨物線・紀勢本線経由で運転する臨時特急列車として「ふれ愛紀州路」(ふれあいきしゅうじ)が設定された。
その後、1988年(昭和63年)3月のダイヤ改正により「しらはま」とし、主に京都駅発は土曜日に、白浜駅発は日曜日に運転していた。停車駅は、宇治駅 - 奈良駅 - 王寺駅 - 八尾駅 - 和歌山駅 - 御坊駅 - 紀伊田辺駅 - 白浜駅。
名古屋駅 - 東和歌山駅(現:和歌山駅)間を運行した「あすか」とならび、奈良県内をおよび奈良線を走る唯一のJRの特急列車であった。
[編集] マリンくろしお
1993年(平成5年)から夏の海水浴シーズンに、全車指定席の臨時特急「マリンくろしお」の運転が開始された。1996年には、京都駅 - 新宮駅間で「マリンくろしお」1号・2号として、大阪駅 - 白浜駅間で「マリンくろしお」3号・4号が運転されている。また、同様の列車として、「春咲きくろしお」(冬季)が運転された。なお「春咲きくろしお」は、定期列車が全て停車する御坊駅を通過していた。
[編集] 大阪対南紀直通優等列車沿革
[編集] 戦前南紀直通快速列車「黒潮号」
第二次世界大戦前の1933年11月 - 1937年12月:大阪から南海鉄道(現在の南海電気鉄道南海本線、以下「南海線」)ないしは、阪和電気鉄道を経由して白浜口駅(現在の白浜駅)へ直通する週末快速列車「黒潮号」(くろしおごう)が運行された。詳細は同列車の項目を参照されたいが、運行当時は関西本線 - 王寺駅 - 和歌山線経由で連絡が可能であるものの、大阪 - 和歌山間を直接結ぶ鉄道を国鉄が管理しておらず、その点では私鉄による国鉄の飛び地路線への直通運転という形を採ったことや、公募による列車愛称の付与など異例な点が多いことや、南海鉄道・阪和電気鉄道・鉄道省共にその運営事業者が互いの威信を賭け列車運行を行ったことで知られる。
[編集] 戦後の南紀直通列車の復活
- 1948年(昭和23年)7月1日:不定期列車として天王寺駅・和歌山市駅 - 新宮駅間を運行する夜行準急列車2010・2011列車が運行される。この列車が大阪対南紀直通優等列車の戦後復活運行とされる。
- 1949年(昭和24年)9月15日:2010・2011列車、天王寺駅 - 新宮駅間を運行する準急列車として定期列車化。
- 1950年(昭和25年)4月1日:天王寺駅 - 新宮駅間を運行する臨時昼行準急列車3401・3400列車が設定される。
- 1951年(昭和26年)5月7日:夜行準急列車108・7列車を普通列車に格下げ。またこのころ、「黒潮」に南海線直通難波駅発着の編成が充当される。ただし、運行当初は南海所有の客車が存在しないため、国鉄所有車両が乗り入れる形を採ることとなる。
- 10月1日:準急列車105・106列車に「熊野」(くまの)の列車愛称が与えられる。
- 1952年(昭和27年)5月頃より:「黒潮」の難波駅発着編成に南海所有客車サハ4801形客車の使用を開始する。但し、1両のみの所有であったため、多客時には国鉄所有車両を貸し出す形で運用。
- 1953年(昭和28年)5月1日:天王寺駅 - 白浜口駅間を運行する臨時準急列車として「南紀」(なんき)が運行を開始。同年11月11日には定期列車化する。
- 1954年(昭和29年)10月1日:「黒潮」天王寺駅発着1往復を増発。と同時に準急列車化。
- 1956年(昭和31年)11月19日:このときのダイヤ改正に伴い、天王寺駅 - 白浜口駅間を毎日運行する臨時準急列車「しらはま」と新宮発天王寺行の準急列車103列車を設定。また、「黒潮」・「熊野」の愛称を「くろしお」・「くまの」とひらがな表記にする。
- 1957年(昭和32年)10月1日:「しらはま」定期列車化。
- 1958年(昭和33年)10月1日:準急103列車に「はやたま」の愛称が与えられる。
[編集] 紀勢本線全通後
- 1959年(昭和34年)7月15日:紀勢本線全通に伴い、以下のように変更する。
- 「くまの」の運行区間を天王寺駅 - 名古屋駅間に延長。紀勢本線全線を通しで運行する準急列車となる。
- 「きのくに」毎日運行の臨時列車1往復増発。この列車には南海線難波駅発着編成を連結する。
- このとき、南海側はキハ55系と同一水準のキハ5501形・キハ5551形気動車を新製し準備したが、南海側で自社線内での乗務員養成が間に合わず、エンジンをアイドリング状態にして電車で牽引。
- 天王寺駅 - 新宮駅間を運行する夜行普通列車を準急列車に格上げ。この列車に「はやたま」の愛称を与える。これにより、「はやたま」は変則的ながらも上下1往復の体裁が整う。
- 1960年(昭和35年)6月1日、「はやたま」を「南紀」に編入。これにより、「南紀」は気動車昼行列車と客車列車1往復ずつの2往復体制を採る。
- 10月28日:毎日運行ながら天王寺駅 - 新宮駅間を運行する臨時準急列車として「臨時南紀」(りんじなんき)が運行を開始。
- 1961年(昭和36年)3月1日:ダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
- 1962年(昭和37年)2月1日:天王寺駅行き「南紀2号」を客車列車化。
- 1963年(昭和38年)10月1日:ダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
- 「はまゆう」の天王寺駅発着編成の列車を「しらはま」に変更。また、「はやたま」に白浜口駅→天王寺駅間編成を連結開始し、これにも「しらはま」の愛称を与える。これにより、「しらはま」白浜口駅行2本天王寺駅行3本の体制を採る。
- 「南紀」の難波駅発着を増発。昼行の全列車が天王寺駅・難波駅 - 新宮駅間の運行となる。
- 「きのくに」1往復増発 4往復体制を採る。
[編集] 特急「くろしお」の登場とその後の展開
- 1965年(昭和40年)3月1日:天王寺駅 - 名古屋駅間を阪和線・紀勢本線・関西本線経由で運行する特別急行列車として「くろしお」の運行を開始する。
- 1965年10月1日:ダイヤ改正に伴い、以下のように変更。
- 「しらはま」天王寺駅行1本を増発。
- 「きのくに」白浜駅行き1本を新宮駅まで運行区間を変更。
- 1966年(昭和41年)3月5日:準急制度改変に伴い、「はまゆう」・「しらはま」・「南紀」・「きのくに」・「はやたま」急行列車に格上げ。
- 1966年10月1日、ダイヤ改正に伴い、以下のように変更。
- 1967年(昭和42年)10月1日:ダイヤ改正に伴い以下のように変更。
- 「くろしお」天王寺駅 - 白浜駅、天王寺駅 - 新宮駅間各1往復ずつ増発。これにより、3往復で運行。また「くろしお」の列車号数を下り天王寺駅行きを奇数、上り名古屋駅行きを偶数とする。
- 関西線経由の特急「あすか」が前9月30日をもって廃止。以降東和歌山駅 - 天王寺駅間の入出庫は回送扱いとなる。
- 「しらはま」1往復廃止。「しらはま」白浜駅行き3本天王寺駅行き2本の運行に。
- 「はやたま」運行経路を桜井線経由に変更。
- 1968年(昭和43年)10月1日:のちに「よんさんとお」と称されるダイヤ改正に伴い、以下のように変更。
- 「くろしお」列車号数を上り名古屋駅行き方向偶数・下り天王寺駅方向奇数とする符番から上り・下り共に出発順に符番する方式に戻す。また、季節列車として天王寺駅 - 白浜駅間では白浜駅行きを2本、天王寺駅行きを1本、天王寺駅 - 新宮駅間では新宮駅行きを1本、天王寺駅行きを1本増発する。但し、天王寺発白浜行の定期列車を白浜駅 - 新宮駅間を延長する形で増発。
- 東和歌山駅を発着し紀勢本線内で完結する急行列車の内、阪和線・南海線直通の急行列車の愛称として「きのくに」の愛称が与えられる。これにより、「きのくに」は定期列車では天王寺駅発10本、天王寺駅行き8本、季節列車3往復、難波駅発着は定期列車3往復、季節列車1往復の体制となる。また、この時に「南紀」の名称は廃止。
- 奈良駅を経由して紀勢本線に発着する急行列車であった「はまゆう」・「はやたま」の愛称を統合。新たに「しらはま」の愛称を与えられる。「しらはま」は京都駅・名古屋駅 - 白浜駅1往復と新宮発和歌山線経由名古屋行の1本となる。
- なお、「はまゆう」の愛称は参宮線鳥羽駅 - 紀伊勝浦駅間を運行する急行列車の愛称となった。(紀勢本線新宮以東優等列車沿革を参照)
- 名古屋駅 - 天王寺駅間直通急行列車であった「紀州」は名古屋駅発着の紀勢本線急行列車の総称となる。なお、この際、1往復名古屋駅 - 紀伊田辺駅間運行列車も設定される。(紀勢本線新宮以東優等列車沿革も参照)
- 1969年(昭和44年)10月1日:「きのくに」天王寺駅 - 白浜駅間運行の臨時列車を1往復増発する。
- 1970年(昭和45年)10月1日:このときのダイヤ改正により、「くろしお」白浜発天王寺行の季節列車を1本増発。また、天王寺駅 - 白浜駅間運行の1往復を季節列車化する。
- 1971年(昭和46年)11月2日:天王寺駅 - 紀伊勝浦駅間を運行する臨時特別急行列車として「ブルースカイ」が運行される。
- 1972年(昭和47年)3月15日:このときのダイヤ改正により、以下のように変更する。
- 「くろしお」は白浜駅発着列車を新宮駅発着に変更し、新宮駅発着3往復、名古屋駅発着1往復の4往復体制となる。
- 「しらはま」の名古屋駅・京都駅 - 白浜駅間運行の(白浜駅行)1号・(白浜駅発)2号は京都駅 - 白浜駅間運行とする。これにより、「しらはま」は新宮発奈良経由名古屋行の「しらはま1号」と京都駅 - 白浜駅間1往復(<白浜駅行>1号・<白浜駅発>2号)となる。
- 1972年(昭和47年)10月2日:「きのくに」1往復を格上げし、「くろしお」天王寺駅 - 白浜間1往復増発。5往復体制となる。
- 1973年(昭和48年)10月12日
[編集] 紀勢西線電化とエル特急「くろしお」への収斂
- 1978年(昭和53年)10月2日:紀勢本線和歌山駅 - 新宮駅間の電化完成に伴い、以下のように変更。
- 従来「くろしお」として運行されていた特急列車は新宮駅を境に以下のように運行体系を分離。
- 急行列車については以下のように変更。
- 「きのくに」9往復に減便。但し、南海線乗り入れ車両が気動車のみであったことや、参宮線鳥羽駅直通列車が存在したことで気動車での運行となる。また、紀伊田辺発新宮駅行の「きのくに2号」が設定される。
- 「紀州」は名古屋駅 - 紀伊勝浦駅間のみの運行となる。
- 全国で在来線列車の号数を下り奇数・上り偶数とした。これにより、紀勢本線の終点となる和歌山市駅(→天王寺駅・難波駅)方向は奇数、起点となる亀山駅(→名古屋駅)方向となる列車には偶数の符番がなされた。
- 1980年(昭和55年)10月1日:このときのダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
- 「きのくに」3往復を格上げする形で天王寺駅 - 白浜駅間の「くろしお」3往復増発。これにより、「くろしお」10往復、「きのくに」季節列車を含めて6往復となる。381系は2編成18両が新たに追加新製され、日根野配属となる。
- 「しらはま」は廃止。新宮発名古屋行の「しらはま1号」、奈良発名古屋行を「かすが」、京都駅 - 白浜駅間運行の「しらはま3号・2号」の和歌山駅以北を「紀ノ川」(きのかわ)として分離。
- 1982年(昭和57年)5月17日:関西本線名古屋駅 - 亀山駅間電化に伴い、以下のように変更する。
- 「くろしお」白浜駅発着1往復を季節列車化し、定期列車としては9往復に減便する。また、従来新宮駅発着の季節列車を白浜駅発着とする。
- 「きのくに」鳥羽駅乗り入れを終了し、天王寺駅・難波駅 - 白浜駅・新宮駅・熊野市駅間及び紀伊田辺発新宮行のみの運行となる。
- 11月15日:「きのくに」の天王寺駅 - 新宮駅間運行の夜行列車を季節列車化する。
- 1984年(昭和59年)2月1日:「きのくに」夜行列車廃止。
- 1985年(昭和60年)3月14日:このときのダイヤ改正により、以下のように変更する。
- 「くろしお」4往復増発。これにより13往復体制となる。
- この増発には、東北・上越新幹線開業で余剰となった仙台・青森所属車や余剰車両を改造した先頭車、南福岡電車区から捻出させた485系電車44両を日根野電車区に転属させ充当した。
- しかし、鳳駅以南で振り子を効かせている381系と比較して、天王寺駅 - 新宮駅間で所要時間が1時間半も差があって、気動車急行列車と大差ない時間で運行。更にその中の1往復は串本駅 - 新宮駅間を普通列車として運行した為、地元からは「紀伊半島の新特急」と呼ばれていた。
- この485系を使ったくろしおは381系列車より停車駅が多く、現在の「くろしお」では全列車が通過する湯川駅や那智駅のようなその当時から既に駅員無配置化されていた駅にも停車していた。結果的には気動車急行をそのまま電車特急に置き換えた形である。
- 485系電車の編成はグリーン車を持たない普通車の4連で組成され、列車によっては白浜駅での分割により白浜以北を8連、以南を4連で走るものも存在。
- また381系では各駅到着前に違う車内チャイムをテープ録音により放送するようになった。曲はその駅のイメージに合った、民謡・童謡・唱歌等をアレンジしている。例えば和歌山駅では「鞠と殿様」、紀伊田辺駅では「牛若丸」、串本駅では「串本節」、白浜駅では「潮騒のメロディ」(原曲:愛のオルゴール)などがあてがわれた。
- 「きのくに」は「くろしお」に昇格。これに伴い、紀勢本線・阪和線で運行する定期急行列車は廃止。これにより紀勢線内はB特急料金適用区間となった。また、「黒潮号」以来の南海線難波駅発着列車は運行を終了することとなった[2]。
- 「くろしお」4往復増発。これにより13往復体制となる。
- 1986年(昭和61年)11月1日:国鉄最後のダイヤ改正に伴い、「くろしお」の運行見直しが行われる。この際、「くろしお」の定期列車としては11往復となる。
[編集] JR化以降の展開
- 1987年(昭和62年)12月 - 1988年(昭和63年)1月:京都駅 - 白浜駅間で「ふれ愛紀州路」(ふれあいきしゅうじ)が運行される。
- 1988年(昭和63年)3月13日:このときのダイヤ改正により、「しらはま」の運転を開始、「くろしお」新宮駅発着の季節列車を定期列車化。
- 1989年(平成元年)3月11日:このときのダイヤ改正により、以下のように変更する。
- 「くろしお」白浜駅発着を1往復増発し合わせて同駅発着の季節列車3往復を定期列車化。これにより、季節列車1往復を含む16往復体制をとる。
- 「しらはま」廃止。
- 7月22日:このときのダイヤ改正により、以下のように変更する。
- 「くろしお」のうち、4往復をグリーン車をパノラマ型に改造した車両を使用した特急列車「スーパーくろしお」の運行を開始。
- 「くろしお」・「スーパーくろしお」の京都駅・新大阪駅に乗り入れを開始。なお、京都駅乗り入れは「スーパーくろしお」のみであった。
- 各駅到着前に流れる車内チャイムを更新。新たに沿線案内放送も加えてテープで流すようになる。
- 「くろしお」・「スーパーくろしお」の列車号数符番が新宮駅方面を奇数、京都駅・新大阪駅方向を偶数とする符番に変更。
- 1991年(平成3年)3月18日:「くろしお」1往復を「スーパーくろしお」に変更。
- 1993年(平成5年):京都駅 - 白浜駅・新宮駅間に臨時特急「マリンくろしお」(夏季)・「春咲きくろしお」(冬季)を運転。
- 1994年(平成6年)9月4日:関西国際空港開港に伴い、一部列車が日根野駅停車になる。
- 1996年(平成8年)7月31日:3往復に283系電車を用いて「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」を運行開始。
- 12月、平日に紀伊田辺発天王寺行の臨時特急列車「おはようくろしお」の運行が開始される。
- 1997年(平成9年)3月8日:「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」の列車名を、「オーシャンアロー」へ変更する。和歌山駅 - 新宮駅間の所要時間が約19分短縮。
- 1998年(平成10年):381系がアコモ改良され塗装が変更、さらに車内チャイムと沿線案内が更新された。これによりグリーン車は全列車1号車に統一される。
- 2001年(平成13年)3月3日:「おはようくろしお」を定期列車化する形で紀伊田辺駅発新大阪行きの「くろしお」を運行開始。ラッシュ時に和泉砂川駅が追加停車になる。
- 2002年(平成14年)7月20日:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン開園により、一部列車が西九条駅に停車。
- 2004年(平成16年)10月16日:早朝・深夜の「はんわライナー」1往復を格上げし、和歌山駅発着の列車も運行開始。
- 2005年(平成17年)3月1日:朝の和歌山始発の列車は、臨時ではあるが海南駅発に改められる。
- 7 - 8月、土曜日のみ運転の「くろしお」11号を京橋駅 - 天王寺駅間を延長運転する形で、日曜日に京橋駅・大阪駅 - 白浜駅間で、臨時特急「ホワイトビーチエクスプレス」の運転を行った。
- 2007年(平成19年)10月1日:「くろしお」・「スーパーくろしお」・「オーシャンアロー」の指定席のうち12席が女性専用指定席となる。女性専用指定席についてはサンダーバードも参照。
- 2008年(平成20年)3月15日:「くろしお」・「スーパーくろしお」・「オーシャンアロー」のうち上下計18本が新たに藤並駅に停車するようになる。
- 2009年(平成21年)6月1日:全車禁煙となる。また、5月より順次、「くろしお」のそれぞれ6両編成のうち1両をパンダ車両として、2 - 4人分の座席限定でパンダ柄に改装する。[2]
[編集] 脚注
最終更新 2009年11月28日 (土) 03:55 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【くろしお (列車)】変更履歴





