ざる法

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ざる法(ざるほう、笊法)とは、抜け穴が多いために規制の目的を達することができない不備な法律をさす俗語である。水がざるを通り抜ける様子から名付けられたものとされる。

なお、広辞苑岩波書店)、大辞林三省堂)、大辞泉小学館)など日本の一般的な国語辞典はこのように定義する一方で、独特な語釈を行うことで知られる新明解国語辞典(三省堂)では「いくら決めても守られない」ことに特に着目した定義を行っている。

ざる法は抜け穴はあるもののあくまで法的な効力はある法律をいうのに対して、死法は法律の廃止や時限立法期限到来などによって法的な効力を失い適用されない法律をいう点で異なる。つまり、「現代日本において、ざる法の例は売春防止法だが死法の例は治安維持法」とたとえることができる。

[編集] ざる法の例

日本の代表的なざる法とされてきたのは政治資金規正法である。同法では、立法当初、政治家本人が直接金員を受けずに秘書や自己が実質的に支配する団体などを介した迂回献金としたり、記録が残らない現金の直接授受にすることなどによって法の規制を免れるという「抜け穴」が多数存在した(規制対象である政治家が自ら法律を作るという事情がこれを助長した)。

売春防止法では買春が一般的には犯罪とならないため売春の抑止とならないこと、未成年者飲酒禁止法では未成年者自動販売機などで容易に類を入手できることを、それぞれ「抜け穴」とみれば、ざる法という余地がある。「ざる法」と呼ばれる法律では、抜け穴が問題となる度に、これをふさぐための法改正が繰り返し行われ、その度に別の抜け穴が新たに利用されるようになることも少なくなく、いわゆる「いたちごっこ」に至ることもある(政治資金規正法の改正歴を参照)。

歴史的には、アメリカ合衆国禁酒法がざる法の好例とされる。この法律では酒について売買や製造や密輸を禁止していたが、処方箋をもらって薬用に飲む酒は認められたほか、カナダに酒を飲みに行くのも違法でなく、法の不遡及の観点から禁酒法施行以前に所持した酒を飲むのも認められたため、法律が有名無実となり短期間で廃止された。

日本の食糧管理法終戦直後にはほとんど守られていなかったが、抜け穴云々というよりは「闇米を食べるのを拒否した判事栄養失調で死去した」(山口良忠の例)とまでいわれた食糧難ゆえに守りようがなかったもので、本項冒頭のざる法の定義とは少し違うかもしれない。

また、かつてのソビエト連邦や現在の北朝鮮などの一般に人権抑圧国家とされる国々の一部にも、人権保護規定を備えた憲法が存在するため、これらの国においてこれらの憲法がざる法であるといった言い方は可能である。[要出典]


[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月17日 (火) 18:25 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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