ふしぎなメルモ

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ふしぎなメルモ』は、手塚治虫の子供向け漫画およびアニメーション作品。

目次

[編集] 概要

1970年 - 1972年まで『小学一年生』に連載。その他、『よいこ』、『れお』にも掲載されていた。連載当初はママァちゃんというタイトルだったが、アニメ放映が決定したと同時に変更された。

もともとテレビアニメ用の作品として企画・作成された作品。アニメの方は、子供達向けの性教育を意図した作品として有名である。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


[編集] ストーリー

天国のママから、ミラクルキャンディー(赤いキャンディーと青いキャンディー)をもらった主人公メルモが、キャンディーを食べて赤ん坊や大人、動物に変身し、色々な危機を乗り越え、真の大人になっていく物語である。

[編集] ミラクルキャンディー

メルモに与えられたキャンディーには不思議な力があり、赤いキャンディーを食べると10歳若返り、青いキャンディーを食べると10歳年をとる。

ここでは、主人公である小学生(三年生、9歳)のメルモを基準に、キャンディーを食べた際の効果について記述する。

  • 青いキャンディー1つ
子供から一気に19歳の大人の女性になる。姿が変わるのは身体のみで、普段着ている紺色のブラウスに黄色いスカートのままキャンディーを食べると、大きく膨らんだ胸や、スカートからはみ出た下着が著しく目立つ格好になる。同じ青いキャンディーを複数食べると中年女性になり、大量に食べると老女になってしまう。
キャンデーを食べると光に包まれながら大人へと変身していく。
姿が変わるのは身体のみなので、大人の姿でも老女でも心は子供のままである。衣類はやや伸びるものの基本的には子供サイズのまま。声は艶のある大人の女性のものである。
大人のメルモ(19歳)は八頭身の美人で、スーパーモデル並みのプロポーションである。
大人変身時の運動神経は抜群で、大人の男たちを相手に格闘しても勝負は互角である。崖の上から海へと車もろとも転落しそうになった時は、手錠でつながれた男とともに、間一髪で脱出に成功した。
40代の女性に変身したときは中年太りをしていた。
老女のメルモは美しかった面影はない。白髪で皺だらけ、腰は曲がり、ガラガラ声で、豊かだった胸は垂れたおばあさんである。
大人になっても着ているのは子供の服のまま、外見は美しいが中身は子供なので実際の大人の女性に比べてかなりの違和感がある。ただし、酒を飲んだり、タバコを吸ったりしない。
中身は子供のはずだが、ある程度大人並に知性は向上するようだ。第2話「ブラ子どこへ行く」で航空会社の客室乗務員の採用試験に合格したり(面接官がメルモの美しさに思わず採用を決めたが、実際に飛行機に乗って業務に就いていた)、第11話「あのこをにがすな」で密輸の証拠の書類を見分けたこともある。第19話「メルモの初恋」では自分の担任の教師にメルモの姉と名乗ってデートをしても怪しまれなかった。
  • 赤いキャンディー1つ
風船がしぼむように体が縮み、髪の色が薄くなり、最終的には産毛がわずかしかない生後数ヶ月の赤ん坊になる。中身は小学生のメルモだが、いくら力を振り絞っても言葉を喋ることが出来ない。赤いのを2つ以上食べると、赤ん坊どころか誕生前の胎児でも若返りは停まらず、頭や手足が全て引っ込んで受精卵まで小さくなってしまい、誰かが青いキャンディー1つを溶かした水の中にその卵を浸さない限り、元の女の子の姿に戻れなくなる。本編では、第1話「ミラクルキャンディーをどうぞ」でメルモの下の弟であるタッチが、ドサクサにまぎれて自ら青いキャンディーを複数食べ、おむつを付けたまま大人になり、メルモから渡された複数の赤いキャンディーで受精卵になってしまった経緯がある。メルモがタッチの受精卵を水の入ったコップに浸し、青いキャンデーを溶かして元の姿に戻した。
  • 赤と青のキャンディー同時に1つずつ
赤いキャンディーの力で受精卵まで小さくなったあと、青いキャンディーの力で卵から再び成長を始め、胎児〜赤ん坊〜幼児を経て元の姿に戻れる。本編でも1度だけメルモがこのパターンを使ったことがある。第11話で悪の組織から逃れる為に一時的に受精卵の状態になって姿を隠した。
  • 赤いキャンディー1つと少し形を削った青いキャンディー
まず赤いキャンディーの力で受精卵まで小さくなる。そのあと青いキャンディーの力で卵から再び成長が始まるが、赤と青の比率が1:1ではないため、人間以外の別の動物(ネコなど)としてある程度の年齢まで成長する。しかし基が人間であるため、特に哺乳類の動物に変身した時は、顔の一部に本来の姿の面影が残る。とは言え受精卵の状態からの完全な変身であるため、DNAレベルで人間だった時の痕跡はなく、メルモの記憶だけがその証しである。当然ながら人間の言葉は喋れないが、変身した姿と同等の動物と会話をすることができる。変身時間が長くなれば、徐々に行動が本能に制約されるようになるので危険である。変身前の青いキャンディーと同じレベルに削った赤いキャンディーと、青いキャンディー1つを同時に食べれば、元の人間の姿(小学生のメルモ)に戻ることができる。(第4話「燃える無人島」でウサギから人間に戻った時は、青いキャンディーを二つ食べていないのに成長が止まらず大人にまでなった。)
どんな動物に変身するかは、キャンディーを食べたときのメルモの意思、周囲の環境で決まると思われる。イルカに変身した時は、キャンディーを食べて船から海の中に飛び込んだ。
本編中盤第10話「ヘソガエルのひみつ」で、メルモの弟であるトトオが青いキャンディーの削り方に失敗し、両生類カエル(厳密には架空の生物である「ヘソガエル」)になってしまう。カエルの姿では、固体や液体を口に入れることが出来なかったトトオは、医者であるワレガラスが気体を使った方法を見つけるまでの数ヶ月間、元の人間の男の子の姿に戻れなかった。
第15話「メルモと魔術師」ではキャンディーの乱用に怒った天国の神様によってキャンディーの力を停止され、赤毛の犬に変身したメルモがしばらく元の女の子の姿に戻れなくなった。メルモは犬の姿で、家事や弟達の世話を健気にし続けた。
動物に変身したメルモはなぜか成熟した雌として扱われることが多い。第4話「燃える無人島」でウサギに変身したときは雄のウサギから子供を作ろう!と迫られた。第10話「ビリケンまかりとおる」で犬に変身したときも、野良犬のビリケンから求愛された。第16話「ぼくはにんげんだ」で、家出したカエルのトトオを探そうと猫に変身したメルモは、猫のカップルに近寄るが 雄猫はメルモに一目ぼれし、嫉妬した雌猫に追い払われた。 
このほかにも本編ではないが、オープニング映像では美しい牝鹿に変身したメルモがたくましい牡鹿に駆寄り、彼とキスをするシーンがある。牡鹿も鹿のメルモをいとおしんでいるようなので二匹は相思相愛であろう。(なお、熱い口付けの後、どうなるかはカットが切り替わり、たくさんのハートとミラクルキャンデーの瓶のアップに変わるので不明。)変身した動物の雄から見ると(その動物に変身した)メルモは雌としてとても魅力があるようである。おそらく中身が人間なので他の雌にはないフェロモンを放っているからであろう。メルモ自身はそのことに気がつかない。もしメルモがその気になれば、あるいは本能によって発情すれば交尾妊娠も可能なはずである。
無人島が火事にならなければ、ウサギのメルモは雄ウサギの求愛を断れなかった可能性が高い。
犬のメルモに袖にされたビリケンは、あれくらいの雌、どこにだっている!と強がったが、勿論このときのメルモはこの世でただ一匹の人間が変身した雌犬だった。
魚に変身した時は、漁船の網にかかり、冷凍にされそうになったが同じく捕まったタコにキャンディーを飲ませてもらい、冷凍室に入れられる寸前で人間に戻ることができた。魚には手足がなく、ヒレではキャンディーを触れないため。
メルモが変身した動物は、ネズミ、ウサギ、犬、魚、、猫、鹿、イルカなど。
  • ミラクルキャンディーの瓶
ミラクルキャンディーは赤い蓋のついた瓶に入っていて、メルモはいつも持ち歩いている。キャンディーは減った分がすぐに増えるようになっている。物語が進むに連れて、キャンディは増えなくなり、やがて……。
キャンディーの瓶はメルモがどんな危機になっても無くなることはない。キャンディーの力が神様によって止められたことはあったが、キャンディーが瓶ごと無くなったエピソードは無い。ただし、メルモがある事情でキャンディーを一時的に手放したことはあった。16話で猫になったときは、15話で人間に戻れなくなったことに懲りたのか、尻尾で瓶をつかんで走りまわっている。(それ以外は、瓶も服も変身した場所に放置することが多い。それらが他の人間に見つかれば大騒ぎになるし、キャンディー自体を紛失すれば、ずっと動物の姿でいなければならなくなる。)
  • その他
ミラクルキャンディーは天国から姿を現したメルモの母親ひろみによって届けられた。ひろみはキャンディーの使い方をメルモに教えると天国へと去っていった。
動物への変身方法は最初からメルモが知っていたのではなく、ワレガラスが思いつき、メルモが試したもの。チッチャイナ国で追っ手から逃れるためにネズミに姿を変えたのが初めての動物への変身である。
コミックスでは青いキャンデーィをたべて、なりたい職業の大人(女性警察官、客室乗務員など)に変身できる。

[編集] コミックス

[編集] メルモちゃん

月刊COMICリュウ2009年11月号に福山けいこ執筆によるリメイクの読切漫画『メルモちゃん』を掲載。

[編集] アニメーション

手塚プロダクションABCが制作。1971年10月3日から1972年3月26日まで毎週日曜日の18時30分 - 19時00分にTBS系にて全26話で放送された。なお、アニメーションのオープニングは1カットで作成されている。

裏番組に「サザエさん」があったことなどから、本放送ではヒットしなかった。しかし、その後盛んに再放送されたことで、広く認知されている。翌年1972年にはこのスタッフで立ち上げた、本作の売り込みを行った手塚治虫のマネージャー西崎義展が本作のスタッフでアニメーション・スタッフルームを立ち上げ『青いトリトン (仮)』が、製作される事になる。

いわゆる『腸捻転解消』で制作局の朝日放送がNETテレビ→テレビ朝日系列になったため、以降の再放送はテレビ朝日系列局などでの実施となった地域もある。

また、ABC・TBS・テレビ朝日の権利失効後、関西地区では競合局の関西テレビ(フジテレビ系列)・読売テレビ(日本テレビ系列)・毎日放送(現在のTBS系列。本放送当時はNETテレビ・東京12ch系列)で再放送された事もある。

声優を一新したうえで台詞と音楽が新録され、一部の映像も修正されたリニューアル版も存在し、1998年WOWOWで放送され、2006年秋にはTOKYO MX.テレビでも放送された。

2002年に、リニューアル版のDVD-BOXが発売された。

[編集] 声の出演

[編集] ゲスト出演

  • タダオ - 山本嘉子(第13話)
  • 社長 - 永井一郎(第13話)
  • 秘書 - 増山江威子(第13話)
  • 出来底 - 矢田耕司(第13話)
  • 出来底の妻 - 野沢雅子(第13話)
  • マル子 - 小原乃梨子(第14話)
  • チャ子 - 山本嘉子(第14話)
  • シンキチ - 山下啓介(第14話)
  • 刑事凸・凹 - 矢田耕司、永井一郎(第14話)
  • 手品師 - 大塚周夫(第15話)
  • 校長 - 原田一夫(第16話)
  • ギャング - 辻村真人(第18話)
  • 記憶喪失の男 - 加藤治(第21話)
  • 近石昭吾 - 竹尾智晴(現・中尾隆聖)(第22話)
  • 昭吾の父 - 雨森雅司(第22話)
  • 津村実 - 八代駿(第23話)
  • 矢部千代子 - 吉田理保子(第23話)
  • 矢部社長 - 大塚周夫(第23話)
  • 加藤太郎 - 神谷明(第24・26話)
  • 加藤二郎 - 山下啓介(第24・25・26話)
  • 加藤三郎 - 山本嘉子(第24・26話)
  • 柳田豪十郎 - 木村幌(第25話)

[編集] 声の出演(リニューアル版)

[編集] ゲスト出演

  • メルモのおばさん - 津野田なるみ(第1・21話)
  • 神様 - 長谷部浩一水鳥鉄夫田中淳(第1話)
  • ゼンゾウ - 田中淳(第2話)
  • 飼育係 - 長谷部浩一(第2話)
  • 車掌 - 山田美穂(第2話)
  • ナナメ - 山田美穂(第3話)
  • シカク - 鳥海浩輔(第3話)
  • イケハラ - 高野弘(第3話)
  • 大使 - 笹沼晃(第4話)
  • グロロス閣下 - 宮田浩徳(第4話)
  • 女将校 - 中島麻実(第4話)
  • パイロット - 宮田浩徳(第5話)
  • オスウサギ - 笹沼晃(第5話)
  • ニタ子 - 相田さやか(第6話)
  • ニタ子の母 - 岡本嘉子(第6話)
  • ユキオ - 笹沼晃(第6話)
  • ブーちゃん - 堀江由衣(第6話)
  • ウィリー - 手塚ちはる(第10話)
  • アナウンサー - 鳥海浩輔(第10話)
  • 松谷 - 長嶝高士(第13話)
  • マル子 - 中島麻実(第14話)
  • アナウンサー - 鳥海浩輔(第14話)
  • 大造 - 千葉一伸(第18話)
  • 鉄腕大五郎 - 鳥海浩輔(第19話)
  • 野沢先生 - 森川智之(第19話)
  • ター子 - 倉田雅世(第19話)
  • 近石昭吾 - 笹沼晃(第22話)
  • 昭吾の母 - 岡本嘉子(第22話)
  • 津村実 - 高木渉(第23話)
  • 矢部千代子 - 半場友恵(第23話)
  • 矢部社長 - 丸山詠二(第23話)
  • 加藤太郎 - 檜山修之(第24・26話)
  • 加藤二郎 - 鳥海浩輔(第24・25・26話)
  • 加藤三郎 - 津野田なるみ(第24・26話)

[編集] スタッフ

[編集] テレビドラマ

2000年4月13日テレビ朝日系で「手塚治虫劇場」としてるんは風の中、カノンと共にドラマ化された。脚本は梅田みか、演出は五木田亮一。

ネット局にはTBS系アニメ版の制作局だったABCが含まれている。

[編集] キャスト

[編集] その他

  • 本作に出てくる赤と青のキャンディは、自由に外見年齢をコントロールする手段の代名詞となっている。同様の効果をもつ架空のアイテムでは秘密結社鷹の爪ドラえもんに登場する若返り・老化マシンと老人化光線砲と老人化光線銃ととしの泉ロープなどがある。
  • 性教育を意図した手塚作品は本作以外にも、『やけっぱちのマリア』『アポロの歌』がある。
  • 当初企画されていた『アポロの歌』のアニメ化が二転三転し、本作に至った。メルモの苗字「渡」は『アポロの歌』の渡ひろみに由来する。
  • 1979年デビューのアイドル歌手・能瀬慶子はその容貌から「メルモ」とあだ名され、一時アニメのメルモがイメージキャラとして使われた。
  • 2001年にロックバンドSOPHIAと本作がコラボレーションし、シングル『KURU KURU』のCDジャケットに本作のキャラクターが起用され、レーベル面には手塚プロダクション書き下ろしのSOPHIAメンバーのイラストが使用された(そのうち黒柳能生のイラストは手塚漫画のキャラクターブラック・ジャックをイメージしているとも言われている)。また、同曲のPVも手塚プロがプロデュースした。
  • 歌手の高橋洋子が滝野川少年少女合唱団に所属していた当時、本作のオープニング主題歌をカバーしたことがある[1]。CDではコンピレーションアルバム『復刻 手塚治虫作品 傑作集/鉄腕アトム』に収録。
  • 2005年時東ぁみがオープニング主題歌をカバー。旧バージョン同様に歌いだしが途切れる(リニューアル版では途切れない)。
  • 吉崎観音がデザインしたメルモのフィギアが、子供時、大人変身時のセットで2008年に発売された。どちらも原作、アニメの特徴をうまくリファインしている。大人メルモはアニメ同様背が高く、胸の大きなセクシーなスタイル。衣類に関しては新解釈として、青いブラウスは子供時と大きさはほぼ変わらず、ボタンがはじけて見えた胸の谷間や、ウエストが露出している。スカートに締め付けられた腹回り、はみ出た白い下着も表現されている。

[編集] 番組の変遷

TBS系(ABC製作) 日曜18:30枠
前番組 番組名 次番組
3・3が9イズ
ふしぎなメルモ
TWWAプロレス中継
(18:00 - 18:56)
※水曜19:00から拡大移動
スターフラッシュ
(18:56 - 19:00)
以上 ここからはTBS制作枠

[編集] 脚注

  1. ^ 高橋洋子、うたまっぷ、2009年5月11日。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月18日 (水) 10:22 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ふしぎなメルモ】変更履歴

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