まんが道

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まんが道』(まんがみち)は、藤子不二雄の自伝的漫画作品、及びそれを原作としたドラマ作品。

目次

[編集] 概要

作者は藤子不二雄漫画家を目指す2人の少年の成長を描いた長編青春漫画である。

1970年(昭和45年)から1972年(昭和47年)まで、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載されたマンガ入門講座「チャンピョンマンガ科」4ページ分のうち2ページ分が「マンガ道」として掲載された。その後、1977年(昭和52年)から1982年(昭和57年)まで『週刊少年キング』(少年画報社)に連載される。掲載誌の休刊に伴って未完のまま終わったが、その後『藤子不二雄ランド』(中央公論社)の巻末連載まんがに引き継がれた。1997年から、続編の『愛…しりそめし頃に…』が『ビッグコミックオリジナル増刊』(小学館)で連載中。

実話を軸に創作を織り交ぜた形(作者曰く「実話7割、フィクション3割」とのこと)になっており、掲載誌の変遷に伴い自伝的性格を強めていることも指摘されている。手塚治虫をはじめとして、主人公をとりまく当時の漫画家たちの多くが実名で登場し、出版社や雑誌もそのまま描かれているため、戦後漫画草創期の貴重な記録にもなっている。また、この作品を読んで漫画家を目指した者も多いと言われている。

また作中には、藤子不二雄が当時描いたいくつかの作品(「西部のどこかで」「海抜六千米の恐怖」「ある日本人留学生からのローマ便り」など)がそのままの形で収録された。それらの作品はいずれも単行本に収録されていなかったため、初めて目にする読者も多く、ファンを喜ばせた。ただし、「天使の玉ちゃん」などについては当時掲載されたままの形ではなく、作者が連載時に改めて描き直したものとなっている。

1986年1987年NHK銀河テレビ小説でドラマ化。2006年秋には、同ドラマがDVD Vol.1&Vol.2として発売された。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


[編集] あらすじ

大長編であり、年代順に「あすなろ編」「立志編」「青雲編」「春雷編」「愛…しりそめし頃に…」となっている。富山県高岡市の定塚小学校に転校してきた主人公の満賀道雄(まが みちお、作者藤子不二雄自身がモデル)が、才野茂(さいの しげる、藤子・F・不二雄がモデル)と出会い、漫画を通して意気投合し、同人誌を出したり漫画雑誌に合作を投稿したりしながら、ついにプロ漫画家としてデビュー。その後、「満才茂道(まさい しげみち、藤子不二雄がモデル)」として活躍するまでを描く。

[編集] あすなろ編

『週刊少年チャンピオン』に1970年8号から1972年30号に連載された。元々はマンガ入門講座「チャンピョンマンガ科」の枠内で「マンガ道」というタイトルで連載されており、あすなろ編というタイトルは後日付けられたものである。このあすなろという言葉は、最後のコマに掲載された井上靖『あすなろ物語』の一節より採られている。

2人の出会いから、宝塚の手塚治虫先生訪問までを描く。シリーズの中で最もフィクション色が強く、半自伝的な趣である。

[編集] 立志編・青雲編

『週刊少年キング』に1977年46号から1982年22号に連載された。手塚先生訪問から、満賀の新聞社就職、足塚茂道として漫画家デビュー、上京、トキワ荘引越、原稿大量落とし事件、『漫画少年』廃刊、満才茂道改名までを描く。書かれた時期によって順番に『立志編/青雲編/青春編/奔流編/再生編』となり、単行本では立志編を除く4編をあわせて青雲編としている。『週刊少年キング』に連載されたため「キング編」とも呼ばれる。あすなろ編のラストと立志編の最初に書かれている手塚治虫宅訪問は内容が重複している。『週刊少年キング』の休刊に伴い、連載が終了した。そのためか、巻末には「未完」と書かれている。

[編集] 春雷編

NHK銀河テレビ小説でのドラマ化を受け、1986年 - 1988年に『藤子不二雄ランド』NO.115 - NO.188の巻末に月1回ペースで連載された。全24話。キング編の最終回から続く形となっており、鈴木伸一がアニメータになるため、トキワ荘を出ていくまでを描く。

[編集] 愛…しりそめし頃に…

続編として『ビッグコミックオリジナル増刊』で連載中の作品。単行本では『愛…しりそめし頃に… 満賀道雄の青春』という題名表記になっている。春雷編からの続きにはなっているが、トキワ荘の同じ部屋に暮らしていた満賀と才野が別々に暮らすようになっている。登場人物の風貌も今までの子供っぽい風貌から、少し大人びた風貌に変更されている。また今まで実名で登場していた「森安なおや」の名前が「風森やすじ」に変更されている(が、第9巻では森安の名前に戻っている)。

満賀の私生活のエピソードが中心となり、才野の出番は減っている。また、タイトルが暗示する通り、満賀の恋模様も描かれた。

単行本では巻末附録として、作品中に登場した漫画が雑誌掲載時のまま復刻されていたり、藤子不二雄がスクラップしていた当時のこまごまとした記録が収録されている。2巻では、「愛…しりそめし頃に…」の連載中に亡くなった藤子・F・不二雄について書かれた「さらば友よ」が収録されている。

[編集] まんが道スペシャル

春雷編開始直前に小学館月刊コロコロコミック』創刊101号記念として1986年9月号に読切で掲載された。先日まで陽の目を見ることがなかったが、2007年12月刊行の『熱血!!コロコロ伝説』VOL.5(ISBN 978-4-09-106346-5)に収録された。スペシャル描き下ろし「まんが道30年」を併録。

[編集] コミックス

[編集] 現在絶版のもの

  • 漫画家修行 まんが道』(秋田書店)全1巻 - 新入門百科シリーズの1冊。あすなろ編を収録。
  • 『まんが道』ヒットコミックス(少年画報社) 全19巻 - 立志編、青雲編を収録。
  • 『まんが道』藤子不二雄ランド中央公論社)全23巻 - あすなろ編、立志編、青雲編を収録。
  • 『愛蔵版 まんが道』(中央公論社)全4巻 - 立志編、青雲編、あすなろ編を収録。藤子不二雄ランドと収録順が異なる。
  • 『第二部 まんが道』藤子不二雄ランドスペシャル(中央公論社)全2巻 - 春雷編を収録。

[編集] 現在入手可能なもの

  • 『まんが道』中公文庫(中央公論新社)全14巻 - あすなろ編、立志編、青雲編、春雷編を収録。
  • 『愛…しりそめし頃に… 満賀道雄の青春』ビッグコミックススペシャル(小学館)9巻まで発売(以後続刊) - 巻末には当時の漫画の復刻や資料などが収録されている。
  • 『まんが道』藤子不二雄ランド(ブッキング)全23巻 - あすなろ編、立志編、青雲編を収録。
  • 熱血!!コロコロ伝説』Vol.5(小学館) - 「まんが道スペシャル」を収録。

[編集] 銀河テレビ小説・まんが道

1986年11月17日から12月5日まで放映された。全15話。

高岡での学生時代から漫画家デビュー、立山新聞社時代を経て、上京するまでをドラマ化したもの。基本的に原作に準じた作品であるが、主人公2人のイメージが入れ替えられており、主役で背の高い満賀を竹本孝之、メガネでチビの才野を長江健次が演じている。

2006年9月22日「まんが道 Vol.1」として、ジェネオンエンタテインメントより2枚組DVDが発売された(定価9,975円)。

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

立山新聞社

高岡市

東京

[編集] 主題歌

[編集] 銀河テレビ小説・青春編

1987年7月27日から8月14日まで放映。全15話。

前作の続編となっており、一部を除いて主要キャストに変更はない。上京から新漫画党結成、トキワ荘引越、原稿大量落とし事件、再起までをドラマ化したもの。作者である安孫子素雄が二人を激励する飲み屋の客として出演したことが話題となった。また石森章太郎役は実の息子である俳優の小野寺丈が演じた。

2006年10月25日「まんが道 Vol.2 青春編」として、ジェネオンエンタテインメントより2枚組DVDが発売された(定価9,975円)。

[編集] スタッフ

  • 原作:藤子不二雄
  • 脚本:布勢博一
  • 音楽:堀井勝美
  • 美術:金沢譲太郎
  • 撮影:吉野照久
  • 照明:新藤利尺
  • 演出:森平人

[編集] キャスト

[編集] 主題歌

[編集] こぼれ話

  • 筋肉少女帯大槻ケンヂと内田雄一郎は、『大槻ケンヂのオールナイトニッポン』(水曜1部時代)の企画で、この作品に因んで命名したユニット「まんが道」を結成したことがある。代表曲に「ボヨヨンロック」。メンバーの名前は才野・アスカ・茂(大槻)と満賀・チャゲ・道雄(内田)。
  • 椎名町トキワ荘の近くにあり、作中に何度も登場するラーメン屋「松葉」は現在も営業しており、店頭に『まんが道』の松葉登場シーンのコピーがたくさん貼られている。ドラマ版の松葉のシーンは本物の松葉店内でロケが行われた。永野のりこの挙げる「三大おいしそう二次元レシピ」には、この「松葉のラーメン」が入っている。
  • 伊集院光は、藤子不二雄作品(・F通じて)の中で『まんが道』を最もお気に入りの作品としており、自らのラジオ番組に藤子不二雄をゲストで招いた際に「もし、F先生が生きていたら、F先生から見たまんが道を見てみたい」と語っている。
  • 藤子Fのアシスタントだったヨシダ忠による『藤子不二雄物語 ハムサラダくん』が、1977年から約3年間『コロコロコミック』に連載された。ヨシダがそれまでに聞いた昔話を元に「ハム」こと藤子Fの視点で描かれており、「F版まんが道」とも言われる。ただし途中から完全なフィクションとなっており、本人曰く「ノッて描いているうちにこうなっちゃった」とのこと。このため「藤子不二雄物語」の冠を外すように何度か編集者に懇願していたらしい。単行本は全2巻で未完となっていたが、2007年1月下旬からマガジンファイブより完全版上下巻が刊行された。
  • 作中に登場する激河大介に関して、その体格・関西弁・貸本マンガ・リアルな「劇画」などの符合から、さいとう・たかをがモデルなのではないかとされていたが、実際は特にモデルはいないという(さいとう・たかを自体は『愛…しりそめし頃に…』で激河とはまったく関係なく実名で登場している)。2004年6月28日放送のNHK「BSマンガ夜話」においていしかわじゅん夏目房之介は作中で激河大介が登場する時点では劇画が本格的に登場していなく、また連載している掲載誌の性格からも半自伝的であったことを指摘し、夏目は同時代に劇画の影響を強く受けた藤子自身の投影であることも指摘している。
  • 作中にも出てくる「少太陽」は、「開運!なんでも鑑定団」で1200万円という値がついた。
  • 漫☆画太郎は藤子不二雄のファンで、『まんが道』を読んでマンガ家を志したという(2001年6月28日発行QuickJapan Vol.37掲載のインタビューより)。また、漫の作品である『珍遊紀』の作中で『まんが道』のパロディマンガを描いたこともある。

[編集] 関連項目


最終更新 2009年10月31日 (土) 04:51 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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