やかん

やかんの最新ニュースをまとめて検索!

やかん

やかん(薬鑵・薬缶)は、湯沸かしに用いられる、主に土瓶形の道具である。最近では英語にならって「ケトル(Tea kettle から)」と呼ばれることもある。

目次

[編集] 概要

やかんはないしステンレスアルミニウム、あるいは真鍮等の素材で作られており、直接火などの熱源にかけて湯沸しに用いる。形状的には球形ないし円柱の本体側面に注ぎ口が、上部には大きな取っ手がつく。また取っ手の付け根には蓋構造があって、ここから注水し易くなっている製品がほとんどである。

なおこれをコンロないし裸火に掛けて中の水を加熱するために使う場合もあるが、単に水など液体を運搬するための簡易容器にも用いられる。密閉性はえてして無く、傾けるだけで中の液体が注ぎ口から出るようになっている。

大きさは用途によって様々であるが、一般に家庭用として用いられているものは大きくても2~3リットル程度のものが多いようで、このほか独身者や個人用の1リットル未満のものから、工事現場の飯場で使われるような10リットル程度のものまで需要に合わせた製品が販売されている。単に湯沸しの用途のみならず、冬場には水を入れてストーブの上に置くことで、部屋の加湿器としても利用されている[1]。また夏場では、これにと共に水や麦茶を入れたものが利用される場合もある。

[編集] 歴史

やかんは、鎌倉時代にはすでに登場しているが、元々は漢方薬)を煮出すのに利用されていたため薬鑵(やっかん)と呼ばれていた。湯沸かしに使われた時代は明確なことは不明であるが、1603年『日葡辞書』に「今では湯を沸かす、ある種の深鍋の意で用いられている」とあり、中世末には既に湯を沸かす道具として用いられていたようである。また茶道でも用いられる鉄瓶(こちらは茶釜からの発展)のように鋳鉄でできた重い湯沸し用の道具もあった。

現代でも日用生活品の一つとしてよく用いられている。現在では湯沸しには電気ポットが多く使われているため、一部の家庭では利用されなくなってきているが[要出典]、現在でも多くの家庭において、カップ麺などインスタント食品用の湯や、あるいは紅茶コーヒーを淹れるなど多めに熱湯が必要になる場合にはしばしば利用されており、上に述べたように暖房器具と併用して加湿器に使ったりといった利用方法も見られるため、スーパーマーケットからディスカウントストア、あるいは金物店では定番の商品となっている。業務用途では給食等の配膳で大量のお茶を沸かす必要がある為に、大型のものを使うケースが目立つ。

[編集] デザイン

笛つきやかん

一般的に土瓶型であり、全体を持ち上げ、沸かした湯茶を注ぐための取っ手と、注ぎ口があるのが特徴である。

注ぎ口にはの付いた蓋がついていることもある。これは火にかけたまま放置してしまうことを防止するため、内部の水が沸騰して発生する水蒸気が注ぎ口から噴出すことを利用して、笛が鳴ることで沸騰を知らせるためのものである。

現在よく見られる笛付きのヤカンのルーツはアメリカニューヨークにある台所用品メーカーが1921年に発売したものが最初とされる。発売当初はアメリカで全く売れずヨーロッパ(特にドイツ)でよく売れた。その後、徐々にアメリカでも売れるようになりやがて全世界に広まった。なお、それとは別に2000年前のマヤ文明の遺跡から細い穴の付いた土瓶が発見されておりこれは土瓶でお湯を沸かすとヒューヒューと音が出る仕組みである事が判っているが、これが現在の笛付きのヤカンと同じ目的(沸騰した事を使用者に知らせる)を目的として作られたものか、あるいは別の目的で作られたのかは解明されていない。

形状が似た道具に急須があるが、直接火に掛けないなど、材質や用途は異なる。

[編集] 電気ケトル

最近はヨーロッパで従来から使われていた電気ケトルが日本に再上陸している。これは電気ポットとは異なり、お湯を沸かすだけで保温の機能はない。近年の製造は安価な中国製が多く出回っている。

電気ケトルの場合は、円筒形の背の高い本体側面に取っ手と注ぎ口が付き、底面はそのまま電熱器となっている。電気コードは差し込み式のものもあるが、コードを不意に引っ掛けてケトルを転倒させる事故を防ぐために、近年の製品では磁石を使ってコードを保持する製品が主流である。

[編集] その他

  • やかん(およびペットボトルなど)からコップ湯のみなどにお茶・水を注がずに直接飲むことは、ラッパを演奏しているように見えることからラッパ飲みと言われ、行儀の悪い行為とされている。
  • 丸くてつるつるしていることから、禿頭のことを「やかん」と言うこともある。
  • 落語の「薬缶」では、その語源について物知りぶった人が珍説を展開する。
  • このやかんに形状のよく似たトレーニング器具でケトルベルと呼ばれるものがある。

[編集] 脚注

  1. ^ ただし、1995年PL法が施行されてからは、突沸等による火傷や吹きこぼれ等によるストーブの損傷を抑制する観点から、説明書に「ストーブの上で使用しないこと」の旨が記載されるようになった(ストーブ本体にも同様のラベルが表示されるようになった)

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ
  • 鉄瓶(鉄やかん)

最終更新 2009年11月21日 (土) 19:24 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【やかん】変更履歴

ご利用上の注意

もっと調べる!