アサルトライフル
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アサルトライフル (Assault Rifle)とは、機関騎銃およびその影響を受けて発達した小型・軽量の自動小銃などを指す広範なカテゴリーである。
アサルトライフルはサブマシンガンの掃射能力と小銃の狙撃能力を兼備した機能と、フルオート射撃時の反動制御に適した形態・構造を持ち、小口径高速弾など低反動な中間弾薬(Mittelpatrone)を用いる小型・軽量な火器である点が特徴であり、その有効射程は小銃に比して半分程度の500m前後である [1]。
目次 |
[編集] 概要
「アサルトライフル」に対する明確な定義は、ベトナム戦争中の1970年に敵(ベトコン勢力)の使用する兵器の認識法と使用法を記した米軍のガイドブックにおいて、以下の特徴を有する火器と定義されたのが最初である [2]。
- アサルトライフルは(従来の小銃より)短くコンパクトな銃器であり、セミオート・フルオートの切り替え射撃が可能である。
- アサルトライフルはサブマシンガン用の弾薬と小銃弾の中間にあたるエネルギーを出す中間弾薬(Intermediate Ammunition)を使用する。
- アサルトライフルの反動はマイルドである点が特徴的であり、フルオート射撃時でも300mの有効射程(集弾性・殺傷力)を有する。[1]
その後、1994年に10年間の時限立法として成立した米国連邦襲撃性武器規制においては、アサルトライフルを含む“襲撃性兵器”(Assault Weapons)に対する法的な定義が始めてなされ、これまで未規制だった着脱式弾倉を有する(accept a detachable magazine)セミ・オート(半自動)火器 [3] を対象に、以下の特徴を2点以上有するものと定義された [4]。
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- 銃剣装着部 (Bayonet mount)
- 擲弾発射器 (Grenade launcher)
- 銃身放熱カバー (Barrel shroud)
- 折り畳み式、または伸縮式の銃床 (Folding or telescoping stock)
- 明確な形状のピストル・グリップ (Conspicuous pistol grip)
- フラッシュサプレッサーを装着、もしくはネジが切られて同部品が装着可能である銃身 (Flash suppressor, or threaded barrel designed to accommodate one)
[編集] 機能
アサルトライフルの機能は、先行した機関騎銃と同じく近距離での掃射能力と中距離(300~400m)での狙撃能力の両立であり、これを実現するために有効射程500m程度の低反動な中間弾薬を用いている点も同じである [5] [1]。
セミ/フルオートの切替射撃機能(近年では3点バースト機能を有する製品も多い)を持ち、ガス圧作動方式等の自動装填機構を有している。
また、反動制御を容易とする目的から、軽機関銃と同様の“直銃床”スタイル(銃身軸線の延長上に銃床が位置する)が一般的であり、その保持を容易とするためのピストルグリップも重要な要素となっているほか、反動制御の容易なブルパップ型でデザインされた製品も多い。
近年の製品では、金属製の基幹部品(銃身や機関部など)に、環境の変化に強い繊維強化プラスチックの大型構成部品(ストックやハンドガード等)が組み合わせられたものが多く、鋼板プレス加工や繊維強化プラスチックによる一体成型など生産性に優れた手法で製造され、単価が安い点もアサルトライフルの特徴となっている。
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- 軽機関銃とアサルトライフルの違い
- アサルトライフルと軽機関銃には以下のような差異があるとされる。
- 軽機関銃はフルオート射撃で長時間持続して射撃するのが前提の火器であるのに対し、アサルトライフルは状況に応じてセミオート・フルオートを使い分けて使用する火器である。
- 現代の軽機関銃は銃身交換が容易なデザインであり、戦闘中に交換しながら射撃を持続する事が前提となっているが、アサルトライフルは銃身の交換を想定していないため容易には交換できない。
- 現代の軽機関銃はベルトリンク給弾機構を有し100~200発の装弾数であることが多いが、コンパクト・軽量である事が必須のアサルトライフルには20~30発入りのボックスマガジンが使われている。
[編集] 弾薬
米陸軍による定義に記された、アサルトライフル用弾薬である中間弾薬(Intermediate Ammunition)とは、「小銃弾とサブマシンガン用弾薬の中間にあたるパワーを有する弾」 (“a cartridge intermediate in power between submachinegun and rifle cartridges.”)と定義されている。
詳細は「[[中間弾薬]]」を参照
詳細は「[[小口径高速弾]]」を参照
詳細は「[[中口径高速弾]]」を参照
スペインのCETME小銃と日本の64式小銃には、7.62mm NATO弾サイズの減装弾が採用されているが、これも反動制御を容易にする中間弾薬と同じ発想で作られた弾薬である [6] [7]。
[編集] 名称
アサルトライフルという言葉が用いられるようになったのは、ベトナム戦争中の米軍においてであり、敵(ベトコン勢力)が用いる小型で強力なAK(機関騎銃)を指す呼称として、若干下品な語感の“Assault Rifle”(アサルトライフル)という概念 [8] が用いられるようになった。
この概念は西側諸国で採用された小口径高速弾を用いる小型の自動小銃(参照)を指す呼称として一般化したが [9] [10] 、現在に至るまで米軍はアサルトライフルという呼称を自軍の装備に対して用いた事は無く、代表的なアサルトライフルとして一般的に認識されているM16の制式名は“Rifle, Caliber 5.56 mm, M16”であり、自衛隊が採用した89式小銃もまたアサルトライフルとは呼称されていない [11]。
同様に、世界中に拡散したAKは一貫して“Avtomát”(機関騎銃)と呼称されており、同じ系統に属するH&K G3は“Schnellfeuergewehr”(自動歩兵銃)と命名されているなど、“アサルトライフル”としての機能面での分類と、メーカ・ユーザ側での呼称が必ずしも一致しないカテゴリーとなっている。
こうした事情から、“親米発展途上国のためのAK”としてデザインされたAR-18以降の製品だけが、名実ともに“アサルトライフル”と呼称し得る存在である。
[編集] Sturmgewehr
“Sturmgewehr”(StG)とは、第二次世界大戦中にドイツ国防軍の開発した“MKb42”が、政治的理由(参照)から頻繁に改称され、最終的に“ナチス・ドイツの新兵器”としてヒトラー総統自らが名付けた「プロパガンダ名称」(および製品名)である。
“Sturmgewehr”と“アサルトライフル”はしばしば同一視され混用される傾向があるが、1970年頃の米軍が定義した「カテゴリー名称」である“アサルトライフル”とは本質的に異なる概念である。
尚、MKb42/MP43を開発したドイツ国防軍の認識は、第一次大戦前から存在していた“Maschinenkarabiner”(MKb)としての認識であり、後継として採用されたMKb Gerät 06Hの例に見られる通り、国防軍内では終戦まで一貫して技術的分類に基づくMKbの呼称を用いていた。
また、戦後の西ドイツでは、実態の無い“Sturmgewehr”(StG)というカテゴリー名称を継承せず、同種の火器を“Schnellfeuergewehr”(自動歩兵銃)と呼称しているほか、現在でも国内向けの製品名として“Sturmgewehr”(StG)を用いているオーストリア・スイスにおいても、ドイツ語圏以外への輸出には用いられない呼称となっている [12]。
[編集] 突撃銃
日本における突撃銃という呼称は、“けん銃” “小銃” “機関銃” “機関けん銃”といった公的に用いられている呼称とは異なり、民間の研究者の間で用いられていた通称でしかない。
“突撃銃”という言葉が使用され始めたのは、1960年代に米軍がインドシナ内戦への介入を始め、これと戦うベトコンなど各派武装勢力が用いたAK(機関騎銃)が新種の火器として注目を集め、これを指す“Assault Rifle”という言葉が、メディアを経由して日本に伝えられてから以降の事である。
米軍で用いられた“Attack Rifle”(攻撃小銃[9])や“Assault Rifle”(襲撃小銃[8])といった訳ではなく、ナチス・ドイツの用いた語源からの翻訳語であり、本来の独語において変則的な用法である“突撃”という言葉を用いて“Sturm”の訳として宛てており、その用法はナチスの“Sturmabteilung”を突撃隊と訳した意訳に由来するものであって、アドルフ・ヒトラーのプロパガンダ表現をそのまま継承した政治的色彩の強い呼称となっている。
日本語の突撃銃という言葉を輸入した韓国(突撃小銃)や中国語圏(突撃歩槍)では現在でも用いられているが、日本では“アサルトライフル”というカナ表現が多く用いられ、近年では“襲撃性兵器”(Assault Weapons)といった政治性を排除した表現がメディアで使われるようになっている。
[編集] 製品分類
現在までに登場したアサルトライフルは、以下の3系統に大別される。
- AK(Avtomát系)やG3[1](MKb系)など“機関騎銃”の系統
- M16やFN CALなど“自動小銃”を縮小した製品の系統
- “アサルトライフル”として設計された“AR-18”から派生した系統
また、これら各系統の発展型としてブルパップ型が存在している。
[編集] 機関騎銃系統
詳細は「機関騎銃」を参照
機関騎銃(MKb)とは、アサルトライフルの先駆的存在であり、19世紀末のイタリアで試作され、20世紀初頭のロシアで“Fedorov Avtomát”として実用化された。 アサルトライフルと同様に中間弾薬を用いる自動火器であり、第一次大戦下のフランスでは米国製の狩猟用カービンから派生した“Carabine Mitrailleuse” が使用された。
第二次大戦では“M1/M2 Carbine”が米軍によって大規模に使用され、同様にナチス・ドイツが使用した“MKb42(MP43/StG44)”とともにソ連の機関騎銃開発と運用スタイルの確立に強い影響を与えた。
戦後のソ連で採用された“AK(カラシニコフ機関騎銃)”は、“MKb42”の強化型機関拳銃(サブマシンガン)としての性格を強く継承した製品であり、ベトナム戦争で使用された事で米国が自動小銃系のアサルトライフルであるM16を採用するなど、その出現は世界に直接的な変化をもたらし、西側諸国における“アサルトライフル”の概念を成立させた。
大戦末期のナチス・ドイツで“MKb42”の後継として開発されていた“MKb Gerät 06H”は、強化型機関拳銃としての性格が強い製品でありながら、低コスト化を図って採用されたローラー遅延式の効果で従来の自動小銃より命中精度が向上していた。
これに注目したフランス・スイス・スペインなどの各国は“MKb Gerät 06H”を基にした機関騎銃・自動小銃を開発し、これらの成果が西ドイツのG3シリーズとして完成され、軽機関銃・自動小銃・アサルトライフル・機関拳銃など幅広いカテゴリーの製品を生み出した。
このほかに、大戦中にソ連における中間弾薬開発の過程で製造され、後にソ連が中国向け援助兵器として送り出した“SKS(シモノフ自動装填騎銃)”が、中国で独自に発展したアサルトライフルも存在している。
[編集] 自動小銃系統
第二次大戦後、フランス・英国・ベルギー(FN社)・西ドイツといった諸国では、米独の用いた機関騎銃に刺激されて、従来の自動小銃に使用されていたフルサイズ小銃弾よりフルオート射撃の制御が容易な中間弾薬が開発された。
しかし、超大国となった米国はこうした動きに追従せず、フルサイズ小銃弾である7.62mm NATO弾(3,500J, 実包重量 24g)を用い、従来型の自動小銃であるM1ガーランドにブローニングM1918自動小銃(BAR)のフルオート射撃機能を併せた自動小銃としてM14を採用した。
このため、米国の軍事力に依存するNATO加盟諸国では独自の中間弾薬開発が見送られ、NATO非加盟ながら親米国だったスペインと日本においてのみフルサイズ小銃弾を減装とした弾薬が採用されたに留まった[7]。
同時期に、欧州では機関騎銃のデザインから影響を受けた中間弾薬を使用する自動小銃の開発も進んでいたが、これらは7.62mm NATO弾用に設計変更された自動小銃として発達し、FN FALがその代表的な存在として知られるほか、日本においては64式小銃が採用された[1]。
- AR10/M16
ベトナム戦争で従来型自動小銃とフルサイズ小銃弾の限界に直面した米国は、新種の中間弾薬である小口径高速弾と、軽量・小型なM16(AR-10のスケールダウン型)を採用した。
米軍におけるM16への認識は、M14と同様にフルオート射撃機能を付与した自動小銃であって、AKのような“強化型SMG”とは対極に位置する性格の火器であり、信頼性よりも良好な命中精度を優先させた結果、デザイン的に問題のあるM16のリュングマン方式(参照)が半世紀近くに渡って米軍に使用され続ける結果となった。
M16は度重なる改修を受けつつ、リュングマン方式に起因する特有の問題を根本的に改善する事無く運用が続けられて来たが、ベトナム戦争に参戦した韓国・台湾では早くから改良型が試作され、K2小銃や65式歩槍といった製品が生まれたほか、近年になって米軍の依頼を受けたH&K社により大幅に改修されたモデルが登場し、ようやく作動不良問題と決別したHK416が生まれている。
- FN FAL/CAL
優秀な自動小銃として世界的な成功を収めたFN FALだったが、各国の関心が小口径高速弾へ移行すると徐々に陳腐化していった。
FN社は顧客離れを食い止めるため、AR-10/M16の関係と同様にFN FALをスケールダウンしたFN CALを発表した。 FN CALは3連バースト射撃機能を追加した最初期のモデルとなったほかは、FN FALから何も進歩していない凡庸な製品だったため、商業的には成功しなかった。 [13]
[編集] AR18派生系統
米軍におけるM16と小口径高速弾の採用はNATO諸国においても強い関心を呼んだが、M16の作動不良にまつわる情報も同時に伝えられていたため、M16の姉妹製品であり、より機関騎銃に近い形態と信頼性の高い短ガス・ピストン方式や折り畳み式銃床、低コストな鋼板プレス製のレシーバ(機関部)を持つAR-18のデザインが注目を集めた。
1960年代末から各国でAR-18を参考とした製品の開発が急速に進み、日本においても豊和工業がAR-18をライセンス生産し、これから発展した89式小銃が採用されたほか、同様にAR-18が生産された英国ではL85(SA80)へ発展し、H&K社が次世代アサルトライフルとして開発したG36やFX-05、FN社のFN SCARなどへ発展している。
この他に、イタリア・スイスのアサルトライフル共同開発計画の産物として生まれたベレッタ AR70/90とSIG SG550やFN FNCなどは、AR-18の短ガス・ピストン方式をフィードバックして改良した長ガス・ピストン方式を採用し、信頼性と命中精度を両立させている。
これらのアサルトライフルは、従来の自動小銃より機関騎銃に近いデザイン・形態だったため、これを新しいカテゴリーとして捉える“Assault Rifle”(アサルトライフル)という言葉とともに広く普及し、既に存在していたStG44やAKなどの機関騎銃や、その影響を受けたH&K G3シリーズやAR-10などの自動小銃を含む概念として、世界的に用いられる言葉となった。
[編集] ブルパップ型
ブルパップ方式とは、ピストルグリップや引き鉄といった操作部分をマガジンより前方へ配置したデザインであり、アサルトライフルの全長をSMG並みにコンパクトにしながら、バレル(銃身)を長くできると同時に、より銃口に近い部分にグリップが位置するため反動を抑え込むのが容易という利点がある。
特に、市街戦や森林戦などでは全長が短い火器が有利であり、索敵時に取られるポイント&シュート(銃身をやや下に向け銃床を肩に当てて保持し、敵を発見した瞬間に銃口を視線の先に合わせて持ち上げ、顎下で銃の動きを止める事で、素早く敵に照準を合わせて射撃を行う)の姿勢を保つのに適している。
初期のブルパップ方式は第二次大戦後のソ連・英国で試作されており、1951年に英軍が採用した“Enfield Model-2(EM-2)”は、同時に開発された中間弾薬である7x43(.280 British弾)とともに、当時最も先進的な自動小銃だった。 しかし、米国がNATO諸国の共通弾薬として強く採用を求めた7.62mm NATO弾への弾種変更に失敗したため、EM-2小銃は退役を余儀なくされた。
その後、アサルトライフルの開発が進んだ1970年代から、各国・各社でブルパップ方式が見直され、実際に軍で採用される製品が出現した。
この当時、ブルパップ方式はアサルトライフルに最も適した構造と考えられていたため、SAR-21(シンガポール)、IMI タボールAR21(イスラエル)、QBZ-95/97(中国)、Valmet M82(フィンランド)、Khaybar KH2002(イラン)といった多くの製品が製造・採用されるようになった。
ブルパップ方式では射手の利き手に合わせて廃莢口の左右切り替えが必要となり、廃莢口が射手の顔面の横に位置するため、廃莢口の向きを決めてしまってから逆の手で発射すると、頬を熱い空薬莢が直撃する危険性がある [14] この欠点を解決するため、FN社では自社ブルパップ式火器の廃莢方向を真下(FN P90)または前方(FN F2000)としている。
また、ブルパップ式は通常の小銃に比べて照準線長が短くなるため、その精度を補うための固定低倍率スコープ(光学照準器)を標準装備している製品もある。 しかし、スコープは近接戦闘時のポイントに不向きなため、近年の改良型では固定スコープではなく、ピカティニー・レールによって各種照準器類の選択装着が可能となっているほか、市街戦用のモニタ付き照準器などをセールスポイントとした製品も登場している。
[編集] 近年の動向
[編集] 小口径高速弾
ベトナム戦争中にM16用弾薬として採用された小口径高速弾は5.56mm NATO弾(1,800J, 実包重量 11.2g)へ発展し、兵士が携行できる弾薬の量は劇的に増加し、同時に銃本体の小型・軽量化も進み、各国で広く採用される標準的な弾薬となった。
詳細は「5.56mm NATO弾」を参照
現在、5.56mm NATO弾以外の独自小口径高速弾薬を採用しているのはロシア(5.45mm×39弾)と中国(5.8mm×42弾)の二国であり、両国とも5.56mm NATO弾と同程度のサイズ・重量の弾薬を採用しているが、ボディアーマーを貫通できる能力を重視している点でも共通している。
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5.45×39弾の弾頭構造 |
[編集] 5.45mm×39弾
ソ連では米国の小口径高速弾採用に刺激された研究が1970年代に始まり、独自の小口径高速弾である5.45mm×39弾(1,390J, 実包重量 10.5g)とAK-74を採用し、AN-94やイズマッシュ社製の各種アサルトライフルでも同弾が採用されている。 [15]
当初、5.45mm×39弾は7.62mm×39弾や5.56mm NATO弾に比べて装薬が少なく、エネルギーは半分程度しかないため殺傷能力が劣ると見られていたが、弾頭の形状や材質を工夫した事で7.62mm×39弾よりも高い殺傷力を有している事がアフガン侵攻で判明し、当時FN社で開発中だったM855/SS109の弾頭はこれを参考に完成されている。 [16]
[編集] 5.8mm×42弾
1980年代に開発された中国の5.8mm×42弾(初速930m/s、弾頭重量4.26g、1,842J、実包重量不明)について、5.56mm NATO弾や5.45mm×39弾よりも高性能で殺傷能力が高く、有効射程は800mまで延長されており、600m程度まで良好な弾道特性を保ち、1,000mで3mmの鋼板を貫通する能力があると中国側は主張している [17]。
[編集] 中口径高速弾
様々なメリットをもたらした小口径高速弾だが、5.56mm NATO弾には一貫して中距離での殺傷力の低さが問題視される傾向があり、戦時には必ず威力不足を指摘する兵士達の不満が表明されてきた。 この傾向はアフガン侵攻で再度強まり、全体のサイズはそのままに、弾頭の重量を倍にした6.8mm×43SPC弾が試作され、米軍でテスト運用されている。
しかし、重弾頭を用いれば兵士が携行する弾薬の重量増加にもつながるため、小柄な体格のマイノリティ出身兵士が多い近年の米軍では運用上不利となりかねないという問題が存在し、大量の5.56mm NATO弾ストックを維持している同盟国との調整など様々な問題をはらんでいる。
同弾の採否について今以って結論は出されていないが、米軍が5.56mm NATO弾と6.8mm×43SPC弾を同一プラットフォームから使用できるアサルトライフルの試作を各メーカに要求するようになったため、近年の製品では多くが6.8mm×43SPC弾が使用できるバリエーションを有している。
[編集] 7.62mm NATO弾の復活
歩兵の機械化が進み交戦距離が短縮し続けた第一次大戦以降の戦訓に基づき、歩兵用小銃の射程距離は短縮の一途を辿り、ベトナム戦争における小口径高速弾の採用で頂点に達した。
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.303 British弾(3,500J) |
しかし、現代軍同士の交戦やジャングル戦では近距離化していたはずの交戦距離の概念が、近年のアフガン侵攻やイラク戦争といった山岳部・砂漠地帯での対テロ戦争(非対称戦争)では、現地で流通している.303弾のような旧式弾薬を用いる火器の長大な有効射程と殺傷力の前にあやふやとなりつつある。
また、自軍兵士の犠牲を減らす事が政治的に重要な要素となった事もあって、近年では交戦前に敵を遠距離から攻撃する試みが増えている。
小火器におけるその試みのひとつが、弾頭重量を増加させ中距離以遠での精度と殺傷力を向上させた中口径高速弾の試用と、フルサイズ小銃弾の復活であり、近代化改修を受けたM14 DMRや、AR-10を継承したSR-25やHK417といった、7.62mm NATO弾を使用する命中精度の高い自動小銃が、簡易狙撃銃として使用されるようになっている[1]。
[編集] ケースレス弾薬
西ドイツでは、1970年代から4.73mmケースレス弾薬(金属薬莢がなく火薬が固形化されている)と、その弾薬を用いた新しいアサルトライフルであるH&K G11が開発されていた。
H&K G11と4.73mmケースレス弾薬は、Steyr ACRとともに、米軍のAdvanced Combat Rifleプログラムに参加したが、現用のM16に対して低い評価しか得られず、その後の東西ドイツ再統一による財政負荷軽減のため、ドイツ本国での採用もキャンセルされ、量産に移ることはなかった。
[編集] フレシット弾薬
既存銃器のライフル銃身と弾薬の限界を突破する試みとして、現代の戦車砲に用いられるAPFSDS弾頭と同形態の弾頭を用いた小火器が、1970年代のステアー社で考案された。
この案の試作品に用いられたのが、フレシット弾薬と呼ばれる特殊な弾薬であり、鋼製の釘状弾頭をプラスチックのサボットで覆った弾体を、ライフリングの無い銃身から射出する事で、従来の高速弾を遥かに超える1,500m/sの弾速を持つ“Steyr ACR”と呼ばれる新種の銃器を開発した。
Steyr ACRは固定銃身と上下に移動する遊動チャンバー(薬室)を持ち、下方に下りた状態の薬室に弾倉からフレシット弾薬が供給され、引き鉄を絞ると薬室が上方へ持ち上がり、撃発位置に来ると固定撃針により着火するというオープンボルトのSMGのような撃発機構を持ち、発射後に下方へ下りた薬室内の空薬莢(プラスチック)は、次弾の装填によって排莢されて真下に落ちる、という構造になっていた。
H&K G11とともに米軍のAdvanced Combat Rifleプログラムに参加し、良好な成績を収めたが、発射後に離脱するサボットが高速で四散し、射手の周囲の兵士に被害を与える可能性が危惧され、それ以上の実用化は進められずに終わった。
[編集] H&K G36/XM8システム
採用をキャンセルされたH&K G11の代替として、1990年代の終わりにドイツとスペインが共同開発したH&K G36がドイツ連邦軍に採用された。
同銃はスコープを内蔵しており、機関部全体が金属で補強されたプラスチック素材で製造されるなど、素材や製法の面では従来の製品より進化していたが、使用弾薬は5.56mm NATO弾を用い、自動装填機構には短ガス・ピストン方式を用いるなど、既存技術を組み合わせただけの製品だったが、これを基にXM8システムが開発された。
XM8システムはコンポーネントとして構成された各パーツを組み合わせる事で、SAW・ライフル・カービン・SMGに相当する4種の火器を自在に構成でき、内蔵式レーザーサイトや残弾数カウンタといった電子装備を導入していた。
H&K社の提案を受けて、米軍によるXM8システムの採用テストが行われ、優秀な成績を残したが、採用の可否についての結論は出ないままキャンセル状態となっている。
[編集] FN SCAR
更新対象だった7.62mm NATO弾が一転して重要な存在となった米軍では、5.56mm NATO弾、6.8mm×43SPC弾(7.62x39弾相当)、7.62mm NATO弾(.303弾相当)の3種の弾薬に、最小限の部品交換で対応できる共通のプラットフォームを持った次世代アサルトライフルを求めるようになった。
弾薬のサイズが近似した5.56mm NATO弾と6.8mm×43SPC弾の共通化は多くのメーカで達成できたものの、大きくサイズが異なり、発射時の衝撃も大きな7.62mm NATO弾との共通化は既存のアサルトライフルでは困難であり、7.62mm NATO弾用には別サイズのプラットフォームで対応したM16をベースとするHK416/417と、独自設計のFN SCAR L/Hが提出された。
1950年代に設計されたAR-10の発展型であるHK416/417よりも、先進的な設計のFN SCARがテストで優秀な成績を収め、2009年4月に米陸軍第75レンジャー連隊が最初に納入された600挺を受領し、実戦でのテスト段階へ移行している。
[編集] 擲弾兵の時代
小銃の有効射程や殺傷力を強化しても、近年の一般歩兵が分隊支援火器 (SAW) の護衛役以上の役割を果たせていない現実と、戦闘ヘリと遠隔操縦の武装無人機によるミサイル攻撃が地上攻撃力の要となり、索敵・殲滅用の軍事用ロボットが実戦投入されつつある変化を受けて、歩兵の打撃力は相対的に低下し続けている。
また、近年のボディアーマーの進化は中距離で飛来した強力な小銃弾をも停止させる能力を示しており、実際に被弾した米軍兵士の多くはボディアーマーのおかげで死を免れている者が多く、敵兵も同じ装備を有していれば、歩兵の打撃力だけでは戦闘の決着は付かなくなってしまう。
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XM307 25mmGMG |
こうした変化の下で、ベトナム戦争から急速に発達したグレネードランチャーの打撃力を核とし、Mk19 自動擲弾銃, AGS-17, H&K GMG, XM307といったオートマチック・グレネードランチャーを従来の機関銃に代えて配備し、グレネードランチャーとアサルトライフルを一体化させた複合火器を歩兵装備の核とする“擲弾兵”化構想が進みつつある [18]。
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米国のSPIW試作品 |
グレネードランチャーとアサルトライフルを一体化させた複合火器の研究は、M14採用前後の米国で“SPIW計画”として始まり、M16とM203のコンビがベトナム戦争で有効な兵器として活用された経緯があり、これに倣ったソ連/ロシアもAKシリーズやAN-94に装着できるGP-25/30を採用している。
近年では、ATK社とH&K社が共同開発した“XM29 OICW”および“XM25システム”など一体型のシステム製品が注目を集めた事から各社の競作が始まり、FN社の“FN F2000”システムをはじめ、“AICW”(豪)、“PAPOP”(仏)、“Daewoo K11”(韓国)といった製品の開発が進められている。
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FN F2000(ベルギー) |
PAPOP(フランス) |
Daewoo K11(韓国) |
[編集] 主なアサルトライフル
- 機関騎銃として分類される製品
- フェドロフM1916(ロシア帝国/ソ連)
- Ribeyrolle 1918(フランス)
- M1/M2カービン(米国)
- Vz 58(チェコスロバキア・正式な名称では機関拳銃)
- AS Val(ソ連/ロシア・消音型)
- AN-94(ロシア)
- AO-38(ロシア)
- AO-46(ロシア)
- AO-62(ロシア)
- AO-63(ロシア)
- TKB-022(ロシア)
- TKB-059(ロシア)
- ブルパップ型の製品
- その他の製品
[編集] 脚注
- ^ い ろ は に ほ へ と ち 米陸軍による定義に従えば、M14・FN FAL・H&K G3・AR-10・64式小銃といった、強力なフルサイズ小銃弾である7.62mm NATO弾を使用する自動小銃は、アサルトライフルに分類されない。
しかし、H&K G3・AR-10・64式小銃などは、様々な工夫でフルオート射撃時の反動制御に成功しているため、アサルトライフルとして認識されているケースが各国で見られる。
また、近年ではHK417やFN SCARのような7.62mm NATO弾を使用しながらアサルトライフルと分類される製品が使用されるようになったため、アサルトライフルの概念に対する定義も流動化しつつある。 - ^ US Army intelligence document FSTC-CW-07-03-70, November 1970
"Small Arms Identification and Operation Guide - Eurasian Communist Countries", written by Harold E. Johnson. U.S. Army Foreign Science and Technology Center of the Army Material Command.
Assault rifles are short, compact, selective-fire weapons that fire a cartridge intermediate in power between submachinegun and rifle cartridges.
Assault rifles have mild recoil characteristics and, because of this, are capable of delivering effective full-automatic fire at ranges up to 300 meters. - ^ 米国におけるフル・オート(全自動)火器は、既に1934年の連邦火器法によって厳しく規制されていた。
ただし、フル・オート火器の所持が全面的に禁止されている訳ではなく、充分な防犯対策の認証と、フル・オート火器に対する高額の税を支払えるだけの資力を有する米国市民であれば、誰でも購入・所持できる。 - ^ 従来は規制外だったセミ・オート(半自動)火器に対する規制は、“襲撃性兵器”(Assault Weapons)の概念に対する誤解に基づくものであるとの批判が存在し、2004年の期限を以って同規制は廃止された。
しかし、一方で“襲撃性兵器”の対象が有する特徴として選定された要素は、軍用火器としてのアサルトライフルの特徴である速射・連射時の保持性や秘匿性といった機能を端的に顕しており、本来はセミオートで射撃を行う同種の火器には、フルオート機能が存在しなくても、強力な制圧能力を有する事の反映であり、その有効な定義を提示している。 - ^ 第二次大戦から歩兵の機械化が進み、実際の交戦が300m以下の距離で行われる事が多くなり、遠距離まで達する有効射程を犠牲にしてでも、セミオートの速射やフルオートの制圧射撃で弾幕を構成できる方が有利であり、一般兵に高い狙撃能力を求めて過剰な訓練を行うよりも、専門の狙撃兵を別途養成し、射程の長い狙撃銃を持たせた方が効果を挙げられる、という環境の変化に対応した結果である。
- ^ い ろ は “CETME A, B, modelo 58, C Assault Rifles (Spain)”
“CETME (Spanish Battle Rifles)”
1947年からスペインの“CETME”(Centro de Estudios Técnicos de Materiales Especiales 特殊資材技術研究センター)で始められた新型自動小銃の試作は、戦後スペインへ渡ったドイツ人技術者達を中心に進められた。
その試みのひとつが、中間弾薬を発展させ、1,000m程度まで射程距離を延長するために、大型のアルミ合金の弾芯に銅系合金を巻いた構造の弾頭を持つ“7.92x40 CETME弾”(弾頭重量 7.5g・初速800m/s・エネルギー値2,408J)だった。
“7.92x40 CETME弾”は、弾頭の空力特性を向上させて飛距離と精度を改善する意図でデザインされ、特大サイズの弾頭ながら重量は通常弾頭と大差なく、弾芯の周囲に比重の大きな銅系合金のジャケットを腹帯のように巻いて、ジャイロ効果を高めるという工夫がなされていたが、この構造は人体への命中後にジャイロ効果が失われると弾頭が横転し易くなり、露出した弾芯は容易に変形し、ジャケットが剥離するという効果を同時に企図したものであり、ハーグ条約に抵触する可能性の高いものだった。
その後、スペインは米国との軍事関係を強めたため、米軍の.30-06弾と同口径の “7.62x40 CETME弾”(弾頭重量 7g・初速800m/s・エネルギー値2,247J)も開発されたが、弾薬の互換性を優先したスペイン軍は7.62mm NATO弾を採用し、7.92x40 CETME弾の開発はキャンセルされた。
7.92x40 CETME弾と同じように比重の違う物質を用いてジャイロ効果を制御して殺傷効果の高い弾頭を作る試みは、後にソ連が開発した5.45mm×39弾へ採り入れられ、ジャケットの剥離はNATOのSS109弾に採り入れられている。
7.62mm NATO弾の採用によって、CETME小銃は再設計されたが、強力な7.62mm NATO弾は反動もまた強烈であり、軽量な“MKb Gerät 06H”をベースに開発されたCETME小銃からのフルオート射撃コントロールが困難となった。
このため、7.62mm NATO弾を減装としたCETME小銃専用弾薬(弾頭重量 7.25g・初速760m/s・エネルギー値2,101J)が1955年末に開発され、これを用いる“CETME Modelo A”が1956年に、改良型の“CETME Modelo B”(mod. 58)が1958年に採用された。
スペインにおける減装弾の使用は、1964年に通常装薬の7.62mm NATO弾用の“CETME Modelo C”が採用されるまで継続され、日本の64式小銃開発の方向性に最も大きな影響を与えた。
“CETME Modelo A, B”からは、通常装薬の7.62mm NATO弾も発射できたが、ローラー遅延式ブローバックであるため、通常装薬用にデザインされた専用のボルト・グループとリコイル・スプリングへ交換する必要があった。
このため、64式小銃はFN FALと同系のガス圧作動方式を採用し、調整弁でガス圧を変更する事で、より簡単に通常装薬と弱装の7.62mm NATO弾を使い分けられるようにデザインされている。 - ^ い ろ は 64式小銃に使用される減装弾については、陸上自衛隊の教範中に「初速736±18m/sとの表記が存在」するとの証言がある。
弾頭重量については、標準のM80弾薬と同じ9.5gであるとする説と、“弾身”重量7.19gであるとする説が存在する。
これら両説に基づいて算出される64式減装弾のエネルギー値は、約2,700Jもしくは約2,000Jとなる。
前者の説であれば、6.5x50mm 有坂弾(三十年式実包)や、第二次大戦後に英国で採用された中間弾薬である7x43mm(.280 British)弾(参照)に近似した数値であり、
後者の説であれば、7.62x51 CETME減装弾(弾頭重量 7.25g・初速760m/s・エネルギー値2,101J)や7.62x39弾(弾頭重量 8g・初速710m/s・エネルギー値2,010J)に近似した数値である。
尚、6.5x50mm 有坂弾(三十年式実包・弾頭重量 9g)を使用した“Fedorov Avtomát”(最初期の機関騎銃)は、短銃身(銃身長:480mm)から同弾を射出するため、長銃身(797mm)の三八式歩兵銃から射出された際の初速である770m/s(2,676J)より低速な660m/s(1,966J)となっている。 - ^ い ろ 英語のAssaultの語意には“突撃”より“襲撃”や“強姦”といった犯罪を連想させ、ベトコン勢力が使用するAKに対して付けられたAssault Rifleの語感には、多分に蔑称としての要素が含まれている。
1994年の米連邦襲撃性武器規制も“犯罪者の使用するAssault Weapon=襲撃性兵器を規制する”=一般人の所有する銃器は規制しない、というニュアンスで社会へのアピールが図られた。 - ^ い ろ 1945年頃の米軍はStG44を呼称する際に、ナチス・ドイツのプロパガンダ用語である“Sturmgewehr”を直訳した“Storm Rifle”や“Attack Rifle”といった言葉を用い、機能面では“Machine Carbine”として分類していた。
StG44を“Machine Carbine”とする米軍の認識は、当時のソ連やドイツ国防軍における技術的分類と同じものでもあった。
尚、当時のドイツ側プロパガンダは、新兵器であるStG44は、ヒトラーが個人でデザインした火器である、と主張していた事も記録されている。
"Machine Carbine Promoted" Tactical and Technical Trends, No. 57, April 1945. - ^ AKの原産国であるロシアにおいては、アサルトライフルの先駆的存在にあたるフェドロフM1916(Avtomat Fёdorova・“Fёdorov機関騎銃”の意味)に用いられた“Avtomát”が今日でも用いられており、ドイツのStG44から強い影響を受けて出現したAKの呼称もAvtomat Kalashnikova(“カラシニコフ機関騎銃”の意味)であって、“突撃銃”や“アサルトライフル”に当たる訳語は、現在でも使用されていない。
また、ソ連圏だった旧東独では、AK(機関騎銃)を“MPi”(“Maschinenpistole”・機関拳銃の略称)と呼称し、射程距離の延長された強化形SMGとして認識していた(参照)。 - ^ 例外として、仏軍で採用されたFAMASの制式名である“fusil d'assaut de la manufacture d'armes de Saint-Étienne”が知られている。
- ^ “Sturmgewehr”という言葉は、ドイツ本国よりオーストリア・スイスに継承された言葉であり、SIG SG550やStG 77(ステアーAUG)の例に見られるように現代でも使用されているが、その元祖も“Sturmpistole M.18”(第一次大戦中のオーストリア軍が鹵獲したイタリア製のビラール・ペロサM1915のコピー品)と、ヒトラー同様にオーストリア起源である。
“Sturm”の本来の語意は嵐や疾風といった自然現象を指すものだが、1923年に発表された“Sturm”(エルンスト・ユンガー著)の影響や、1920~30年代にナチス支持者が多かった南ドイツ・オーストリア特有の用法によって、Sturmabteilung(SA)を暗喩するようになった言葉であり、同様にSA=ナチスが暗喩される“Braune Kompanie”(褐色の中隊) または“Kompanie” (中隊)といった言葉と同様に使用には注意を要し、記事タイトルに“Sturmgewehr”を用いたドイツ語版Wikipediaでも強い反対意見が記されている(参照)。 - ^ FN社はFN CALの次期モデルとしてFN FNCをリリースし、ベルギー軍など若干数の諸国がこれを採用したが、FN FALの大成功とは比すべくもない規模であり、FN社はライバルのH&K社とは対照的にアサルトライフル時代に乗り遅れた企業の代表的存在となった。
しかし、長年培われた技術力を背景に、近年ではFN MINIMI FN F2000 FN P90 FN Five-seveNといった意欲的なコンセプトに基づく製品を多数発表し、2009年にはFN SCARが米軍の発注を獲得するなど、徐々にシェアを復活させつつある。 - ^ 建物の影に隠れて索敵しつつ前進し、保持する手を頻繁に変える必要のある市街戦に各国の軍が参加したイラク戦争では、ブルパップ方式の不便さが喧伝されて通常型のアサルトライフルを採用し直す諸国が増えたが、総合的な利便性ではブルパップ方式が勝るため、全面的に通常型へ回帰した例は少ない。
- ^ 5.45mm×39弾は米国の5.56mm NATO弾よりエネルギー・速度などで劣っているが、従来の7.62mm×39弾と大差ない腔圧のため、銃器に与える負担が少なく、ソ連は従来のAK製造ラインをそのまま転用する事が出来た。
- ^ 狩猟用のホローポイント弾など、命中後に弾頭が拡がるように設計された弾丸は、高速で人体に命中した際に深刻なダメージを与える。ただし、これらの弾頭は硬標的(鉄板など)には効果がなく、低強度の防弾衣で簡単に防がれてしまう。
しかし、5.45mm×39弾は鋼鉄製の尖った弾芯を持ち、現在使用されている7N10弾薬の場合14mm厚のスチールプレートを100mで貫通するため、中強度の防弾衣すら簡単に貫通してしまい、人体に侵入すると先端が折れ曲がって回転しながら致命傷を与える構造になっている。 - ^ China's New 5.8x42mm Weapons Complex Revealed
その一方で、5.8mm×42弾をティッシュの束に撃ちこんで弾頭の挙動を見たテストでは、5.56mm NATO弾のようなジャケットの剥離や弾芯の再分化(フラグメンテーション)は発生せず、5.45mm×39弾のような横転も起こさず、殺傷効果に欠けると主張するレポートも存在する。
しかし、5.8mm×42弾は一般に輸出されておらず、テスト用に入手できた実包が“本当に”中国軍で使用されているものと同じ弾頭なのか疑問があり、過去に5.45mm×39弾が西側でテストされた際にも、弾頭の特殊な挙動が見過ごされていた。 - ^ 兵士の体力限界と活動性を維持するため、ボディアーマーが全身を防護できない弱点を突けば、露出した手足に深刻なダメージを与えるのが効果的であり、そのためには小銃弾よりグレネードの破砕片が効果的である。
擲弾兵化の進行でボディアーマーは事実上無力化させられると同時に、一般兵が装備するアサルトライフルや分隊支援火器には近距離での対ボディアーマー貫徹力と掃射機能しか求められなくなる事が予想されている。
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最終更新 2009年11月22日 (日) 15:16 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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