アター
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アターとは、イスラーム世界において軍人・官僚に支払われた俸給。アラビア語の「贈り物」に由来する語。
[編集] 概要
正統カリフの2代目にあたるウマルの治世下で導入された。ジハードによって征服された各地域に徴税官を派遣して税収を確保し、各地のミスル(軍営都市)の帳簿にアラブ人戦士を登録させ俸給を支払った。また、メディナではムハンマドの一族などが登録され、彼らに年金が支給された。
ウマイヤ朝のアブド・アルマリクは、アラブ独自の金貨・銀貨を発行した。これによりイスラーム世界の貨幣経済が一層発展すると、アターも貨幣で支払われるようになった。ウマイヤ朝後期には、マワーリー(非アラブ人ムスリム)にもアターが支払われるようになり、ウマル2世のもとで制度化された。こうして、アターはアラブ人戦士に支給されるものから、その性質を変容させていった。
アッバース朝でも軍人・官僚にアターが支給されたが、地方政権が各地で自立を強め国家財政が逼迫する中でアターの財源を工面することが困難になり、イクター制に移行していった。
[編集] 参考文献
- 佐藤次高著 『世界の歴史8 イスラーム世界の興隆』 中央公論社、1997年
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