アッテネータ
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アッテネータ(Attenuator、減衰器)は、信号を適切な信号レベルに減衰させる電子部品、または装置である。減衰量の単位はデシベル(dB)を用いることが多い。逆に適切な信号レベルまで増幅するものは、アンプまたはブースターである。Attenuatorの頭文字三文字を取ってATTと略表記される事がある。
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[編集] 用途
本来、単なる減衰器ではあるものの、抵抗のみを用いたアッテネータにはその優れた線型性から様々な有意義な用途がある。
- 信号の減衰: 受信機・増幅器等の入力ダイナミックレンジの関係からアッテネータにより適正レベルに減衰させる
- 測定: 高精度な減衰定数 (dB) を持つアッテネータと適切な終端抵抗、検波器の組み合わせは信号レベルの測定においてアクティブ素子による測定器に比較して高精度となりうる
- インピーダンスマッチング: 非対称アッテネータ回路によって広周波数特性のインピーダンス変換が可能である
- インピーダンスマッチング(不慮の事故防止): ある程度の減衰率を持つアッテネータは出力開放・出力短絡事故においても反射波を低減させる
- 平衡・不平衡変換: 不平衡アッテネータ回路によって広周波数特性の平衡・不平衡変換が可能である
[編集] 基本回路
- 基本回路形式
右図では集中定数純抵抗による四種類のアッテネータ基本回路が示されており、周波数補償を考慮しなければ高周波、低周波ともに同様の回路構造である。ここにZ1, Z2は線路インピーダンスである。 アッテネータの基本的な構造としてπ型とT型があるが、二端子対回路としては等価であり相互変換できる。 さらに線路が平衡か不平衡かによって合計4タイプの基本回路がある。
L, C, R による受動素子のみを用いたアッテネータは線型回路であり相反定理が成り立つので入出力の区別は無いが、右図および以下の説明に対して説明上、左(1側)を入力、右(2側)を出力と称する。
- 対称性と平衡性
アッテネータにおいて「対称: symmetry」という用語がしばしば使用されるが注意する必要がある。 右図において左右の線対称性、すなわち入出力インピーダンスと平衡性が等しいことをし「対称」といい、上下の線対称性、すなわち平衡型である場合は対称という用語ではなく「平衡」という用語を用いる。
一般に、平衡型ネットワークではRs=Rt、Rs1=Rt1、Rs2=Rt2である。 また、線路インピーダンスが一定すなわち入力インピーダンス Z1と出力インピーダンス Z2が等しい場合には、 回路も対称、すなわち Rs1=Rs2,Rt1=Rt2,Rp1=Rp2である。 これらの拘束条件を外すとアッテネータで減衰と平衡-不平衡あるいはインピーダンス変換を同時に行うことができる。
[編集] 機械的構造
内部に抵抗が入っており、信号レベルを落とす仕組み。本来は決められた減衰量を減衰させる事しか出来ないが、スイッチや、切り替えスイッチ機構によりアッテネータ内部の抵抗値を変えて減衰量を設定する事が出来る物も存在する。バランスライン方向性のあるもの、バランスライン方向性のないものがある。
[編集] オーディオ用アッテネータ
オーディオ用アッテネータは、入力信号が入力装置のダイナミックレンジよりもアナログ入力信号のレベルが高い場合、信号を入力装置のダイナミックレンジのレベルに減衰させ、調整する事が出来る。 一般に以下のような減衰量を得る事が出来るアッテネータが市販されている。この中から減衰させたい量を選ぶ。また複数のアッテネータを接続させても同等の結果を得る事が出来る(例:50dB=40dB+10dB)。
| 減衰量(dB) | 主な用途 |
|---|---|
| 4 | |
| 6 | |
| 12 | |
| 14 | 平衡伝送を不平衡伝送にしたとき減衰させレベルを整合する |
| 20 | |
| 24 | |
| 30 | |
| 40 | |
| 50 | ラインレベルの音声信号をマイクレベルにまで減衰させる |
| 60 |
[編集] 無線用(高周波用)アッテネータ
アッテネータを受信機に使用した場合、受信した信号を適切な信号レベルにする事が出来る。受信機は、電界強度が弱すぎると正常に受信する事が出来ないが、逆に電界強度が強すぎても正常に受信する事が出来ない。そこで強電界において電波を受信したとき、アッテネータを使い、受信した信号を適正な信号レベルに落とす事が出来る。
無線用アッテネータも抵抗を使うが、普通の抵抗だと誘導成分を持つため、無誘導抵抗を用いる。1~20dBのものが市販されている。スイッチで減衰量を設定できるタイプのものもある。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年9月11日 (金) 08:33 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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