アレルギー性鼻炎
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| アレルギー性鼻炎 | |
| 分類及び外部参照情報 | |
| ICD-10 | J00., J30., J31.0 |
|---|---|
| ICD-9 | 472.0, 477 |
| OMIM | 607154 |
| DiseasesDB | 26380 |
| MedlinePlus | 000813 |
| eMedicine | ent/194 med/104, ped/2560 |
| MeSH | D012220 |
アレルギー性鼻炎(アレルギーせいびえん、allergic rhinitis, 略 AR )とは発作性反復性のくしゃみ、水性鼻汁、鼻閉を主徴とする鼻粘膜のI型アレルギーである。
鼻アレルギー(nasal allergy)とも呼ばれるが、この場合は鼻粘膜における炎症である鼻炎以外、すなわち副鼻腔などを含む鼻におけるアレルギー疾患全般を指す。しかしながら、アレルギー性鼻炎と鼻アレルギーとはしばしば同義に用いられる。
鼻過敏症(hyperesthetic rhinitis)と呼ぶこともあるが、これはさらに広義であり、アレルギーの機序によらない鼻疾患、たとえば血管運動性鼻炎なども含む概念である。
アレルギー性鼻炎には通年性と季節性があり、後者の代表的なものに花粉症がある。空気が乾燥する季節に限って、鼻炎を起こすケースもある。
やや狭義および一般市民の間で用いられる意味でアレルギー性鼻炎と言った場合、通年性のアレルギー性鼻炎を指すことが多い。通年性アレルギー性鼻炎の代表的なものは、ハウスダストによる鼻炎である。しかし、カビによる鼻炎も少なくないことがわかってきている。
目次 |
[編集] 診断
まずはアレルギー性鼻炎か、非アレルギー性鼻炎(血管運動性、薬剤性、感染性、内分泌性、閉塞性)かを鑑別する。これは病歴作成、身体所見、特異的IgE検査などを用いることがある。しかし頻度からいうと殆どがアレルギー性鼻炎である。アレルギー性鼻炎は通常、抗原量による季節変動性があり、家族歴、他のアレルギー疾患の病歴があることが多い。
耳鏡による鼻粘膜の外観、閉塞度、目、耳、肺の症状に注目し、診断していく。治療可能な症状としては鼻漏、鼻閉、くしゃみ、かゆみ、眼症状である。あくまで症状の緩和であり、アレルギー体質自体は治すことはできない。しかし、アレルギー性鼻炎の治療の多くは炎症を抑える治療であるため、鼻炎の症状を抑えることで他のアレルギー症状を緩和できる可能性があること、また加齢により治療が不要となる可能性がある。
[編集] 治療
他のアレルギー疾患同様、抗原回避は非常に重要である。ハウスダストは空気中を舞っているわけではないのでカーペットなどを変更するといったことが効果的である。しかし、症状が出現しないほど抗原量が減るには相当時間がかかるので即効性は低い。
| 薬剤のタイプ | 鼻漏 | 鼻閉 | くしゃみ | かゆみ | 眼症状 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経口抗ヒスタミン薬 | ++ | ± | ++ | ++ | ++ |
| 経口抗ロイコトリエン薬 | + | ++ | + | + | + |
| 点鼻抗ヒスタミン薬 | + | ± | + | + | - |
| 点鼻ステロイド薬 | ++ | ++ | ++ | ++ | + |
| 点鼻血管収縮薬 | - | ++ | - | - | - |
| 点鼻抗コリン薬 | ++ | - | - | - | - |
| 点鼻抗肥満細胞薬 | + | + | + | + | - |
治療に関しては、ガイドラインが作成されている。まずは十分に症状、アレルギー反応を抑えて、徐々にステップダウンしていく方針をとられる。中心的な薬物は経口抗ヒスタミン薬である。急性の閉塞症状があるばあいは血管収縮薬を用いることもあるが、薬剤性鼻炎の原因となるため、使用は1週間程度にとどめる。また点鼻薬は基本的に鼻中隔に当てないように鼻の外側に噴射する。特に血管収縮薬、ステロイドでは鼻中隔穿孔が報告されている。アレルギー性結膜炎を合併した場合はザジテン点眼薬を用いることもある。
- 経口抗ヒスタミン薬
鎮静作用がないといわれる第三世代抗ヒスタミン薬であるアレグラや作用発現のはやいジルテックが好んで用いられる。アレグラ1日2回60mgやジルテック1日1回10mg程度で十分である。
- 経口抗ロイコトリエン薬
オノンが用いられることが多い。喘息の合併がある場合はシングレアやキプレスも用いることができる。鼻閉に対しては抗ヒスタミン薬よりも有効であるが点鼻ステロイドよりは効果が落ちるといわれている。作用発現に2週間ほどかかるため、持続的鼻閉感を訴えるアレルギー性鼻炎の患者で好んで用いられることが多い。オノン10mgを就寝前に飲むことが多い。
- 点鼻抗ヒスタミン薬
眼症状がない軽症の患者や経口薬を増やしたくない時に用いる。ザジテン点鼻薬が良く用いられる傾向がある。
- 点鼻ステロイド薬
初期は定期的に処方し、症状が落ち着いたら頓用に切り替える。抗ヒスタミン薬と併用することで使用量を減らす場合が多い。フルナーゼを一日2回使用する。
- 血管収縮薬
ナーベルという薬がよく用いられる。肥厚性鼻炎の原因となるため1週間以上の使用は推奨されない。通常は3日間の使用で十分である。ナーベルは1日3回まで1回につき2プッシュという制約がかかることが多い。
- 点鼻抗肥満細胞薬
作用時間が短いため就寝前、起床時、外出30分前を含め、1日6回投与する。インタールスプレーがよく用いられる。小児では扱える抗ヒスタミン薬が少ないためよく用いられる傾向がある。
効能に個人差がある。
[編集] 小児の鼻炎
小児の慢性鼻炎は適切な治療を受けないと中耳炎、副鼻腔炎といった合併症や発育障害や顔面の伸長化がみられるため注意が必要である。小児の場合は扱える薬品に制限が加わるため、経口抗ヒスタミン薬としてはザジテン、抗肥満細胞薬としてインタールが治療の中心となることが多い。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 『アレルギー性鼻炎ガイド 鼻アレルギー診療ガイドライン 2005年版』 厚生科学研究班編(Minds医療情報サービス)
- レジデントのためのアレルギー疾患診療マニュアル ISBN 4260001450
最終更新 2009年8月31日 (月) 13:24 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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