アンダルシア方言
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アンダルシア方言は、スペイン語の方言。スペイン・アンダルシア州の方言。歴史的影響からアラビア語の影響が強い。
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[編集] 特徴
[編集] 発音
- アンダルシア中部で z, c(+e,i) を [s]と発音する(セセオ;seseo)。また、一部地域では/s/と/θ/の混同により、逆に s を[θ]と発音する(ceceo)こともある。
- つづりの h を[h]~[x]と発音する(f→hと音韻変化した語彙およびアラビア語からの借用語に限られる)地域がある。その発音を表すため、"h" を "j" と表記することがあり、たとえば "huelga"(意味は「ストライキ」など)のアンダルシア方言の発音から "juerga"(「どんちゃん騒ぎ」の意)としてスペイン語の語彙に取り入れられた。その他、フラメンコ用語の「カンテ・ホンド」(cante hondo/jondo:「深い歌声」の意味)などが例として挙げられる。
- アンダルシア南西部で j(/x/) を[h]と発音する。
- セビリアを含む一部地域で ch[tʃ]を[ʃ]と発音する(アルゼンチン、チリでも見られる)。
- 一部地域で子音の前及び語末の s を[h]で発音するか、全く発音しない。例えば"estas"は[ehtah]または[eta]と発音する。これは南米の山岳部などでも見られる。
- 母音間のdがしばしば発音されない。
[編集] 文法
- 二人称複数代名詞の vosotros/as を用いず、三人称の活用をする ustedes を常に用いる事が多い。三人称複数形の活用を用いながら vosotros という語を用いる人もいて(例:"¿Vosotros cuándo vienen?"「君たちはいつ来るのか」;正しくは"¿Vosotros cuándo venís?")、これは特にアンダルシアからスペイン中北部への移住者に見られる。また、アンダルシア南西部では逆に、砕けた場合二人称複数の動詞活用を用いるが、主語を言うときは ustedes で代用する傾向がある。
- 言葉遣いに関して比較的保守的。スペイン中北部と比べて敬称の二人称 usted を用いる頻度が高く、特に年配者に対してはある程度親しくなっても usted を用いる。
[編集] 論争
アンダルシア地方は中世時代の長きに亘ってイスラム帝国の支配下にあり、その方言はモサラベ語・ムデハル語などとカスティーリャ語とのクレオール言語として発展した。それゆえカスティーリャ語とアラビア語としての要素とどちらがより強いかについて論議される。現状はカスティーリャ語の方言とするのが一般的ではあるが、多くの言語学者は「アンダルシア方言」が標準語よりアラビア語の要素が更に強いことを認めている。
こうした複雑な成立過程に加え、南北の経済格差や文化的差異もあってではしばしばアンダルシア方言はカスティーリャ語と異なる言語であると主張される。実際にアンダルシアの地方行政では方言という呼称を避けて「アンダルシアの言語」と呼んでおり、一部の言語学者は従来の説を再考する必要性を説いている。
[編集] アンダルシア方言と新大陸スペイン語との関係
中南米および米国のヒスパニックのスペイン語はアンダルシア方言との共通点がいくつか見られ、とくにアンダルシア中部の方言によく類似している。主なものとして、vosotrosと二人称複数の動詞活用の不使用、seseo、ustedの優勢使用などがあげられ、これらは新大陸のほぼ全域で見られる。スペインによる新大陸の植民地の獲得後、アンダルシア中部からの移住者が多かったためだと考えられている。また、中南米渡航の基地であったカディスやセビリアで出航待ちで滞在している間、現地の方言を身につけ、新大陸移住後も自分たちの言葉にしたとする説もあるが、カディスは逆に s を[θ]と発音する地域であることなどから、この説は有力でない。
最終更新 2009年5月11日 (月) 14:19 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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