電弧

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電弧の例

電弧(でんこ、アーク放電、英語:electric arc)は電極電位差が生じることにより、電極間にある気体に持続的に発生する絶縁破壊放電)の一種。負極・正極間の気体分子が電離しイオン化が起こり、プラズマを生み出しその上を電流が走る。結果的にもともとは伝導性のない気体中を電流が流れることになる。この途中の空間では気体が励起状態になり高温と閃光を伴う。

アーク放電は、基本的に低電圧、高電流の状態で発生する。

この現象はヴァシーリー・ウラジーミル・ペトロフが記述を残している。

電流や電場で非直線状の様々な形の電弧が創発される。ふたつの電極の間の気体の場に起こり、高い温度を発生する。この温度は時に金属を溶かし、蒸発させる程度に高くなる。スパークは瞬間のみの放電であるが、電弧は連続的に放電される。電弧は直流回路、交流回路のどちらでも起こる。後者の場合、回路の半分の周期で再度衝突する事がある。電弧は白熱放電とは違い、電流の密度がかなり高く、空中を通ることでの電圧低下は少ない。陰極では一平方センチメートルの範囲にある電流の密度は100万アンペア近い。

電弧は電流と電圧の比例関係にはない。電圧などによって一度電極同士の間の空中に回路ができる(あるいはグロー放電からの連続や接続された電極を離す)と電流が増加し、結果低い電圧でも放電できるようになる。負のインピーダンスの効果のため、安定したアークを維持するには幾つかの回路に正の電気のインピーダンスを必要とする。この特性でコントロールされていない装置の電弧は破壊的になり、これが始まると破壊されるまで固定電圧が供給され、ますます電流量が増える。

アーク放電は負極からの電子放出の形態により、負極の加熱により起こる熱電子放出による熱陰極アークと、負極表面に存在する非常に強い電界により直接電子が放出され(電界放出あるいは冷電子放出と呼ぶ)る冷陰極アーク(電界アークとも呼ばれる)に分かれ、負極が炭素・タングステンなどの高沸点材の場合は熱陰極アーク、鉄・銅・水銀などの低沸点材の場合は冷陰極アークになるとされるが、不明な点も多い。

また、放電路における気体分子の電離も電極間の気体圧力により異なり、低圧の場合はグロー放電同様α作用(負極・正極間を移動する電子による気体分子の電離)によるが、高圧では熱電離が主となる。

[編集] その利用

電弧は溶接、プラズマ切断、放電加工、アークランプ、映写機、ステージのスポットライトなどに使用されている。アーク炉は鉄鉱石とその他の金属を生産する際に使われている。炭化カルシウムはアーク炉で2500度ほどの膨大なエネルギーをかけて生産する。

低圧電弧を光源に使うことも多く、蛍光灯水銀灯ナトリウム灯、カメラのストロボなどに使用される。

また、電気推進型宇宙船への転用も研究されている。

[編集] 不意電弧

意図せずに発生する電弧が送電や電子装置に有害な影響を持つことが知られている。スイッチ、回路遮断機、リレー接続、ヒューズ、不完全なケーブルの断絶などが意図しない電弧の発生を引き起こすとされている。回路がスイッチを切られる際に電流は即座にゼロ数値にはならず、接触を切られた部分に一時的な電弧が形成される。

スイッチ装置の電弧への電気感受性は一般的に電弧に耐え、消せるように計画される。また、スナバ回路で電弧を防ぐようにもなっている。

回路がスイッチ装置の外に電弧を作るに充分な電流と電圧を持った場合、電弧は導線の絶縁体を溶かし火災になる可能性もある。アークフラッシュは電気によって爆発的な状態になり、人や設備を危険に晒す。

電気機器における不意の電弧を抑制するには、不活性ガス真空への没入、遮断器、接触器など様々な装置や方法がある。

最終更新 2009年11月11日 (水) 11:36 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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