イギリス情報局秘密情報部
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イギリス情報局秘密情報部(イギリスじょうほうきょくひみつじょうほうぶ、英: Secret Intelligence Service、SIS)はイギリスの情報機関の1つである。外務大臣等の指揮下にあり、英国国外での人による諜報活動(ヒューミント)を主な任務としている[1]。
旧称からMI6(エムアイシックス、Military Intelligence section 6 - 軍情報部第6課)としても知られている。
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[編集] 組織
国家の情報機関であるため詳細は不明な点が多いが、本部の下に「地域課」と「連絡課」が存在し、地域課で現地情報に通じた人材を育成保有して情報収集等を行い、連絡課が本部との連絡役となる。人員は2,500名で約3億ポンドの予算だとされる。
組織としては外務省の管轄であるが、外務大臣だけでなく首相と内閣府内の合同情報委員会(JIC)へも報告が行なわれ、これらの指揮を受ける関係にある。[1]。
[編集] 関係機関
SISに協力する機関には、国防情報本部(Defence Intelligence Staff, DIS)や情報局保安部(Security Service、SS、Military Intelligence section 5、MI5)がある。SISは国内組織としては軍事情報を主に扱うDISと国内防諜情報を主に扱うSS(MI5)と協力し[1]、国外でも西側各国の情報機関と協力して任務を実行している。
[編集] 沿革
- 1909年3月
- イギリス首相は、国家特務機関を再編することを帝国国防委員会に勧告した。首相の勧告に基づいて帝国国防委員会外国部附属秘密勤務局創設に関する通達が準備され、SISの設立日は10月1日となった。SIS の直接の設立者は、バーノン・ケル大佐とマンスフィールド・スミスカミング海軍大佐だった。後者は秘密勤務局外国課長にもなった。カミングに敬意を表して、続くSISの全長官は書簡及び会議において「C」(Cumming の頭文字から)と略して呼ばれることとなった。
- 1995年
- 2006年4月27日
- 国際テロの高まりを受けた人員増強の必要性から多様な人材を確保するため、1909年の創設以来初めて新聞広告で工作員の募集を開始した。また、独自のウェブサイトを立ち上げた。
[編集] イギリス安全保障調整局
1940年、MI6によって設立された、イギリス安全保障調整局(British Security Coordination)は対ドイツ諜報活動、英国支援のための世論形成など、様々な工作を行ったとされる。長官はウィリアム・サミュエル・スティーヴンスン(Sir William Samuel Stephenson)、イアン・フレミングはその部下であった。(関連文献(1)~(4)参照)
[編集] 歴代長官
- マンスフィールド・スミスカミングMansfield Smith-Cumming (在任1909年 - 1923年)
- ヒュー・シンクレア Hugh Sinclair (1923年 - 1939年)
- スチュワート・ミンギス Stewart Menzies (1939年 - 1952年) - 翻訳書で使われている「メンジース」は誤り
- ジョン・シンクレア John Sinclair (1953年 - 1956年)
- リチャード・ホワイト Richard Dick Goldsmith White (1956年 - 1968年)
- ジョン・レニー John Rennie (1968年 - 1973年)
- モーリス・オールドフィールド Maurice Oldfield (1973年 - 1978年)
- ディック・フランクス Dick Franks (1979年 - 1982年)
- コリン・フィギュアス Colin Figures (1982年 - 1985年)
- クリストファー・カーウェン Christopher Curwen (1985年 - 1989年)
- コリン・マコール Colin McColl (1989年 - 1994年)
- デービッド・スペディング David Spedding (1994年 - 1999年)
- リチャード・ディアラブ Richard Dearlove (1999年 - 2004年)
- ジョン・スカーレット John Scarlett (2004年 - 現職)
[編集] トリビア
MI6(軍情報部第6課)としても知られているが、正式名称は Secret Intelligence Service であり、一部のマスコミがMI6と呼んでいるのは不適切だとフレデリック・フォーサイスは小説の中で何度も取り上げている。本部はロンドン。機構上は外務省に属しているが、実際は首相直轄の組織である。
古くからイギリスはMI6等諜報機関の存在を否定していたが、007の原作者である、イアン・フレミングは元MI6の諜報員であることを公表しており、現役時代の経験を生かした物語としてジェームズ・ボンドを産み落としている。近年ではMI6、MI5などの諜報機関が公式ウェブサイトで新人採用まで行っている。2005年の応募資格は、父母どちらかが英国人であること、21歳以上で過去10年間に5年以上イギリスに住んでいた英国民である事が最低条件である。
[編集] 関連機関
- イギリス情報局保安部(MI5)
- 特殊作戦執行部 (SOE)
[編集] 著名な職員
- イアン・フレミング - 007シリーズ生みの親。元MI6職員。
- サマセット・モーム - 小説家・劇作家。元MI6職員。
- グレアム・グリーン
- ジョン・ル・カレ
- キム・フィルビー - KGBとの二重スパイ。
[編集] フィクションへの登場
- ジェームズ・ボンド - 007シリーズの主人公。この機関に所属する情報部員という設定。
- マイクロフト・ホームズ - シャーロック・ホームズシリーズにホームズの実兄として登場し、SISの前身の特務機関の一つを率いている設定。シャーロックは「兄は政府そのものだ」と評している。
- 『パタリロ!』 - 第1話からの主要キャラクタージャック・バンコランが所属する。
- 『エロイカより愛をこめて』 - No.10「グラスターゲット」より登場した名(迷)脇役キャラクター、チャールズ・ロレンス、ミスターLが所属する。
- 『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』 - 第5話より登場する最高のエージェント、ノーベンバー11及びその仲間、エイプリル、ジュライが所属する。
- 『ゴルゴ13』 - ベスト4のヒュームが所属している。
- 伊達邦彦 - 大藪春彦著のハードボイルド小説の主人公。一時期、過去の犯罪をネタに半強制的にこの機関の諜報部員となる設定。
[編集] 関連文献
- (1)『暗号名イントレピッド―第二次世界大戦の陰の主役』(ウィリアム・スティーヴンスン、寺村誠一・赤羽龍夫 訳) - 原題A Man Called Intrepid、実在の人物ウィリアム・サミュエル・スティーヴンスン(Sir William Samuel Stephenson)を主人公として、史実を脚色したフィクション小説。映画「イントレピッドと呼ばれた男」の原作。ウィリアム・サミュエル・スティーヴンスンはイギリス安全保障調整局長官、著者ウィリアム・スティーヴンスン(William Stevenson)は彼の元部下。
- (2)『スパイ伝説―出来すぎた証言』(ナイジェル・ウエスト、 篠原成子 訳) 原書房 1986年 - 第10章( 「イントレピッド」と呼ばれた男 何処までが事実なのか)でイントレピッド、BSCについて解説。
- (3)『3603号室 連合国秘密情報機関の中枢』(モンゴメリー・ハイド、赤羽竜夫 訳) 早川書房 1979年
- (4) Thomas E. Mahl Desperate Deception: British Covert Operations in the United States, 1939-44(Brassey's Inc,1999)
- (5)『暗号名 グリフィン 第二次大戦の最も偉大なスパイ』、アーノルド・クラミッシュ(Arnold Kramish)、新庄哲夫 訳、新潮社、1992年
- (6)『プロフェッショナル・スパイ 英国諜報部員の手記』、キム・フィルビー、笠原佳雄 訳、徳間書店、1969年
- (7)『ナチスを売った男―ジェームズ・ボンド作戦 世紀の謀略』、クリストファー・クライトン、落合信彦 訳、光文社、2002年 - イアン・フレミングをモデルとした小説
[編集] 出典
- ^ い ろ は 小谷賢編 『世界のインテリジェンス』 PHP研究所 2007年12月10日第1版第1刷発行 ISBN 9784569696379
[編集] 外部リンク
- The Official Website of the Secret Intelligence Service(SIS) - 公式サイト
- Entry for MI6 (英語版) - アメリカ科学者連盟ウェブサイト内
最終更新 2009年11月14日 (土) 05:50 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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