イグチ科

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イグチ科

ヤマドリタケ
分類
: 菌界
: 担子菌門
: 同担子菌綱
: イグチ目
: イグチ科

イグチ科同担子菌綱ハラタケ目菌類。通常のキノコのような襞ではなく、菅孔と呼ばれる傘の裏の微細な孔の内部に胞子を持っている。ハラタケ科の茸のように広範に分布しており、茸狩りを行なう人には非常に人気のあるきのこである。一般にはイグチと呼ばれる。

イグチ科は人間が食しても比較的安全な仲間と思われていたこともあり、毒性の強いテングタケ属のような有毒な種と混乱するような要素も少ないので、キノコ狩りの初心者にとっても好適なものである。ハラタケ科の種と見分けやすく、目の細かいスポンジのような傘の裏、分厚い軸、独特の傘など色などによって判別も容易い。

しかし、海外においてのイグチ科のきのこによる死亡例や日本におけるドクヤマドリの存在などを鑑みれば、イグチの仲間だからと言って安易に口に入れることは避けるべきである。

目次

[編集] 下位種

近年の分類学の変化によってこの種に分類されていた幾つかの群がはずされた。とは言えイグチ科は未だに非常に多くの属を抱える大きな科である。最新の分類では28の属がイグチ科とされている。

かつてイグチ科とされていた多くの属がその他の、より小さい科に移された。それらは表面上、外見的には良く似ているが、分子系統学ではもより縁遠い関係であると考えられたからである。このような処理が行われた代表的な例として粘液質のある傘をもつ Suillus がSuillaceae に移動されたのが挙げられる。

[編集] 分布

イグチ科は世界の多くの土地で見られる。南極大陸以外全ての土地で発見されている。北半球の温帯域では詳しく調べられ、十分に記載されている。しかし熱帯域と南半球では非常な多様性が認められているにもかかわらず、研究が極めて不足している。E. J. H. Corner はシンガポール島だけで少なくとも60種類が存在する、との証拠を示した。彼はまた、1972年にはマレー半島とボルネオ島から140種類のを記載し、更に調べれば同じくらいの新種の茸が見つかると見積もった。[1]

オーストラリアのイグチ科の多様性に関して似たような報告が出されている

[編集] 食用

多くのイグチ科のきのこは珍味として知られている。特にヤマドリタケは有名である。スカンジナビア料理では人気の食材であり、フィンランド料理では、ヤマドリタケは普遍的なものであり最もおいしい茸として知られている。多くのイグチ科のきのこは美味であり、最低でも食べられないものではない。しかしながら、毒があったり食べられない種類もあり、アシベニイグチやニガイグチのように非常に苦い種があり、これらは動物の胆汁と比較されるくらい苦い。さらに幾つかの橙色の傘の種のヤマイグチもそうである。ニガイグチはヤマドリタケと似ており、これを間違って採取し、気を落とすきのこ採りの人も多い。ニガイグチは傘の裏がピンクみ掛かっており、茶色い軸を持っている。一方ヤマドリタケは傘の裏と軸が白っぽい青灰色である。また育つ場所も違う。

コショウイグチは酷く辛く、コショウの代わりとして用いられることもある。

フィンランド料理ではイグチ科のきのこをスープ、ソース、キャセロールやシチューに使う。シイタケやマッシュルームのようにピザの具材にも使う。

可食のイグチの中で最も有名なものはニセイロガワリで、これは傘の裏に青緑色のあざのような模様がある。ヤマイグチも有名であり、橙色のかさと薄い青灰色のあざがある

幾つかの茸採集の本では赤い軸のイグチ科は避けよと書かれているがオオウラベニイロガワリやウラベニイロガワリは可食であり、味も良い。しかし1994年Boletus pulcherrimusによって一人の死者がでたこともある。ある夫婦がこの種を食したところ、激しい腹痛を訴え、夫が死亡した。原因は腸閉塞と見られている。[2]ウラベニイグチは長い間毒があると考えられてきたが、現在までこの種による死者はいない。害があった場合に症状が現れるのは胃腸が多い。糖たんぱく質のボレサチーネが単離されている。同様の化合ボレサチーネが毒をもつ日本のドクヤマドリから単離されている。[3]

東アフリカでは忌避されている。

[編集] 参照

  1. ^ Corner EJH (1972). Boletus in Malaysia. Government Printing Office/Botanic Gardens, Singapore. 
  2. ^ Benjamin DR. “Red-pored boletes”: 359–360. in: (1995) Mushrooms: poisons and panaceas — a handbook for naturalists, mycologists and physicians. New York: WH Freeman and Company. 
  3. ^ Bolevenine, a toxic protein from the Japanese toadstool Boletus venenatus

最終更新 2009年11月17日 (火) 20:20 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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