イギリス式庭園
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イギリス式庭園(English garden, English park)は、西洋風の庭園の様式のひとつ。狭義では、平面幾何学式庭園(フランス式庭園)に対して自然の景観美を追求した、広大な苑池から構成されるイギリス風景式庭園を指す。この意味のほかに、19世紀のイギリスで認識されるようになったコテージガーデン(en:Cottage garden)などの園芸様式を含めて用いることもある。現代日本においては家庭園芸(ガーデニング)用語として「イングリッシュガーデン」が用いられる。
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[編集] 代表的なイギリス風景式庭園
[編集] イギリス
- スタウアヘッド(ストーヘッド)庭園
- ブレナム(ブレニム)宮殿庭園
- カースル・ハワード庭園
- ストウ庭園
- ウエストウイコム
- チスウイックハウス
- ルートンホー
- スタッドレー・ロイヤル庭園 - ファウンテンズ修道院
- ダンコム
- キューガーデン
- ヘアウッド・ハウス
- トレンタム
- ヒーウエルグランジ
- ルーシャムハウス
[編集] フランス
- 小トリアノン宮殿
- エルムノンヴィル
- パガテル公園
- モンソー公園
- モルフォンテーヌ
- ブルイユ城庭園
- ヴァルジャンスーズ
- メレヴィル
[編集] ドイツ
- ムスカウアー(ムスカウ)公園
- エングリッシャーガルテン -ミュンヘン
- デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国
- ロスヴァルデ
- ホーエンハイム
- シュヴエッツインゲン
- ビーブリヒアムマイン
- ヴュルフガルテン
- シェーンタール修道院
- ブラーニッツ庭園
- アルテンシュタイン
[編集] ヨーロッパ以外への影響
イギリスの植民地とされた地域や強い影響下に置かれた地域では、イギリス人作庭家によるイギリス式の庭園の制作が行われている。
- ブッチャート・ガーデン(カナダ・ビクトリア)
- キャメロンハイランドの避暑施設群(マレーシア)
- 魯迅公園(旧名・虹口公園。中国・上海)
[編集] 自然美の賛美
イギリス式庭園が発展した背景には、庭園の中に自然風景の美しさを入れようという動きが特に18世紀になると強くなるが、こうした思想をジャーナリストなどの文筆家などが主導、理念を形成した。
この時代に最初に整形式の庭園に対して批判を述べているのは、アントニー・アシュリー=クーパー (第3代シャフツベリ伯爵)である。 1709年に書いた「モラリストたち」で、あるがままの自然をほめたたえ、これを整形式庭園の美学と正反対のものとして対比させ、人工美の庭園のものよりも大自然の優美さを賞賛。これに影響を受けた随筆家・詩人のジョセフ・アディソンは、専門誌「スペクテイター」で庭園に関する論説を執筆、1712年の414号と477号などで、自由と思想性と自然賛美を結びつけ、フランス式庭園などのヴィスタ景の拘束性を攻撃。アディソンは南欧の庭園を擬似自然とし、それらは「著作や神話を題材としたフィクションの自然である」と述べ、庭園美と自然風景美とを一体として捉えるという試みを提唱、その後実際自身が所有する土地に自然を模した庭園を作庭する。
同時期、詩人アレキサンダー・ポープも、専門誌「ガーディアン」で、1713年によせた随筆でトピアリーのあり方について非難、さらに非難は整形式庭園にまで及び、自然美を賛美している。ただしホープもまた自身の領地で庭園を作庭していたが、それらは自然風景式の庭園というわけではない。
[編集] 日本における受容
[編集] 日本のイギリス式庭園
近代日本において洋館が建設されるようになると、これに付随して西洋風の庭園も制作されるようになった。「イギリス式庭園」をヒントに芝庭や西洋風あずまやなどイギリスの風景式庭園に見られる要素が導入された。日本に導入されたのはランスロット・ブラウン以降の、館の付近は整形式で館から離れていくにつれて風景式になる、また西洋以外の異国文化の要素を取り入れた折衷式の「西洋風庭園」として作庭・鑑賞されることが多い。フランスのベルサイユ園芸学校校長アンリ・マルチネーの設計により1906年に完成した新宿御苑や1914年に完成した武庫離宮(大正天皇の離宮、現須磨離宮公園)庭園は「平面幾何学式庭園」「風景式庭園」「日本庭園」等の要素からなり、当時のイギリスで流行した設計法を用いていることがわかる。
戦後日本においてはおもに観光用として、公共団体や民間企業によって本格的なイギリス風景式庭園を志向した(と称される)大規模な庭園、イングリッシュガーデンを本場のガーデンデザイナーを連れてきて作っているもの、が増加している。
- 七ツ洞公園(茨城県水戸市)
- 兵庫県立北播磨余暇村公園(兵庫県多可町)
- 深山公園(岡山県玉野市)
- 松江イングリッシュガーデン(島根県松江市)
[編集] 家庭園芸用語としての「イングリッシュガーデン」
現代日本において、「イングリッシュガーデン」は家庭園芸(ガーデニング)用語として用いられる。これはイギリスの農家の庭をイメージした「コテージガーデン」などを志向した様式である。個人住宅や店舗の小規模な庭のほか、ときには集合住宅のベランダにおけるささやかな園芸スペースのスタイルにもこの言葉が使用される。
花や植物そのものを観賞するための盆栽・植木鉢・プランターの陳列や、単なる花壇とは異なり、植物のある空間全体を鑑賞するための演出を行っている。レンガ・ウッドデッキ・木製ラティスフェンス・屋外家具・テラコッタなどイギリス風(あるいは西洋風)のアイテムが配されるのが特徴である。主要にはバラが植えられる。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年10月31日 (土) 06:42 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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