インスタマチック

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インスタマチックInstamatic )は、イーストマン・コダックが企画したフィルムの規格、また、それを採用したフィルムとカメラ。それまでのロールフィルムと異なりフィルムが専用カートリッジに収めてあるためフィルムの装填が容易である。

目次

[編集] 概要

インスタマチック登場前のロールフィルムは装填の際「フィルムの先を巻き上げスプールに巻き付ける」「巻き上げ機構を作動させて巻き上げていることを確認する」「裏蓋を閉めて巻き上げる」という動作が必要だった。また135フィルムは撮影が終わると巻き戻しが必要である。巻き上げていないのに気がつかず撮影しても当然何も写らないし、フィルム交換に時間が掛かる。120フィルムや127フィルムはフィルムの裏面に遮光紙を重ね合わせ巻き軸に巻いただけのもので、手から落とせばフィルムは露光してしまう。

そこでコダックは、説明書を熟読したりコツを掴むことなく誰でもフィルムの装填が可能となるようにロールフィルムを専用のカートリッジに装填して販売し、それをそのままカメラに収めて使うシステムを考案した。フィルムに裏紙を巻いた状態でカートリッジに収めてあり、裏紙に書かれたコマ数をカートリッジ後部の小穴から読み取る。また送り側も含んだカートリッジとなっているため巻き戻しも不要である。多少フィルムが高価となるがカメラを簡単な構造にでき安価に製造できるため、トータルではそれほど高価でもない。

[編集] インスタマチック

コダックインスタマチック404

1963年(昭和38年)発表。フレームサイズは26×26mm。つまりフィルムの幅は35mmフィルムと大差ないサイズだが、フレームは正方形である。当時はまだ二眼レフが一般的で、それまで6×6cm判(フレームサイズは56×56mm)を使っていた人々が違和感なく移行できるように、またカメラの小型化を狙って正方形を採用したと思われる。コダックはこの規格の普及を目指し他のメーカーにも採用を勧めたため、欧米やアジアのメーカーによるフィルムやカメラが数多く存在した。多くは固定焦点や固定シャッタースピードで樹脂製ボディの簡易なカメラだが、ドイツコダックコダックインスタマチックレフレックスはいわゆるデッケルマウントを採用した一眼レフカメラである。日本では1970年代に米国製や香港製のカメラが発売されたが、後述するポケットインスタマチックの発売や135フィルムカメラの台頭で多く流通することは無く、1980年代には僅かにトイカメラが発売されたのみであった。

使用されるフィルムは126フィルムと呼ばれている。126フィルムはカメラ同様流通量は多くなく、イタリアのフェラーニア社が最近まで製造していたが(日本未流通)、現在は生産を終了している。このため現在は、愛好家達はわずかに流通しているフィルムを自作で裁断・巻き直しし、撮影に使っている。

[編集] ポケットインスタマチック

コダックポケットインスタマチック40にシルバニアのマジキューブを装着

1971年(昭和46年)、インスタマチックと入れ替わるように発表されたもので、使用されるフィルムは110フィルムと呼ばれている。。さらに小型化を狙いフレームサイズは13×17mmで、実際大多数のカメラがポケットに収まるサイズを実現できた。1970年代に入るとライカ判カメラが普及しており、またミニラボなどによるプリンタの自動化も進み、市販されている長方形の印画紙との整合性から長方形画面を採用したと思われる。インスタマチックの時と同様コダックの呼びかけに多数のメーカーが参入し、「ポケットカメラ」の名称で、主に気軽な携帯用、スナップ用として1970年代から1980年代にかけて普及した。カメラの構造(特にフィルム送給機構とそれに連動するシャッター)を簡素化できたことも大きな魅力となり、流通の大きな要因ともなっている。例えばペンタックス110はポケットインスタマチックでありながら一眼レフで交換レンズやワインダーも用意された。また松下電器/ウエスト電気C-R1は、ラジオを内蔵したポケットカメラである。

一時広く普及したが、カラーフィルムの普及期と重なったこともあり、当時のフィルムでは画質が不十分で、その人気は数年で下火となった。フィルムサイズに由来する画質の低さに加え、その後は、135フィルムカメラのコンパクト化やAPSの出現により急速に衰退したが、一部の愛好家によって辛うじて支えられてきた。が、デジタルカメラの普及で写真フィルム全体の流通量が減少した影響もあって、富士フイルムは製造体制の維持が困難になったことを理由に110フィルムの販売を2009年9月に終了することを2008年5月7日に発表した。これに追随する形でコダックも2008年9月4日に原材料の価格上昇ならびに需要の低下を理由に製造終了を発表、海外の各メーカーも撤退を発表したため、2009年9月をもってその歴史に幕が下ろされることになった。因みに現在でも、Holgaが110フィルム用の機種を製造している上、110フィルム対応のトイカメラも市場にて出回っているため、110フィルム用のカメラは製造・販売されているが、これらも製造終了となる見通しである。

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最終更新 2009年8月27日 (木) 15:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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