インテークマニホールド

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インテークマニホールドIntake Manifold,略称:インマニ)は、内燃機関(特に自動車エンジン)において、大気をエンジン内部に導入するパイプ又は、大気をエンジン内部に導入する補機の総称を指す。

目次

[編集] インテークマニホールドの機能

インテークマニホールドの第一の機能は、混合気を各気筒に均等に分配する事にある。これはエンジンの燃焼効率と性能を最適化する上で非常に重要な要素である。

第二の機能は燃料供給系統のマウントとしての役割である。インテークマニホールドにはしばしばキャブレタースロットルバルブ、インジェクター等が設置され、2ストロークエンジンにおいてはインテークチャンバー、過給器付きエンジンにおいてはサージタンクがインテークマニホールドに取り付けられる事で、吸気干渉や吹き返しを防ぐ役割も担っている。純正キャブレターを高性能キャブレターに交換する場合や、ノーマルスロットルを大径化する場合。或いは多連スロットルに交換する場合においては、インテークマニホールドをその燃料装置専用のものに同時交換する場合もある。

第三の機能はガソリンエンジンにおいては、ピストンの下降により生じる吸入負圧を各補機類に分配供給する役割を担う事である。現在では各機器の電子化やサーボモーターの小型化が進んだ事で吸入負圧のみに頼る事は少なくなったが、かつてはブレーキブースター、排ガス対策装置、クルーズコントロールディストリビューターの点火進角装置、ワイパーパワーウインドウブローオフバルブなど数多くの機器がインテークマニホールドの吸入負圧を動力源として動作していた。また、クランクケースからブローバイガスをインテークに再循環するパージコントロールバルブを動作させる目的にも吸入負圧は使用された。

インテークマニホールドはかつては鋳鉄アルミ合金で製造される事が殆どであったが、近年では軽量化とエンジン吸気音の調節の為にプラスチック製のインテークマニホールドを用いる車種も増えてきている。

[編集] 吸気乱流

インテークマニホールドの内部はある程度表面が粗く作られている。また、分岐部分も一見すると流体力学上は非効率とも思えるような構造を採っている場合がある。これは吸入空気がインテークマニホールド内で層流となる事を防ぎ、乱流を意図的に作り出す為の構造である。

吸入空気の流速を速めたいだけであれば、インテークマニホールド内部を鏡面に仕上げ、分岐も流体力学上最適化されたカーブを描いた方が効率的である。しかし、キャブレターインジェクターがインテークマニホールド内に燃料を噴射する時、吸入空気が強い層流となる箇所においては吸入空気とマニホールド内壁の摩擦により静電気が発生し、霧化された燃料は静電気に引き寄せられて再び液体となってしまう。

この様な事態が発生すると、液体化が発生した吸気管の気筒のみ空燃比が狂うこととなるため、流体力学上の効率をある程度犠牲にしてでも表面を粗として層流が起こりにくい構造を採っているのである。強い吸気乱流の発生は、霧化をより促進させ燃焼効率の改善にも繋がる。その為シリンダーヘッドの吸気ポートもかつては敢えて荒く仕上げられる事が多かった。

しかし近年では、より高い燃焼効率や燃費を実現する為に、流体力学上の高効率化と霧化の促進という相反する要素を実現する為の様々な工夫が考案されている。その工夫の一つがポート噴射式インジェクターであり、シリンダーヘッドの吸気ポート直前にインジェクターを置く事で、その手前のインテークマニホールドは出来るだけ効率良い構造とする事が可能になる。また、キャブレター仕様向けの社外マニホールドにおいては、マニホールドの形状そのものは効率的な構造としながらも、内部表面にゴルフボールに似たディンプル加工を施す事で、効率向上と乱流発生を両立している場合がある。

可変バルブ機構や補助吸気バルブの導入で、燃焼室内に強制的にスワール乱流を引き起こす事も行われている。前者の先駆例がトヨタT-VISであり、後者の例が三菱・MCI-JETバルブである。

[編集] ヘルムホルツ共鳴と体積効率

[編集] 可変式インテークマニホールド

[編集] レシプロエンジン

レシプロエンジンにおけるインテークマニホールドは、吸入行程時に生じるシリンダー負圧により混合気を吸い込む経路となる。空気中のゴミを吸い込まないよう経路の途中にフィルターが取り付けられている。吸気に生じる騒音は排気時の騒音に匹敵するほど大きい。これを緩和するためレゾネーター(共鳴箱)を設ける。またインダクションチャンバーと呼ばれる大きな空間を設け、また流れを制御するファンネルを通して空気流のインピーダンスを制御し、より多くの混合気をシリンダーに充填する事でエンジンの出力を向上させている(乗用車用エンジンではファンネルはパイプ構造そのものに組み込まれている事が多い)。エンジンのインテークマニホールド全体の容量は排気量1リットルあたり2リットル前後である。

[編集] ジェットエンジン

ラムジェットエンジン系のエンジンは他のジェットエンジンと違い圧縮機を持たず、インテークマニホールドが高速な吸気を減速し、圧力に変換する圧力回復だけで吸気を圧縮する。ラムジェットエンジン以外でも超音速飛行が可能な機体に搭載されるジェットエンジンにも圧力回復機構となるインテークマニホールドを備える。圧縮機のレイアウト、またそれらの切り替えにより複数のタイプのエンジンがある。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月21日 (土) 15:53 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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