インド語派

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インド語派(インド・アーリア語派)とは、インド・イラン語派の下位分類のひとつで、インド・ヨーロッパ語族に属する。インド亜大陸に分布するが、例外として西アジアに存在したミタンニ語がある。なおアーリアの語は別に含意するところがあるので避けるのが無難だろう(アーリア人アーリアン学説の項を参照)。

SILの推計によれば209言語が属し、母語としている人口は9億人以上と最も多い言語群である。代表的なものとして、ヒンディー語ウルドゥー語をまとめたヒンドゥスターニー語(5億4000万人)、ベンガル語(2億人)、パンジャーブ語(1億人)、マラーティー語(7000万人)、グジャラート語(4500万人)、オリヤー語(3000万人)、シンド語(2000万人)がある。

目次

[編集] 歴史

インド語派のうち最も古いものは、ヒンドゥー教の経典として知られ現在も残存するヴェーダで用いられているヴェーダ語である。ミタンニ語も同じ程度の年代ではあるが、部分的にしか立証されていない。

続いて紀元前5世紀頃に、サンスクリット語が文法家のパーニニの手で標準化・成文化された。これが後の紀元前2世紀頃に古典サンスクリット語として完成する。しかし古典サンスクリット語は文語としては長期にわたって完全に保存されていたが、口語としては次第に変化していく。結局6世紀までにサンスクリット語はほとんど話されなくなり、プラークリットと呼ばれる娘言語の一群が用いられるようになった。プラークリットは共通の祖先を持っていたものの、相互の意思疎通ができない場面もあったとされる。

中世になってプラークリットはさらに分化した。この頃の方言群は中期インド語と、そこから近代インド語まで、すなわち6世紀から13世紀頃の過渡期の方言群はアパブラスマと伝統的によばれている。中期インド語の方言には数多くの文学作品を残すものも現れた。デーヴァセーナのスラーヴァカチャール(930年頃)がヒンディー語では最古の書物とされる。

そして13世紀から16世紀にかけてのイスラム勢力の拡大がインド語派に大きな影響を与えた。ムガル帝国の繁栄のもとで、イスラーム宮廷の権威によりペルシア語が支配的になったのである。しかしそのペルシア語の地位は、現地語文法をもとにアラビア語ペルシア語語彙を大量に導入したヒンドゥスターニー語に取って代わられた。現代のヒンディー語(特に口語)でも語彙の多くはペルシア語アラビア語由来のものになっている。

この言語状況が変化したのは1947年のパキスタン独立時である。ヒンドゥー教徒の用いるヒンドゥスターニー語ヒンディー語としてインド公用語に採用され、より「インド的」な言語を目指してサンスクリット化、つまりトゥルシーダース時代への回帰とでもいうべきものが行われた。ウルドゥー語とも共通するペルシア語・アラビア語由来の専門用語はサンスクリット語のそれに、時に大規模に、また複合語も用いて置き換えらたのである。一方ムスリムのそれはウルドゥー語としてパキスタンの公用語となり、更なるアラビア語ペルシア語の語彙の追加が行われた。現在ウルドゥー語はアラブ=ペルシア化を、ヒンディー語はサンスクリット化を受けている。しかし文法は依然一様であるため連続体といってよいだろう。一方口語では大多数の住民が2言語の混交したものを話しており、それはヒンドゥスターニー語とよばれている。

この語派にはヒンドゥスターニー語以外にもアラビア語や、比較的近縁の言語であるペルシア語の影響を強く受けた言語が多く、同時に南方のドラヴィダ諸語へ大きな影響を与えた語派でもある。アラビア語ペルシア語の影響もインド語派を通じてドラヴィダ諸語に伝播された。

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インド語派の分布

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 参考文献

  • Madhav Deshpande (1979). Sociolinguistic attitudes in India: An historical reconstruction. Ann Arbor: Karoma Publishers. ISBN 0-8972-0007-1, ISBN 0-8972-0008-X (pbk).
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  • Misra, Satya Swarup. (1991-1993). The Old-Indo-Aryan, a historical & comparative grammar (Vols. 1-2). Varanasi: Ashutosh Prakashan Sansthan.
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最終更新 2008年10月12日 (日) 12:30 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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