ウルトラ兄弟
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ウルトラ兄弟(ウルトラきょうだい、Ultraman Brothers)は、円谷プロ制作の特撮テレビドラマ作品『ウルトラマン』をはじめとする「ウルトラシリーズ」で、歴代のヒーローをグループ化した設定。
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[編集] 概要と変遷
1971年の『帰ってきたウルトラマン』放映時、雑誌掲載権を独占していた小学館の学習雑誌「小学二年生」の編集長だった井川浩が、1971年9月号ふろくでゾフィー、ウルトラマン、セブン、帰ってきたウルトラマン(後年ウルトラマンジャックの名が設定される)の4人を兄弟と設定したのがウルトラ兄弟の始まりで、当時「小学二年生」で連載していた谷ゆき子の少女漫画『かあさん星』にヒントを得て「親子・兄弟物はうける」と確信していたからだという[1]。
なお、この時は血のつながった兄弟とされていたが、設定後にウルトラマンとセブンの家族構成は第1期ウルトラシリーズの時代にされた設定と矛盾があるとの指摘で、「同じ星から来た兄弟のように仲の良い仲間」というニュアンスに修正されている。
『帰ってきたウルトラマン』での歴代ヒーローとの共演が好評を博し、『帰ってきたウルトラマン』最終回でのバット星人の台詞の中で初めて「ウルトラ兄弟」という言葉が語られ、これ以降の劇中で定着した。その後『ウルトラマンA』、『ウルトラマンタロウ』、『ウルトラマンレオ』の3作でこの設定は強調され、歴代ヒーローの共演がたびたび行われた。また小学館の雑誌設定でも、従来からのM78星雲光の国の設定にウルトラ兄弟の設定が加えられて発展し、ヒーローの故郷の様子や歴史、家族構成等が背景設定として第2期ウルトラシリーズを盛り上げた。これら雑誌設定の中では、「ウルトラの父の下で兄弟の誓いを結んだ宇宙警備隊の精鋭戦士団」とされた。
1979年の『ザ☆ウルトラマン』で初めて、従来の世界観と別世界の作品が製作され[2]、同年の映画『ウルトラマン怪獣大決戦』の冒頭でこそ、ウルトラファミリー集合(ウルトラマンジョーニアスも含む)が描かれた(本作はウルトラ兄弟の設定が存在しなかった頃の『ウルトラマン』にウルトラ兄弟の設定を盛り込んで再構成したともいえる)が、1980年の『ウルトラマン80』では、雑誌上の記事等ではウルトラ兄弟の設定は存在したものの、原点回帰を意図したため劇中では言及されず、実体で客演した本物のウルトラマンはユリアンだけである。1984年公開の映画『ウルトラマン物語』ではゾフィーからタロウまでの6人のウルトラ兄弟(この作品ではレオ兄弟及び80は「ウルトラ兄弟以外の戦士」という設定)としての活躍が描かれた。
しかし、『ウルトラマン80』以降のウルトラマンのテレビシリーズは長期間製作されなくなり、「ウルトラ兄弟」という設定が足枷となっているという風潮が強くなると、円谷プロは「兄弟」「ファミリー」という呼称を「ウルトラヒーロー」「ウルトラ戦士」という呼称で統一化を図った。「5兄弟」は「ウルトラ5大戦士」、「6兄弟」は「ウルトラ6大戦士」といった具合である。このような状況は2000年代前半まで続き、実質第3期作品以降はウルトラ兄弟は設定が断片的に語られるという扱いで、兄弟の設定は海外製作の『ウルトラマンG』では主題歌にその存在がバックボーンで語られるに留まり[3]、『ウルトラマンパワード』でも、劇中において宇宙警備隊や初代ウルトラマンのエピソードとの関連は示唆されたが、直接的に『ウルトラ兄弟』の呼称が言及されることはなかった。
この後、中国との合作の中断を経て、改めてM78星雲・宇宙警備隊設定を生かしたテレビシリーズとしてTBSで企画されていた『ウルトラマンネオス』は取得できた放映枠がMBSの枠であった為、円谷プロは新たにM78星雲とは無縁の設定の『ウルトラマンティガ』に企画を変更した。結果として原点回帰的にM78星雲の設定を捨てた『ウルトラマンティガ』以降のシリーズは大ヒット期を迎えた。
一方でファミリー設定はSD作品のアニメやゲーム、ライブステージなどで根付いており、かつて幼少時代にウルトラ兄弟にあこがれた世代が成長し、親となる頃には徐々に設定が見直され始め、21世紀に入ると『ウルトラマンネオス』がオリジナルビデオ作品としてついに実現した。さらに雑誌展開の公式ストーリー『ウルトラマンノア バトルオブドリームNOA』やテレビシリーズ『ウルトラマンマックス』で試験的に昭和作品世界を復活させた。
そして、ウルトラマンシリーズ40周年記念作品『ウルトラマンメビウス』で完全にファミリー設定が復活した。第1話ではゾフィーから80までのウルトラマンが登場し、新しい兄弟になるメビウスをウルトラの父とレオ、アストラ、80、ユリアンらで地球に送り、2006年9月16日公開の映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』ではウルトラ6兄弟が地球に勢揃いした。『ウルトラマンメビウス』の放送終了後も外伝作品をスピンオフさせてこの路線を継続させている。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では過去の作品のように「ウルトラの父の下で兄弟の誓いを結んだ宇宙警備隊の精鋭戦士団」という事ではなく「この世界(ウルトラマンのいない世界)で人間の希望と未来を守る戦士たち」という意味合いで語られているので、本来はウルトラ兄弟では無いがこの世界で人間の希望と未来を守ったウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイアもこの世界でのウルトラ兄弟として扱われ今までのウルトラ兄弟の設定に新たな設定を入れた。
[編集] 基本設定
設定ではM78星雲光の国の宇宙警備隊員のうち、地球防衛に当たったエリートで結成された称号というべきもので、いわば義兄弟だが劇中ではそのように明確に表現されたことはない。また、雑誌上における設定と劇中で描かれた設定が、個別に積み重ねられてきた経緯があるため、細部まで統一された設定は存在していない。その由来については、以下のようにまとめられる。
- ウルトラ兄弟の呼称が初めて公開された、『帰ってきたウルトラマン』放映当時の小学館学年誌上では、地球人側が歴代ウルトラ戦士に与えた呼称とされていた。2006年の『ウルトラマンメビウス』の設定でもそれは継承されている部分がある。
- 劇中の設定としては、『帰ってきたウルトラマン』最終話でバット星人の台詞として劇中で初めて語られた。その後、ウルトラ戦士がお互いを兄弟として呼び合ったり、『ウルトラマンタロウ』や『ウルトラマンレオ』の劇中でウルトラ兄弟としての資格が話題になるなど、光の国側でも定着した精鋭戦士団の呼称として描かれている。雑誌設定でも、『ウルトラマンA』が放映された'72年頃からは、この設定が主流になっている。
- 『ウルトラマンメビウス』では地球がウルトラ一族にとって特別な存在である事、かつて地球を訪れた、あるウルトラ戦士と地球人の少年[4]が「兄弟」の約束を交わして以来、ウルトラ一族にとって「兄弟」が特別な意味を持つ言葉となった事などが語られている。
なお作劇の都合上、客演するウルトラ兄弟の戦績は振るわないことが多いが、2006年の映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』での設定では、ウルトラマンが複数集まると互いに助け合うため結果的に力を発揮できなくなってしまうとフォローされている[5]。
[編集] メンバー構成
2009年現在、正式に「ウルトラ兄弟」を構成するウルトラマンは以下の通り。
- 長男 ゾフィー
- 次男 ウルトラマン
- 三男 ウルトラセブン
- 四男 ウルトラマンジャック(帰ってきたウルトラマン)
- 五男 ウルトラマンA
- 六男 ウルトラマンタロウ
- 七男 ウルトラマンレオ
- 八男 アストラ
- 九男 ウルトラマン80
- 十男 ウルトラマンメビウス
メンバーの変遷は、『帰ってきたウルトラマン』放映時の4人構成から、後番組の『ウルトラマンA』でA、『ウルトラマンタロウ』でタロウがそれぞれの第1話で順次加入し、『ウルトラマンレオ』第39話でウルトラマンキングの推薦によりレオとアストラが兄弟として認められた。『ウルトラマン80』放送当時の雑誌などでは、「80はウルトラ兄弟候補生である」、「80やユリアンも兄弟の一員である」といった記述があったが、劇中での明確な言及はなく、実際その後の公式設定では一旦抹消された。しかし、『ウルトラマンメビウス』のDVD第3巻封入冊子で、初めてウルトラ兄弟が80までの9人であることが明確にされた。そして『メビウス』最終回でメビウスが正式に一員になり、2009年時点では10人が確認されている。
このうち特にAまでを含むウルトラ5兄弟、タロウまでを含むウルトラ6兄弟という表現が、各作品の副題などで積極的に使用された。またそれぞれを長男、次男などとする表現も『ウルトラマンタロウ』までは積極的に使用されているが、『ウルトラマンレオ』以降はあまり明確には使用されていない。
ウルトラの父とウルトラの母の実子は上記中タロウだけで、基本的にウルトラ兄弟に血縁関係は無い。例外として実の兄弟のレオとアストラ、従兄弟の間柄のセブンとタロウ(セブンの亡母はウルトラの母の姉)がいる。また、ウルトラの父とウルトラの母に引き取られて育てられたAと、その実子のタロウが元から兄弟として育ったとの記事もある。
2007年より連載中の漫画版『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』などでは、ウルトラマンヒカリを含めたウルトラ11兄弟という表現も使われているが、ヒカリが公式にウルトラ兄弟の一員となったかどうかは不明である。その他にもM78星雲出身のウルトラマンは何人かいるが、ウルトラ兄弟の一員との設定はされていない。
『ウルトラマンメビウス超全集』に、ゾフィーからタロウまでの6兄弟は光の国でも地球でも伝説的な存在であるとの記述がある。
[編集] テーマ曲
ウルトラ兄弟のテーマ曲は『ウルトラマンタロウ』まで作られず、それまでは特に、ゾフィーの登場シーンなどで「ウルトラセブンの歌(パート2)」の間奏部分が多用された。
- ウルトラ六兄弟
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- 作詞:阿久悠
- 作曲・編曲:川口真
- 歌:武村太郎、少年少女合唱団みずうみ
- 『ウルトラマンタロウ』で使われた6兄弟のテーマソング。映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でも佐橋俊彦による新たなアレンジでインストゥルメンタルが使われた。アルバム「ウルトラマン オールディーズ」(2002年)や「ウルトラマンメビウス ソング・コレクション」(2006年)などにも別アレンジがある。
- HEROES!
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- 作詞:高取ヒデアキ
- 作曲:佐橋俊彦
- 編曲:籠島裕昌
- 歌:Project DMM
- 映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』で新たなウルトラ兄弟のテーマソングとして作られた。最初に作られたのは、下記の「ウルトラ兄弟のテーマ」で、歌詞は後から付けたものである。劇中では未使用。「ウルトラマンメビウス ソング・コレクション」に収録されている。
- ウルトラ兄弟のテーマ(メインテーマ)
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- 作曲・編曲:佐橋俊彦
- 『ウルトラマンメビウス』と映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』で使用。「HEROES!」の原曲。『メビウス』において、ウルトラ兄弟の戦闘シーンに用いられた。
[編集] 脚注
- ^ 内山まもる『完全復刻版 帰ってきたウルトラマン』(小学館 My First BIG Special、2004年7月30日発行)ISBN4-09-108195-9
- ^ 過去のシリーズと独立した別世界を舞台にした、つまりザ☆マンやティガのような作品にしようという案は『ウルトラマンレオ』の時期からあった。(『ザ☆ウルトラマンDVDBOX解説書』満田かずほのコメント)
- ^ 当初の企画ではウルトラ兄弟の排除を意図していたが、未製作の続編企画においてはウルトラ兄弟の登場も検討されていた。(『新・ウルトラマン大全集』 1994 講談社、p98-101)
- ^ ウルトラマンエース=北斗星司と梅津ダンがこれに該当するが、明言はされていない。(第29話「ウルトラ6番目の弟」より)
- ^ 『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』限定版DVDのオーディオコメンタリーでの板野一郎の発言
[編集] 関連項目
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最終更新 2009年10月28日 (水) 13:26 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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