エアセクション
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エアセクションは鉄道の路線に電力を供給する変電所間で異なる電力系統を絶縁するために、あるいは保守点検上の理由で架線に設けられる設備である。
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[編集] エアセクションの概要
エアセクションは基本的に直流で同電圧のき電区間同士の境に設置される設備で、両区間の終端部の架線を架線柱1~2スパンの間で空気を絶縁体として並列に配置してある。これにより、同じくセクションの一種であるデッドセクションとは違い、電車は通電を維持したまま通過でき、力行や回生ブレーキの使用も可能である。二本の架線は公称は同電圧であっても、実際は条件により多少の電位差が生じている。ここを電車が通過する際は並行する二本の架線がパンタグラフによって短絡してしまうが、通常の速度で通過するのであれば問題はない。しかし、その区間にパンタグラフと架線が接触した状態で停車した場合、架線が断線する事故が発生することがある(このような事故はパンオーバーと言われる)。原因として、電位差のある両架線がパンタグラフによって短絡し、接触部の発熱によってトロリ線の強度が低下して自身の張力により破断する、あるいは、離線によって架線とパンタグラフとの間にアークが発生し、このアークは両架線の短絡電流によって通常よりも大きなものになるためトロリ線が溶断する、といったことが考えられる。母線引き通しといって架線から安定して受電するために編成中のパンタグラフを母線と呼ばれる電線で繋いでいる場合には、パンタグラフが直接エアセクションに掛かっていなくても電車の編成の中にエアセクションが含まれればパンオーバーは発生しうると思われる。剛体架線など、エアセクション内で停車しても溶断が起きにくい架線も存在する。
万一エアセクション内で停車してしまった場合、セクション両端の送電を同じ変電所から行うなどして電位差をなくし一時的にエアセクションが存在しない状態にし、電車が移動できる状態にする。エアセクションから移動させた後は送電の状態を元に戻しエアセクションを「復活」させる。エアセクションが存在しない状態にしたままでは、列車運行に必要な電力が不足し、通常運行に必要な本数を確保できなくなるため、復活させる必要が生じる。
[編集] エアセクションの存在を示す標識
エアセクションが設けられている場所にはその存在を示すために電車線区分標という標識が掲げられる。東日本旅客鉄道(JR東日本)では一部の路線にその路線の最大両数がセクションを超えて停止することが可能である位置を示すセクション外停止位置標という標識を設置して事故防止を図っていたが、2007年6月22日に発生した架線切断事故を受けて、首都圏171箇所のエアセクション区間内の全ての電柱に注意喚起用の表示板を設置し、また、首都圏を走行する全ての車両に、低速でエアセクションに接近した際、音声で乗務員にエアセクション内に停車してはいけない旨を知らせるアラームを導入することを発表した。また西日本旅客鉄道(JR西日本)では、停止目標として「セクションクリア」と書かれた標識を設置している。
[編集] エアセクションに関連したトラブル
- さいたま新都心駅~大宮駅間で、上り普通列車が信号現示に従い停車した際、現場付近に設置されていたセクション外停止位置標よりも手前で停車したため編成後部がエアセクション区間にかかり、架線が切断する事故が発生した。その影響で宇都宮線、高崎線、京浜東北線、湘南新宿ラインの各線で、利用者の救済を含めた全ての復旧まで、約5時間にわたり全線でストップした。
[編集] 列車運転シミュレーションゲームにおけるエアセクション
- Train Simulator Real THE 京浜急行、Train Simulator 京成・都営浅草・京急線でエアセクションが登場する。ここで停車すると運転中止となる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- エアセクション箇所の架線断線対策について(JR東日本)(PDF形式)
- 日本のデッドセクション - エアセクションの解説がある
最終更新 2009年11月15日 (日) 02:22 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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