エダフォサウルス

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?エダフォサウルス
保全状態評価
絶滅(化石
地質時代
約3億2,300万 - 約2億5,600万年前
古生代石炭紀後期 - ペルム紀前期)
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 四肢動物上綱 Tetrapoda
: 単弓綱 Synapsida
: 盤竜目 Pelycosauria
亜目 : 真盤竜亜目 Eupelycosauria
: エダフォサウルス科 Edaphosauridae
: エダフォサウルス属 Edaphosaurus Cope, 1882
  • E. pogonias Cope, 1882 (模式種)
  • E. boanerges Romer et Price, 1940
  • E. colohistion Berman, 1979
  • E. cruciger Cope, 1878
  • E. novomexicanus 
     Williston et Case, 1913

  未分類種

  • E. raymondi Case, 1908
エダフォサウルス・ボアネルゲス Edaphosaurus boanerges の全身骨格標本(米国・マサチューセッツ州ハーバード大学所属ハーバード自然史博物館Harvard Museum of Natural History〉)
エダフォサウルス・ポゴニアス Edaphosaurus pogonias (想像図。右下に描かれているのは、帆を持つ両生類プラティヒストリクスか)
エダフォサウルス・ボアネルゲス Edaphosaurus boanerges (想像図)
エダフォサウルス・クルキゲル Edaphosaurus cruciger (想像図)

エダフォサウルスEdaphosaurus)は、約3億2,300万- 約2億5,600万年前(古生代石炭紀後期- ペルム紀前期)のユーラメリカ大陸に生息していた単弓類

ユーラメリカ大陸とは当時の北半球にあった陸塊で、狭義のローレンシア大陸(現在の北アメリカ大陸グリーンランド、および、スカンディナヴィア半島に相当)と、東ヨーロッパ等にあたるバルティカ大陸からなる(画像資料[1] [2])。

全長3mあまりで、背中に帆状の大きな突起物を持つ。盤竜目- 真盤竜亜目の、エダフォサウルス科に分類される。 史上初の(本格的な)植物食性有羊膜類であるとされている。

目次

[編集] 呼称

属名ギリシア語έδαφος (edaphos =ground、大地、土壌)[3]」と「σαῦρος[4] (sauros =lizard、蜥蜴〈とかげ〉)」を語源として合成されたラテン語形であり、「ground lizard、地の蜥蜴土壌の蜥蜴」とでも訳すべき語義を持つ。 おそらく、έδαφος の語はこの生物が見出された塁層[5]を指しての引用であろう。 σαυρος は、博物学および生物学の時代にはこれを明確に広く「爬虫類」の意で用いる。 このようなことから、[6] Edaphosaurus には「塁層から見つけ出された、爬虫類」との意味が籠められているのではないかと考える。

なお、έδαφος という語が持つ意味は幅広く、多くの場合この属名は「舗道の蜥蜴」の意であると解説されている。また、「大地の蜥蜴」との意訳も見られる。

英語音(音声資料[7])を日本語転写すれば「エダフォソーラス」が近似であろうか。中国語名は「基[龙](基龍)」。

[編集] 特徴

エダフォサウルスの頭骨図

[編集] 何が最初期であるか

本種が属するエダフォサウルス科は、ディアデクテス科などに次いで最も早期に登場した植物食性陸生脊椎動物を含むと考えられる。特に、本種・エダフォサウルス属は史上初の(本格的な)植物食性有羊膜類であるとされ、注目に値する。また、真盤竜亜目の中でも最も植物食に適化した動物であったと考えられている。

[編集] 形態

エダフォサウルス属は、石炭紀を生きたその最初期のものは特に大きくはなかったようである。 しかし、ペルム紀の初期から発見される2つの種、エダフォサウルス・ポゴニアス(Edaphosaurus pogonias)とエダフォサウルス・クルキゲル(Edaphosaurus cruciger)では非常に大きな動物へと進化し、全長約3.2mにも達している。

著しく小さく短い頭部に、大きく前後にスライド可能な顎関節、多数の歯を具えた口蓋部、といった特徴を有する。 カセア類ほどではないものの樽(たる)のようにでっぷりとした胴体をしており、その背には帆状の非常に大きな突起物を具えている。 尾は長く大きく、力強い。 盤竜目の進化史のなかでもごく初期段階の種であるにも関わらず、極めて洗練された植物食への適応を示す。ただし、ディアデクテスのような二次口蓋を具えてはいなかった。

[編集] 帆は何であるか

この器官は脊椎の棘突起が伸張したものと思われる。 その主たる機能として推定されるのは、繁殖用のディスプレイ、および、体温調節のための熱交換器である。 肉食性のディメトロドンも同様の帆を具えているが、上述の機能に関する限り、植物食性であるエダフォサウルスとの間に違いがあったようには思われない。

しかし、他の機能面では大きな相違点があったと考えられる。 それは、帆を支える棘突起から伸びる横突起が多数存在することで明らかとなる。 この横突起はヒトの指ほどの長さ・太さであり、前方のものほど良く発達している。また、個体ごとの配列はまちまちであり、規則性らしきものは無い。すなわち、換言すれば、個体ごとの個性を生んでいるということである。 これらの特徴に基づいて、横突起の並びは前方から見られる事を想定しているとの推測が可能であり、本種はこの部位をもって互いを識別していたのではないかと考えられる。

ちなみに、同じエダフォサウルス科に属し、より原始的な形質を示すイアンタサウルスにも、帆とそれに付随する横突起は存在した。

この時期、ディメトロドンなどのスフェナコドン科の一部の属も帆を持っていたが、同じ盤竜目とはいえ系統的には両者は決して近くはない。 これらの帆は、各々が独自で獲得したもの、いわゆる収斂進化の結果としての相似であると思われる。 また、プラティヒストリクス等、同時代の両生類にも背中に帆を持つものがいた。

[編集] 恐竜ではない

しばしば誤解されているが、エダフォサウルスは恐竜ではない。 彼らは我々哺乳類の直接的祖先であったりその近縁であったりはしないものの、進化系統上でそう遠くはない位置にある動物である。 その意味では恐竜よりむしろ、彼らは我々との間にこそ縁がある。

[編集] 下位分類(種)の詳細

確かに分類されているエダフォサウルス属は 5種を数え、エダフォサウルス・ポゴニアスを模式種とする。

略号の意味(la=ラテン語による別音、en=英語に見られる発音)。

  • エダフォサウルス・ポゴニアス
E. pogonias Cope, 1882  :模式種。米国(テキサス州)、チェコで発見。
  • エダフォサウルス・ボアネルゲス 
E. boanerges Romer et Price, 1940
  • エダフォサウルス・コロヒスティオン(la: コロイスティオン)
E. colohistion Berman, 1979
  • エダフォサウルス・クルキゲル 
E. cruciger Cope, 1878
  • エダフォサウルス・ノヴォメキシカヌス(la: ノウォメキシカヌス)
E. novomexicanus 
Williston et Case, 1913

 未分類種

  • エダフォサウルス・ライモンディ(en: レイモンドアイ) 
E. raymondi Case, 1908

[編集] 脚注

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  1. ^ 画像資料-1:The Paleozoic 1 - Palaeos.com
    北半球に位置するユーラメリカ大陸は、超大陸パンゲアの形成前夜とも言うべき当時の状況を、南半球のゴンドワナ大陸とともに造り上げていた。リンク先にある地図のうちの約2億5,000万年前のもの(右下。250と記)がペルム紀(ただし、後期)の様子である(NA=北アメリカ=正確にはローレンシア、E=東ヨーロッパ=バルティカ)。
  2. ^ 画像資料-2:Early Permian (280Ma) - Mollewide Plate Tectonic Maps
    本種が生息したペルム紀初期にほぼ該当する約2億8,000万年前の世界地図。
  3. ^ 言語学的厳密性を背負ってここに補足する。
    έδαφος には、第一に「底(船底、川底、海底など)」の意が、第二に「建物の一階」「土間」の意が、そして、第三の意としてここで扱う「地面、土(土壌)」がある。加えて、第四に「手稿本の文字で埋めた部分(欄外の反対)」の意もある。
  4. ^ 正常に表示されない場合には、こちらを参照( σαυρος )。
  5. ^ るいそう。幾重にも積み重なって形成されている地層。
  6. ^ 確かな資料が無いため、推論の域を出ないものの。
  7. ^ Edaphosaurus - howjsay.com :当該文字にカーソルを合わせれば繰り返し聴取可能。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年5月5日 (火) 23:30 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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