エリコンFF 20 mm 機関砲
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エリコンFF 20 mm 機関砲とは、スイスのエリコン社が開発した航空機関砲、または同系列の機関砲。第二次世界大戦前から改良型が各国でライセンス生産され、一部は現代でも使用が継続されている、ベストセラー・ロングセラー兵器である。
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[編集] 概要
エリコンFFの原型となったのは、第一次世界大戦中にドイツで開発されたベッカー20mm機関砲である。これは20x70RB弾を使用し、ガス圧作動でAPIブローバックという発射機構を採用しており、薬室への弾薬の装填中に装薬を発火させ、スプリングによりボルトの前進するエネルギーで反動をある程度相殺できるため、本体を軽量化できるという利点をもっていた。
特許を取得してこの機構を受け継いだスイスのエリコン社では、同じ口径20mmだが、より強力な砲弾を用いるFF(FugelFest=翼・航空用)系の機関砲を開発し、1921年から生産を開始した。これにはサイズや使用弾薬により、20x72RB弾を用いる最軽量のFF、20x101RB弾を用いるFFL、20x110RB弾を用いる大型のFFSの三種類があった。APIブローバック方式のためプロペラ同調式機銃として戦闘機の機首には搭載できず、前者二つは翼内装備、後者はモーターカノン用として開発された。しかしモーターカノンとしては、シリンダーからの振動が原因で作動不良を起こすことが多く、地上の砲架や車輌・艦艇に搭載される対空機関砲型のエリコンSSとして用いられた。
なお、APIブローバック方式は給弾力が弱く、機構による牽引力を必要とするベルト給弾化は不可能といわれていた。しかし、日本海軍は開発に成功し装弾数を当初の60発から125~250発と大幅に増大させている。九九式二〇ミリ機銃参照。
[編集] 各国のエリコン20mm
ドイツではメッサーシュミットBf109戦闘機用モーターカノンとしてFFSの導入を検討したが、大型すぎて搭載できなかったため、FFを元に弾薬を20x80RBに変更・改良を加えたイカリアMG-FFとしてライセンス生産、これを航空機用機銃として大戦前半に多用、途中から火薬量の多い薄殻弾頭が発射できるMG-FF/Mが登場した。しかしドラム給弾式で搭載弾薬が少なく、FFLやFFSに比べ弱装薬で砲口初速や弾道特性、威力で劣り、後にMG151に更新された。フォッケウルフ Fw190戦闘機では一時期、翼の外側(プロペラ圏外)にMG-FF/Mを、内側(プロペラ圏内)にMG151を搭載している。これは、MG-FF/Mではプロペラ同調ができず、また軽量であることから外側に搭載した場合の機体の運動性低下が抑えられるためである。
日本ではまず陸軍が、輸入したエリコンFFLを九四式旋回砲として九二式重爆撃機に搭載。後に海軍がFFをライセンス生産、戦闘機用として九九式一号固定機銃、爆撃機用としてその旋回機銃型がライセンス生産された。これらはMG-FF同様の問題点があったため、FFLをベースにした九九式二号に発展、後期のタイプでは弾倉式からベルト給弾式に変更されるなど、独自の改良が加えられた。
アメリカは航空機用20mm機関砲として主にイスパノ系機関砲を搭載していたが、陸・海軍の対空用機銃として、エリコンSSを用いることも多かった。一名で肩付けして操作できる防盾付き銃架に搭載され、部品点数を減らすなど改良を加えたSSは、海軍ではMk.IVと命名され、魚雷艇から戦艦、正規空母までのあらゆる艦艇に搭載され、特攻機対策として多数が増設されている。Mk.IVは生産終了後も艦載用として使われ続けたが次第に部品が入手難となり、1960年代に河川用パトロール用ボートなどへの武装として、航空機用イスパノ系20mm砲を転用したMk.16にとって代わられた。フランスやイタリア、イギリスでも艦艇の対空用として同じように搭載されている。イギリス海軍では、ずっと新型のエリコン30mmGCM-A O3が搭載された後も、SSが練習艦などにそのまま搭載されていたのが確認できる。
イギリス陸軍ではエリコンSSを用いた他、これをもとにした新型20mm機関砲を開発していた。これはポーランド人技術者たちが試作したもので、職人的な切削加工を用いた部品が多いためコストが高かった(1門あたり300ポンド)エリコンを、プレス製のパーツを多用することで低コスト化(1門あたり60ポンド)したものであった。Polandと製造メーカーのSTENを合わせPolsten (ポールステン)と名づけられたこの機関砲は、60発入りドラム弾倉の他に簡易な箱型弾倉に変更できるなどの改良を加えているが、外見はオリジナルのエリコンと良く似ており、砲架も同じものが用いられた。また軽量砲架に載せられ、空挺部隊の装備にもなっている。この他、エリコンSSがクルセーダー対空戦車に、続いてポールステンがセントー対空戦車やセンチュリオンMk.I戦車の最初の10輌(主砲同軸だが、ポールマウント式砲架で独立して可動できる)に搭載されている。
他、エリコンSSはソ連併合以前のバルト三国や、ドイツ併合前のチェコスロヴァキア、ポーランドでも対空用として配備されている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 99式20mm1号固定2型機関銃の動画(エリコン20mm系のAPIブローバックの作動を再現したGIFアニメーション)
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最終更新 2009年11月16日 (月) 17:48 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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