エンジンスワップ

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サーブ・96のエンジンルームだが、フォード製V型6気筒エンジンに換装されている。

エンジンスワップ(Engine Swap)とは、自動車に搭載されているエンジンを、別のエンジンに載せ換えることである。「移植」「換装」とも言う。

目次

[編集] 概要

自動車の基本性能を高めるために行われるチューニングの一つであり、大半はそれを狙って搭載されていたエンジンより上級の性能を持つものに換装するというパターンである。 だが、稀に例外もある。

  • 例外の例
    • 旧車においては上記の理由の他にも、メンテナンスフリー化の実現やパーツ供給への不安を解消する(パーツに欠品が発生したため、維持するためにはスワップを行わざるを得なくなったと言うケースもある。)目的も兼ねているケースがある。
    • 過去に高価な架装を施したディーゼル車の排出ガス規制へ対応させる為。
    • いわゆる「ハコ替え」と呼ばれる、老朽化したモノコックの交換を目的とするケース。この場合、エンジンの移植先はボディのしっかりした同型車であれば何でもいいため、性能の低いエンジンを搭載する廉価グレードを使用して前のクルマの高性能エンジンを移植する事がある。

[編集] 代表例

[編集] トヨタ車

  • AE85/86カローラレビンスプリンタートレノへ、DOHC5バルブ機構をもった4A-GEへのスワップ。
    • 4バルブ4A-Gエンジンは、年式からヘタリが来ているので、同一型式である4A-GEに乗せ換えることで数十馬力のパワーアップも得る(実測で110馬力程度→カタログ値160馬力)。
    • 同一型式のエンジンであるので、構造変更手続きは不要である。
    • また、AW11型MR2やA63型カリーナへのスワップもマニアの間では行われている。
    • スーパーチャージャーの付いたAE92、AE101 GT-Z用4A-GZEや一部、コアなファンの中には4A-FEエンジン車や5A-FE車(要構造変更)にスワップする者もいる。
    • ただ、元々横置き用のエンジンを縦置き用にスワップするため、単純に乗せ変えるだけではなく、かなりの量の加工が必要となる。
  • GXE10型トヨタ・アルテッツァ2JZ-GTEをスワップ。
    • XE10型セダンの輸出仕様車には3000ccモデルがあったが、国内では2000ccモデルのみのラインナップで、自然吸気仕様(3S-GE1G-FE)しか存在しなかった為、モアパワーを求めてスープラ等に使用されていた2JZ-GTEエンジンをスワップする。ステーションワゴンのジータやプラットフォームを共用するプログレには2JZ-GEが搭載されていたためエンジンマウントなどが比較的容易に入手、装着できる。
    • トヨタの縦置き6気筒エンジン車は、(基本的には)同系統エンジンでなくとも積み替えることができる。
    • 1G→1JZなどがその例で、ユーザーニーズへの対応の為に同一モデルでも排気量ラインナップ(たとえばJZA70スープラは2Lの1G、3Lの7M、2.5Lの1JZとバリエーションが存在する)を多数揃えていたことからできる芸当である。

[編集] 日産車

  • シルビアの自然吸気仕様(Q's・specS)に、ターボエンジンをスワップ。
    • S13型からよく行われている改造である。ホットモデルであるK'sはやはり玉数が少なく、事故車も多い。そこで、車両台数の多いQ'sをターボエンジンに載せ換え、「K's仕様」を作成する。
    • 車両台数そのものは多いので、チューニングショップでもノウハウが溜まっていることもあり、比較的安価にターボ化できることもあって一時期はターボ仕様のQ'sも比較的多かった。
    • また、S13の前期型はCA18エンジンで排気量も少なく、パワーも見劣りした為、中期以降のSR20DETやS14,S15型のエンジンに乗せ換える例も見られる(兄弟車の180SXに多い)。時にはスカイラインGT-Rに積まれているRB26DETTを積む事もある。
  • ノーマルモデルのスカイラインセフィーロローレルに、トップモデルのGT-RのエンジンであるRB26DETTをスワップしたりトヨタの1JZ-GTEや2JZ-GTEを搭載する場合がある。
    • RB20DETやRB25DEなど、ノーマルモデルのスカイライン(多くはFR車)にハイパワーエンジンを積むことで、走行性能の向上を図る。また、このRB25もRB20エンジン搭載車に換装されるときがある。
    • トランスミッションは4WD(GT-R)→FRとなるため、ケースはFR用のまま、中身のみGT-R用を流用したりと、手間がかかる。しかしRB26DETTでトランスファーが入っているオイルパンについては、RB20/25用がそのまま流用出来る為加工はいらない。
  • スカイライン系統の6気筒搭載FR車にSR20DETエンジンをスワップ。
    • アルミブロックの4気筒エンジンであるSRエンジンは鋳鉄製6気筒のRBエンジンよりも大幅に軽量であり、フロントセクションの軽量化により回頭性が上がりドリフトに適する車両になる。R32スカイラインの廉価グレードには同時期のシルビアに搭載されていたCA18エンジンが搭載されていたモデルがあり、4気筒エンジンの搭載は困難なことではない。
  • L20エンジン搭載車のスカイライン、フェアレディZ、ブルーバード、ローレル、セドリック・グロリアにL28エンジンをスワップ。
    • 人気の高い車種が多かったこともあり日本中に広く広まった。また、同系統エンジンである為のスワップの容易さ、長期に渡り製造されていたことによる個体数の多さ、パーツ流用や専用部品を追加して大幅なパワーアップが出来ること(自然吸気のままでも3倍以上になる)などの理由により、70年代から80年代前半までの間、日本で最も盛んに行われたエンジンスワップの例である。エンジンスワップに併せ、純正の小型なキャブレターや初期のEFIからソレックス、ウェーバー等の大径キャブレターに交換する場合が多い。現在でも熱狂的な愛好家が多く存在する。米国ではフェアレディZにV8エンジンを搭載するケースも多かった。

[編集] その他

[編集] 特に使われるエンジン

  • トヨタ・2JZ-GTE  日産・RB26DETT
    どちらも国内最高峰の出力と耐久性を持つため、モアパワーを狙うチューニングに使われる。同系列の1JZ-GTE、RB25DETなども使用されることがある。
  • 日産・SR20DET
    アルミブロックの4気筒エンジンであるためチューニングベースとなりやすいエンジンの中では軽量である。フロントの軽量化を目的に、6気筒エンジン搭載車から換装するドリ車が特に多い。フロントの軽量化は、回頭性を向上させる効果がある。スーパーGTでも行われる手法である(この場合はトヨタの3S-GTE)。

[編集] 構造変更検査

エンジンスワップには、「同一型式のものを載せ換える(SR20DEからSR20DETなど)」場合「型式の異なるものに載せ換える(RB20DEからRB25DETなど)」場合がある。

前者の場合、ターボチャージャーの有無や動弁機構の違いは補記類の違いによるものとされているので、構造変更検査を受ける必要は(現状では)ない。

しかし、後者の場合は車検証記載の原動機型式が異なる(RB20からRB25へ変更になる)ので、構造変更検査を受ける必要がある。

原動機変更の為に構造変更検査を受ける際に問われるのは、主に次に挙げるものである。

  • クラッチ・トランスミッション・プロペラシャフト等の駆動系が耐えられるか
  • エンジンマウント・エンジンメンバーなどが耐えられるか。
  • スワップする車両が対応している排出ガス規制値を満たすエンジンであるか。
    • 例:E-PS13にGF-S15のSR20エンジンは搭載可能であるが、その逆は排出ガス規制が厳しくなっているので不可能。
  • エンジン等のサイズの都合でボディを切断・加工した場合、そのボディの強度は十分か。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月6日 (金) 12:40 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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