オオサンショウウオ

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オオサンショウウオ
オオサンショウウオ
オオサンショウウオ Andrias japonicus
保全状態評価
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ファイル:Status iucn3.1 NT.svgワシントン条約附属書I類
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 有尾目 Caudata
上科 : サンショウウオ上科 Cryptobranchoidea
: オオサンショウウオ科 Cryptobranchidae
: オオサンショウウオ属 Andrias
: オオサンショウウオ
A. japonicus
学名
Andrias japonicus
(Temminck1836)
和名
オオサンショウウオ
英名
Japanese giant salamander

オオサンショウウオ(大山椒魚、鯢魚、Andrias japonicus)は、オオサンショウウオ科オオサンショウウオ属に分類される両生類の一種。現生の両生類で世界最大級の種である。別名ハンザキ1952年に国の特別天然記念物に指定されている。

目次

[編集] 形態

最大全長150cm。皮膚の表面は複数の小さな疣状の突起がある。体側面や四肢の後部では襞状に皮膚が伸長する。背面の色彩は暗褐色で、不規則な黒い斑紋が入る。眼は体色と皮膚の突起に紛れて外見では目立たない。口腔は頭部の半分近くに及ぶほどに大きく開くことができ、相当に大きなものでも飲み込むことができる。また、短いながらも鋭い多数の歯を持つ。

[編集] 生態

主に山地に渓流に生息する。夜行性。完全水生。岩の隙間などを巣穴にする。 食性は動物食で、魚類カエル甲殻類などを食べる。 繁殖形態は卵生。8-9月に水中の岩の隙間などに400-500個の数珠状の卵を産む。幼生は生後4-5年で変態し、幼体になる。

大型であるために鈍重で緩慢な行動しかできないと思われがちであるが、水中での行動はかなり素早く、獲物を捕食する際には目にも止まらぬ動きを見せる。水族館等で展示されている個体がほとんど動かないのは、通常水族館は日中しか公開されていないため、夜行性である本種の本来の姿を見る機会がないためである。

[編集] 分布

日本岐阜県以西の本州四国九州の一部)固有種

開発による生息地の破壊、人為的に移入されたチュウゴクオオサンショウウオとの競合や遺伝子汚染などにより生息数は減少している。

絶滅危惧II類(VU)環境省レッドリスト

ファイル:Status jenv VU.png

[編集] 賀茂川におけるチュウゴクオオサンショウウオとの交雑問題

京都府賀茂川において、食用として人為的に持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオが野生化しており、在来のオオサンショウウオとの交雑が問題になっている。近年の調査では、賀茂川に生息するオオサンショウウオの44%が雑種であるという結果が出ている[1]。しかし、チュウゴクオオサンショウウオもIUCNレッドリストの「絶滅寸前(CR)」、ワシントン条約附属書Iに記載、種の保存法国際希少野生動植物種に指定(「アンドリアス属(オオサンショウウオ属)全種」として)されており、法令等により保護されている。そのため、単純に外来種として処理できず、問題が複雑化している。

[編集] 名称

山椒魚」の名の由来は、一説に、山椒のような香りを発することによるという(#オオサンショウウオの食利用を参照)。 平安時代以前からの古称に「はじかみいを[2]があり、これもすなわち、「山椒(はじかみ)魚(いを)」の意である。

また、「ハンザキ」の異称があり、引用されることも多い。由来として 「からだを半分に裂いても生きていそうな動物だから」 「からだが半分に裂けているような大きな口の動物だから」 などとも言われ、疑問符つきながらこうした説を載せている辞書などもあるが、やや突飛な発想である反面、信頼できる古文献の類は現在のところ知られていない。 ほかに ハジカミ→(音位転換)→ハミザキ→(撥音便化)→ハンザキ のように変化したとする説や、体表の模様が花柄のようにも見えることから「花咲き」から転訛した、といった説もあるが、これらについても現在のところ裏づけは乏しい。

種小名「japonicus」は「日本の」の意。

[編集] 人間との関係

[編集] オオサンショウウオの食利用

オオサンショウウオは特別天然記念物であり、捕獲して食利用することは不可能だが、特別天然記念物の指定を受けるまでは、貴重な蛋白源として食用としていた地方も多い。 北大路魯山人の著作『魯山人味道』によると、さばいた際に強い山椒の香りが家中に立ち込めたといい、魯山人はこれが山椒魚の語源ではないかと推測している。最初は堅かったが、数時間煮続けると柔らかくなり、香りも抜けて非常に美味であったという。また、白土三平カムイ外伝』でも食用とする場面が見られ、半分にしても生きている「ハンザキ」と説明されている。

[編集] 文化の中のオオサンショウウオ

  • 井伏鱒二の『山椒魚』には大型のサンショウウオが登場し、おそらくオオサンショウウオのことであると思われる。また、つげ義春も『山椒魚』という作品を発表しており、こちらは明らかにオオサンショウウオが描かれている。カレル・チャペックの『山椒魚戦争』はこの属の山椒魚が人類の敵となる物語である。
  • 岡山県真庭市には、オオサンショウウオをまつる「はんざき大明神」という神社がある。

[編集] 脚注

ウィキメディア・コモンズ
  1. ^ 産経新聞2008.9.15
  2. ^ 本草和名に「波之加美以乎」とある。

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、110-115、218-224頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、160-184、193-216頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類・はちゅう類』、小学館2004年、20頁。
  • 今泉忠明『進化を忘れた動物たち』 講談社(講談社現代新書 961) , 1989, 218p

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月14日 (土) 11:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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