カタパルト

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カタパルト (aircraft catapult) は、艦艇(主に航空母艦)から航空機を射出するための機械である。射出機(しゃしゅつき)とも呼ばれる。火薬式、油圧式、空気式、蒸気式のものがある。航空機が飛び立つための充分な長さの飛行甲板を持たない場合などにカタパルトにより射出し、離陸速度を確保した。

目次

[編集] 概要

蒸気カタパルト内部
発艦位置に着いたF-14
カタパルトを用いて射出されるF/A-18

大日本帝国海軍では、航空機の連続発射が可能なカタパルトの開発に失敗したため、水上艦艇には連続発射には不向きな火薬式のものが主に装備された。そのためカタパルトの装備は戦艦巡洋艦など少数の搭載機しかない艦に限られ、航空母艦(空母)ではカタパルトは全く装備されなかった。またカタパルト未搭載の空母は、搭載機の離艦時は風上に向かって高速で航行する必要があり、そのため戦艦並みの大型空母であっても巡洋艦並みかそれ以上の高速性能が求められ、建造と運用上の制約となった。

一方アメリカ海軍は、連続使用が可能な油圧式カタパルトを実用化し、空母に搭載している。カタパルト未搭載の空母に比べて、迅速かつ大量の発艦が可能であった。ただし現在のカタパルトに比べれば限界はあり、正規空母において全ての搭載機をカタパルトで射出する事は不可能であったが、それでもカタパルト未搭載の日本海軍に比べて、運用上の大きな利点となった。また小型・低速の空母であってもカタパルトを搭載すれば十分実用になるというのも、大きな利点であり、軽空母護衛空母の大量建造と相まって、戦局に大きく寄与した。

現代の航空母艦では第二次世界大戦後にイギリス海軍で考案され、アメリカ海軍において実用化された蒸気カタパルトが主流である。蒸気カタパルトは推進機関のボイラーからの高圧水蒸気を圧力タンクに貯めておき、航空機の発進時に一度にシリンダー内に導いて、その圧力で内部のピストンを動かす。ピストンはシャトルと一体であり、フライト・デッキ上の溝に出ているシャトル頭部に航空機の前脚部をつなぐことで、強力な加速力を伝える。カタパルト・シリンダーの断面はアルファベットの"C"の形をしていて一部に隙間があり、この隙間を通じてピストンとシャトルが接続されている。シリンダーの隙間は、蒸気の漏れを出来る限り防ぐために隙間の両側からゴム製シーリングが塞いでおり、ピストンとシャトルの接続部分だけがシーリングを押しのけている。ピストンとシャトルがシリンダーを走行するときはシーリングを押しのけ擦れ合いながら移動するが、密閉が完全ではないためにカタパルトの使用時には蒸気が漏れているのがわかる。

蒸気カタパルトは、油圧式より高速で動作でき、より重い航空機も運用できるという利点があるが、配管が複雑になるという欠点がある。

カタパルトの実用化初期には、それを利用する航空機に専用の牽引装置が備わっていなかったため、カタパルトのシャトルと航空機の前脚部を連結する「ブライドル」「ブライドル・ワイヤー」と呼ばれる装具が使用されていた。ごく初期にはブライドルは航空機の飛行と共に海面へと落下することで投棄される使い捨てであったが、やがてこの無駄を避けるためにカタパルトの前方フライト・デッキの端から突き出す形の「ブライドル・レトリーバー」と呼ばれるブライドル回収用の網が取り付けられた。2007年の現在ではほとんど全てのカタパルトを利用する航空機には、ブライドルに相当する専用のフックが前脚部に備わっているので、ブライドルとブライドル・レトリーバーは姿を消しつつある。

現在、リニアモーターを利用する電磁(リニア)カタパルトも開発中である。電磁カタパルトは技術的に難易度が高く大量の電力も必要となるが、強力な加速度が一度に伝えられる蒸気式に比べて航空機への負担が少なく機体寿命の延長に繋がるためや、配管がないために構造が簡易で軽量になるという利点がある。

[編集] 各国のカタパルト

[編集] 日本

  • 呉式1号1型:空気式。1928年、「衣笠」で実用実験。
  • 呉式1号2型伊5
  • 呉式1号3型伊6
  • 呉式1号3型改伊7
  • 呉式1号4型伊8甲型乙型潜水艦。
  • 呉式2号1型:火薬式での最初の実用射出機。
  • 呉式2号2型:火薬式鬼怒 (軽巡洋艦)
  • 呉式2号3型:火薬式高雄型重巡洋艦
    最大射出重量3トン
  • 呉式2号5型:火薬式。開戦時には艦艇の射出機のほとんどがこの型だった。
    全長19.4メートル最大射出重量4トン
  • 一式2号11型:火薬式。大和型、日進(水上機母艦)
    全長25.5メートル、最大射出重量約5トン
  • 二式1号10型:空気式。 大淀。
    全長44メートル
  • 四式1号10型:空気式。伊400型改甲型潜水艦。
    全長26メートル、最大射出重量5トン

[編集] アメリカ

  • H‐1
  • H‐2:油圧式。護衛空母用
  • H‐4:油圧式。軽空母、護衛空母用
  • H‐4‐1:油圧式。エセックス級
  • H‐8:油圧式。
  • C‐11:蒸気式。

[編集] イギリス

[編集] ドイツ

[編集] ソ連

最終更新 2009年11月23日 (月) 11:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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