カルノーサイクル

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カルノーサイクルは、温度 TH, TL の間で動作する可逆熱サイクルの一種である。一般に、あらゆる可逆熱サイクルは同じ効率を持つ。可逆熱サイクルは最も効率のよいサイクルである。可逆サイクルよりも効率のよい熱サイクルは存在しない。

カルノーサイクルは実際には実現不可能だが、限りなく近いものは作れ、スターリングエンジンはこれに近い。

ニコラ・レオナール・サディ・カルノー熱機関の研究のために思考実験として1820年代に導入したものである。これによって本格的な熱力学が始まり、熱力学第二法則エントロピー等の重要な概念が導き出されることになった。

カルノーサイクルのP-V線図
カルノーサイクルのP-V線図
 
 
カルノーサイクルのT-S線図
カルノーサイクルのT-S線図

[編集] サイクル

次の各過程が準静的(可逆的)に行われるものとする。

  • 1-2 断熱圧縮
  • 2-3 温度 THQH の熱を等温吸熱、膨張
  • 3-4 断熱膨張
  • 4-1 温度 TLQL の熱を等温放熱、収縮

[編集] 理論熱効率

有効仕事 W は

 W = Q_H - Q_L \

理想気体による等温膨張において、高温・低温部それぞれの体積変化による仕事量を計算し、その比を取ると、

 \frac{Q_L}{Q_H} = \frac{T_L}{T_H}

が導かれ、理論熱効率 ηth は、

 \eta_{\mathrm{th}} = \frac{W}{Q_H} = \frac{Q_H - Q_L}{Q_H} = 1-\frac{Q_L}{Q_H} = 1-\frac{T_L}{T_H}

となる。

エントロピー変化は、

 \Delta S_H = \frac{Q_H}{T_H}  \Delta S_L = -\frac{Q_L}{T_L}

であり、さきの熱効率の関係式から全サイクルでは差し引き0となる。

ただし、Tは絶対温度、Sは気体のエントロピー、Qは熱量、Pは気体の圧力、Vは気体の体積である。

低温熱源が絶対零度ならば、第二種永久機関を作れるように思えるが、実際は様々な理由に依り不可能であることが証明されている(断熱膨張を無限大まで行わねばならないこと、絶対零度に現実に到達することは不可能であること)。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月14日 (土) 11:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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