ブルーカラー
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ブルーカラー(Blue-collar :青い襟のこと・色彩を意味する color ではない)は、主に現場の作業員など現業系や技能系の職種で、業務内容が主に肉体労働が主体である者を指す。対義語はホワイトカラーが挙げられる。
なお研究開発や製造職の品質管理(品質保証)を行う職種などいわゆる理工系大・院卒が占める理系職は除かれる(これらの職種はメタルカラーとする考え方もある)。
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[編集] 概要
これに属する職種では、雇用側から提供される制服や作業服の襟色に青系が多いことから付けられた。これに類するとされる職種は土木・建築関係や、ビルメンテナンス、警備、運転手・工員・メカニックエンジニア(整備工・修理工・広義の技術者)など多岐に渡る。
- 特に土木や建築に従事する職業の場合は「土方(どかた)」と呼ばれたこともあったが、現在では職業に対する差別的な意味合い(→差別用語)があるとされるため、使用されない(求人表記は「土工」とされる)。その一方でプログラマなどではマンパワーが作業推進の単位になるため、「デジタル土方」(ないしIT土方)のような揶揄含みの関連語(俗語)も存在する。
なおこの「青系の制服・作業服」であるが、機械油や塗料、埃などの汚れを伴うことが多いため、汚れが目立たないよう青や灰色などの色が好まれる傾向にあったが、特に家電製品や電子機器・半導体の組み立てなど汚れにまみれることの少ない職場では、労働者の心理的な環境に配慮し、明るいパステルカラーの作業着を採用していることもあって、必ずしも青や灰色の服装であるとは限らない。
[編集] 日本での動向
リクルート社の発行する現業系・技能系職種専門の求人情報誌『ガテン』の求人情報に掲載されている職種であることから、俗にガテン系(がてんけい)とも呼ばれる。なおこの「ガテン」とは「合点がいく」という言葉に由来している。なお職業安定所の求人を除くと、これら職種における現業系職種の求人広告は、『ガテン』誌創刊前はスポーツ紙か夕刊紙に大きなウェイトが割り振られていたが、2000年代でもこれらの媒体に頼る傾向も見られる。
[編集] 労働社会層の分化
日本では明治時代(1910年代以降)より、急速に工業化が進んだが、この時代から次第に「ホワイトカラー」と「ブルーカラー」の区分が明確に意識されるようになってきている。
この傾向は高度経済成長期以降に加速し、高校への進学率も低く、集団就職で地方から大都市へ出た中学新卒者も多かったため、雇用者側から「金の卵」と呼ばれ、現業系・技能系職種に配属されていった。
[編集] 3K問題
以降、ブルーカラー職種は社会の様々な分野で活躍し、高度成長期の日本の工業化を支えてきたが、生活水準が向上した1980年代頃より、以下の理由から次第に「3K」(きつい・汚い・危険)職種と名指しされるようになった。
- きつい
- 重量物の運搬を主とするか、または補助的な作業として伴うことがあり、肉体的および精神的な負担の大きい作業が多い。
- 物理的に劣悪な環境で作業する必要もある。
- 高温多湿・あるいは寒冷な戸外。
- 粉塵や悪臭など不快な環境。
- 勤務時間や休日が不規則。
- 8時間3分割、または24時間で2・3交代などの交代勤務制。
- 天候で可能な作業が変化するなど。
- 作業が単調。
- 疲れる割に他職種(主にホワイトカラー労働者)に比べ、賃金が相対的に低いという不公平感(賃金の高低は技能や経験などを基準とする場合が多く、肉体・精神的な負担および環境の劣悪さについてはあまり考慮されない)。
- 汚い
- 機械油や埃(塵埃)の多い場所で勤務すれば、作業服の汚れが避けられない(会社によっては各自で作業服を持ち帰って洗濯しなければならないこともある)。
- 戸外では土が、雨が降れば泥がある環境では、それらにまみれる場合もある。
- 作業内容によっては衛生的でない職場または雨天の戸外で活動する必要もあり、業務や納期の必要上回避できない場合が多い。
- 体を動かすため、加えて戸外では空調もないため、必然的に汗まみれになる・臭うなど。
- 休憩時間が限られ、作業中は体を清潔にするための時間が取れない。
- 危険
この結果、バブル経済や1990年代初頭の時期には、日払いが10,000円強の高給でも嫌われ、社会全般または社会に出る前の学生層の間にもホワイトカラー指向が強くなった。このホワイトカラー指向は高い大学進学率にも現れている。また、職種別の賃金格差が小さければ、衛生的で安全そうなホワイトカラー職種のほうが「より快適な職場」だと考えられた。
[編集] 労働者不足
だが、ブルーカラー職種は工業生産や建設業を支える労働力として、重要な役割を果たしている事に違いは無く、これらの地味だが社会に不可欠な職種では、深刻な労働力不足も発生した(日雇い派遣によるワンコールワーカーでは建設業への派遣が禁止されている他、派遣できる職種も制限されているため、なおさら深刻な問題となる)。この時代では、深刻な労働力不足から外国人労働者の受け容れ、高給の保証などの変革も行われた。
また、長年に渡って係争も見られた労災や職業病の問題に関して、放置すると労働者が集まらないこともあり、労働者の負担を軽減する機器の導入で、「きつい、危険、汚い」の3K問題を少しでも軽減したり、労働者を保護する方策をとる企業が増えた。
[編集] ブルーカラー職種の再評価
その一方で、バブル崩壊後の1990年代半ばから2000年代初頭にかけての深刻な不況の中で、ホワイトカラーの職種では労働力の供給過剰から、大量リストラも見られるようになった。
従来は、ホワイトカラー業種より価値が低いと見なされて倦厭されていたブルーカラー職種にも、1991年に創刊された『ガテン』誌の影響もあって、従来の苛酷な労働環境といったイメージも軽減されるようになっている。
なお平成不況の折より、就職氷河期における深刻な就職難からフリーターが増加したこともあり、1990年代後半から徐々に労働力不足が解消されるようになり、一頃の過当競争的に高賃金を保証しても人員確保に走る必要がなくなった点で、新卒労働者における賃金は、その多くで手取り賃金がホワイトカラー職種を圧倒的に上回るような状況は見られなくなっている。
[編集] 労働者形態の流動化
なお2000年代に入っては、ワーキングプア問題が取り沙汰される一方、ワンコールワーカー・ネットカフェ難民などの流動化した労使関係のひずみともいえる社会問題も見え隠れしている。これらの現象では2006年頃より社会問題として注目を集め始めたばかりであり、労働者人口の総数や実態に関しては2007年に調査が始まったばかりであるため、政府側の今後の対応も未定である。
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
最終更新 2009年11月17日 (火) 16:50 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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