クォーツ時計

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クォーツ時計(クォーツどけい)とは、水晶振動子を用いた時計である。水晶時計または単にクォーツ(Quartz)とも。20世紀後半から普及し、振り子時計に代わって現在最も一般的な時計である。

水晶圧電体の一種であり、交流電圧をかけると一定の周期で規則的に振動する。クォーツ時計ではこれを応用し、通常は32,768Hz(= 215Hz)で振動する水晶振動子を用いて、アナログ時計の場合には時針の速度を調節し、デジタル時計の場合はその信号を電気的に処理して時刻を表示する。クォーツ時計自体は1920年代に既に発明されていたが、当時は半導体に真空管を使用していたためタンス並のサイズになり研究機関や放送局でわずかに利用されただけだった。日本セイコーは早くからクォーツ時計に注目しており、1964年東京オリンピックの公式時計として採用された際には壁掛け時計並のサイズ(縦20cm×横16cm、厚さ7cm、運搬用のケースを含めた総重量がわずか3kg/セイコーの公式サイトより[1])になり、ようやく実用化できる技術水準に達した。価格が高価だったが、船舶用などの特殊な需要ですこしずつ普及していった。しかし、超小型化と強い対衝撃性が求められる腕時計ではクォーツ化は難行し、最初の市販化は1969年セイコーによるアストロン[2]であった(時計の歴史も参照)。1969年当時で45万円という、軽乗用車が一台買えるほどの価格だったが、その後の急速なコストダウンにより現在では小学生の小遣いで買える程に低価格化がすすんでいる。今や携帯電話に当然のように時計機能が内蔵され、無線電話という特性上、電波を受信する事で毎日誤差を補正しており、その精度は電波時計と等価であるため最近では腕時計を身につけない人が増えている。

一般的なクォーツ時計の誤差は1ヶ月で15~30秒程度である。原理的には、振動周波数が215Hzなので215分周することにより1秒の信号を得ることができるが、水晶振動子の温度特性や個々のバラツキがあるので周波数の誤差が存在する。前者の対策として、2つの水晶振動子を持つダブルクォーツと呼ばれる腕時計も存在した。後者の対策として、水晶振動子の製造段階で予め付加したおもり(銀蒸着膜)をトリミングして周波数を調整したり、時計の段階で分周数を周期的に変化させる論理緩急がある。電波時計も実際にはクォーツ時計であり、電波に載せられた原子時計による正確な時刻情報を1日に数回受信して時刻を修正している。

パソコンの内蔵時計は、CPUなどの動作を同期させるための水晶振動子によるクロック信号の累積で計時しているのでクォーツ時計の一種といえるが、一般の時計に比べて誤差が生じやすいため、インターネットを経由して獲得した時刻情報(NTP)を基に補正を行う事が多い。

最終更新 2009年10月23日 (金) 11:24 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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