グラゴル文字

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グラゴル文字
類型: アルファベット
言語: 古代教会スラヴ語クロアチア語(近代まで一部で)
発明者: キュリロスメトディオス
時期: 860年頃-中世 (現在も教会内の典礼には用いられる)
親の文字体系: 原カナン文字
 → フェニキア文字
  → ギリシア文字
   → グラゴル文字
子の文字体系: キリル文字
Unicode範囲: U+2C00-U+2C5F
ISO 15924 コード: Glag
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Codex Zographensisのルカによる福音書
最も古いグラゴル文字
1843年に発見された古代教会スラブ語
南スラヴ語群の
言語と方言
西南スラヴ語
スロベニア語
方言
スロベニア語の方言
中央南スラヴ語
セルビア・クロアチア語
クロアチア語
ボスニア語
セルビア語
方言
カイ方言
チャ方言
シュト方言
ISO 639-1にない言語
ブニェヴァツ語
モンテネグロ語
ショカツ語
クロアチア語・ボスニア語・セルビア語標準形の差異
東南スラヴ語
古代教会スラヴ語
教会スラヴ語
ブルガリア語
方言
バナト方言
ギリシャ・スラヴ語
ショプ方言
マケドニア語
方言
マケドニア語の方言
ギリシャ・スラヴ語
遷移方言
東=中央
トルラク方言
西=中央
カイ方言
アルファベット
現代
ガイのラテン・アルファベット1
セルビア語のアルファベット
マケドニア語のアルファベット
ブルガリア語のアルファベット
スロベニア語のアルファベット
歴史的
ボホリチュ・アルファベット
ダインコ・アルファベット
メテルコ・アルファベット
アレビツァ
ボスニア・キリル文字
グラゴル文字
初期キリル文字
1バナト方言を含む

グラゴル文字ロシア語: Глаголица、グラゴーリツァ)は、主にスラヴ系言語を記述するために作られたアルファベットで、スラヴ圏最古の文字である。正教会キュリロス827年-869年)とメトディオス826年-885年)が、855年か862年から863年のころ、聖書やその他の文書をスラブ諸語に翻訳するために作成した。ギリシア文字を元にして作られたものと思われるが、極めて独特の外見を持つ。

「グラゴル」の名前は古スラヴ語の「言葉」を表す「глаголъ(glagolŭ)」から来ている。また、Gに相当する文字の名称にもなっている。「グラゴル」から派生した動詞「グラゴラーティ」は「話す」を意味するので、「グラゴーリツァ」は「話すための印」程度の意味になる。

現在スラヴ圏で広く用いられているキリル文字(その名称はキュリロスに因む)は、キュリロスの弟子らがグラゴル文字を改良して作ったものだとされ、グラゴル文字とはほぼ一対一で対応している。グラゴル文字は、正教会の勢力圏では間もなくキリル文字に取って代わられたが、カトリック圏に属するクロアチアに伝わり、クロアチア語の表記に近代まで一部で用いられた。

[編集] 文字一覧

画像 Unicode文字 古代教会スラヴ語での名前 教会スラヴ語での名前 名称の意味 発音 起源(推定) 相当するキリル文字
Azu azъ az /ɑ/ 交差の印、またはヘブライ文字א(アレフ) А а
Bouky buky buki 文字 /b/ 不明。サマリア文字の/m/と似ているが鏡文字になっている Б б
Vede vědě vedi 知る /ʋ/ おそらくはラテン文字のVから В в
Glagolu glagoli glagoli 話す /ɡ/ ギリシア文字のΓ γ(ガンマ) Г г
Dobro dobro dobro 良い /d/ ギリシア文字のΔ δ(デルタ) Д д
Jestu (j)estъ jest /ɛ/ おそらくはサマリア文字の/he/かギリシア数字のサンピ (900) Е е
Zhivete živěte živete 生きる /ʒ/ おそらくはコプト文字のジャンジャ (Ϫϫ) Ж ж
Dzelo ʒělo ʒelo とても /ʣ/ おそらくはギリシア文字のϚ ϛ(スティグマ) Ѕ ѕ
Zemlja zemlja zemlja /z/ ギリシア文字のΘ θ(テータ)の変形のひとつ З з
I, Izhe Ⰺ, Ⰹ iže iže (八番目のI) /i/, /j/ ギリシア文字のΙ ι(イオタ)にトレマを付けたもの И и
I i i (十番目のI) と、そして /i/, /j/ 起源は不明、おそらくはキリスト教の象徴の円と三角形の組み合わせ І і
Gjerv djervь djerv /ʥ/ 起源は不明 セルビア語のЋ ћ(チェー)とЂ ђ(ヂェー)
Kako kako kako どう /k/ ヘブライ文字のק(コフ) К к
Ljudie ljudьje ljudi 人々 /l/, /ʎ/ ギリシア文字のΛ λ(ラムダ) Л л
Myslite myslite mislete 思う /m/ ギリシア文字のΜ μ(ミュー) М м
Nashi našь naš 我らの /n/, /ɲ/ 起源は不明 Н н
Onu onъ on /ɔ/ 起源は不明 О о
Pokoi pokojь pokoj /p/ ギリシア文字のΠ π(ピー) П п
Rici rьci rci 言え /r/ ギリシア文字のΡ ρ(ロー) Р р
Slovo slovo slovo 言葉 /s/ 起源は不明、おそらくはキリスト教の象徴の円と三角形の組み合わせ С с
Tvrido tvrьdo tverdo /t/ ギリシア文字のΤ τ(タウ) Т т
Uku ukъ uk /u/ onとižicaの合字 У у
Fritu frьtъ fert /f/ ギリシア文字のΦ φ(フィ) Ф ф
Heru hěrъ her /x/ よくわからない。/g/やラテン文字の h と比較 Х х
Otu otъ ot から /ɔ/ onと、その鏡文字の合字 Ѿ ѿ(現在は用いられない)
Shta šta šta /ʃt/ červの上にša(ひょっとしたらtverdoかもしれない)を乗せた合字 Щ щ
Ci ci ci /ʦ/ ヘブライ文字のץ(ツァディーの語末形) Ц ц
Chrivi črьvь červ /ʧ/ ヘブライ文字のצ(ツァディーの語頭・語中形) Ч ч
Sha ša ša /ʃ/ ヘブライ文字のשׂ(シン) Ш ш
Jeru jerъ jer /ɯ/ おそらくはonの改変 Ъ ъ
Jery ⰟⰊ jery jery /ɨ/ jerとiの合字、並び方はいろいろである Ы ы
Jeri jerь jerj /ɘ/ おそらくはonの改変 Ь ь
Jati ětь jat /æ/, /jɑ/ おそらくは碑文ギリシア文字のΑ、またはギリシア文字のEとIの合字 Ѣ ѣ(ロシア語では1917年1918年から、ブルガリア語では1945年から使われなくなった)
je jo /jɛ/ Ѥ ѥ(仮定)
Jou ju ju /ju/ iovの合字の簡体 Ю ю
Ensu (small jousu) ęsъ ja, 小さい jus /ɛ̃/ Ѧ ѧ、後のЯ я
Jensu (small jousu) 小さい口蓋化したjus /jɛ̃/ jestと口蓋化記号の合字 Ѩ ѩ(現在は用いられない)
Onsu (big jousu) ǫsъ 大きいユス /ɔ̃/ onと口蓋化記号の合字 Ѫ ѫ(ブルガリア語では1945年から使われなくなった)
Jonsu (big jousu) 大きい口蓋化したユス /jɔ̃/ Ѭ ѭ(ブルガリア語では1910年代から使われなくなった)
Thita ḟita fita, tita /θ/ ギリシア文字のΘ θ(テータ) Ѳ ѳ(ロシア語では1917年1918年から使われなくなった - Ф と発音が同じになったため統合)
Yzhica ižica ižica /ʏ/, /i/ ižeとjerの合字 Ѵ ѵ(ロシア語では公式には1870年代から使われなくなったが、1917年1918年まで使われた。

最終更新 2008年8月23日 (土) 01:59 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【グラゴル文字】変更履歴

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