コインロッカーベイビー
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コインロッカーベイビーは1973年に前後して日本国内で同時多発的に発生、社会問題となった捨て子・死体遺棄事件の総称。
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[編集] 概要
従来、捨て子は捨てた側の親が遺棄するに辺り、無理心中事件ならいざ知らず、子が少なくとも生き長らえるよう発見されやすい場所や児童養護施設など発見され次第保護が受けられる場所に置き去りにされる傾向にあった。この中では、不完全ながらも身の回りの物品が添えられたり、発見者や拾う側などにメッセージが添えられることすらあった。しかしコインロッカーベイビーでは、コインロッカーが施錠できる公共の施設であることから、以下のような要素が絡んでくる。
- 遺棄した側の匿名性が保持されやすい
- 異変に気付いても第三者が中を改めにくい
- そもそも人間を含む動物を入れることが想定外
- 換気が不十分ないしほとんど無いため窒息の虞がある
- 想定外利用なため異常が見落とされがちである(長く放置されやすい)
このため、発見は「異臭がする」など既に生存状態ではない段階であることも少なくない。
この問題では、1971年にコインロッカーで乳幼児の死体が発見されて以降、年数件の頻度でコインロッカーからこのような乳幼児が発見されていた。しかし1973年になって2月4日に、東京都・渋谷駅のコインロッカーに預けられたまま保管期限が過ぎたロッカーから紙袋が回収され、翌5日に紙袋から異臭がしたため、回収し保管していた警備員が中を改めると、生まれたばかりと思しき男児の遺体が入っていたという事件が発生した。この男児遺体は女性用下着やスラックス・風呂敷などで包まれていて、遺棄した者も結局わからなかった。
同年3月に大阪でバラバラ殺人の被害者遺体がコインロッカーに隠されるという事件が発生したことを契機として、地域のコインロッカーを一斉に調査したところ、バラバラ殺人事件で頭部が発見された大阪駅より、へその緒と胎盤がついたままタオルに包まれビニールの手提げ袋に入れられた新生児の遺体が発見された。
この事件報道に触発されるように、同年だけで大都市のターミナル駅を中心に、43件の遺棄事件が発生、社会問題となった。
[編集] 社会背景
高度経済成長から日本人の生活は一気に高度化、社会全体に豊かさが行き渡った反面、社会の発達は様々な自動化・無人化されたサービスを生んだ。コインロッカーは、1953年に東京駅八重洲口に当初係員から鍵を借り受ける形で始まったが、この時代にはその利便性が受け、全国の駅に設置されていた。
その一方、若者文化を謳歌する若者世代の内には、未婚のまま子供が出来るケースも増大していた。この中では、出産から育児・子育てに対応できるだけの社会的支持基盤がなく、人知れず出産して子を持て余し、あるいは邪魔になったとしてそのまま遺棄してしまったりするケースも増大していたという。
コインロッカーベイビーで遺棄した側が検挙された例の多くでは、未婚の母であったという。
[編集] これをモチーフとした作品
当時社会問題化したため、これにまつわる作品も存在し、死亡した状態で発見されるケースが多かったながらも、「もし遺棄された子供が生きていたなら」と言う前提で、この捨てられた子供を主人公とした作品も見られる。
- コインロッカー・ベイビーズ - 1980年に上記一連の事件をモチーフとして、村上龍によって描かれた長編小説。コインロッカーベイビーとして遺棄された主人公二人は仮死状態で発見され、コインロッカーを母体としてこの世界に生み出されることになる。同じ孤児院・同じ養父母の下で育った後、二人は別々の道に踏み込む。
- 青空ふろっぴぃ - 細野不二彦の漫画(1985年-1986年連載)。主人公はコインロッカーベイビーとして遺棄され、浮浪者に育てられる。
[編集] 参考資料
- 『決定版・一億人の昭和史』(下)P.138(毎日新聞/ユーキャン)
[編集] 関連項目
- 赤ちゃんポスト(入れられた赤ちゃんを安全に保護する機能がある)
最終更新 2009年11月1日 (日) 13:46 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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