コモンウェルス
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コモンウェルス(英語:commonwealth)は、所定の権利者が利益を得る独裁的な関係を排除し、お互いの利益のため連合する国家や国民国家が原義。今日ではより一般的に、連邦・緩やかな同盟関係・共和国等のさまざまな政治上の集合体を称して使われる多義的な概念である。概念の成立は15世紀ごろで、語源の"common-wealth"や"the common weal"は"wealth(富)"の古い意味である「繁栄」からとられており、字義的には「共栄」を意味する。
コモンウェルスと呼ばれる集まりはいくつか種類があり、文脈によってそれぞれ異なる意味で解釈される。「コモンウェルスそのもの」を指す包括的な訳語は存在せず、日本語に訳される場合は個々の文脈に沿った訳語が当てられたり、コモンウェルスの表現を省略したりして表現されることが多い。以下にいくつか例を挙げる。
- 人々の同意を経て、共栄のため、法律に沿って作られる政治上の連合(マサチューセッツ州など 表現は省略)
- 州政府・国家(state)の連邦(オーストラリア連邦など)
- 独立国家の集まり(イギリス連邦、独立国家共同体など)
- 共和国(イングランド共和国など)
- 民主的立憲君主国
固有名として"Commonwealth(先頭は大文字)"と綴られる場合、通常は53国が加盟するイギリス連邦のことを指す。これは、イギリスとその植民地であった独立した主権国家(例外として、以前はポルトガルの植民地であったモザンビークも加盟している)からなる、緩やかな連合である。イギリス連邦の加盟国には共和国も君主国も含まれており、元首はエリザベス2世(世襲ではなく任命による)。エリザベス2世はいくつかのイギリス連邦加盟国の元首も兼ねており、これらの国は英連邦王国(Commonwealth realm)と呼ばれ、イギリス・オーストラリア・カナダ・ジャマイカ・ニュージーランドなどが含まれる。イギリス連邦(The Commonwealth of Nations)は、イギリス国内ではNew Commonwealthと呼ばれることもある。
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[編集] 独立国家共同体
独立国家共同体(Commonwealth of Independent States 略称CIS)は、旧ソビエト連邦の15カ国のうちトルクメニスタン・リトアニア・ラトビア・エストニアを除く11カ国で構成される緩やかな同盟・連邦関係である。ソ連の「理知的な分裂」を形成の目的とした通り、CISの形成はソ連崩壊を意味した。CISは加盟国が経済・国防・外交で協力するための集まりとして形成された。
[編集] 国家
[編集] オーストラリア
1901年オーストラリアの6つの植民地が連合して事実上独立した際もコモンウェルスの呼称が採用され、Commonwealth of Australiaが成立した。(現在もオーストラリアの正式名称はCommonwealth of Australiaであり、「オーストラリア連邦」等と訳される)コモンウェルス・オブ・オーストラリア憲法法(Commonwealth of Australia Constitution Act)によって連邦制が成立した際には、権力は連邦政府と州政府に分割されることとなった。憲法の規定によれば、オーストラリアは立憲君主国であり、国家元首はイギリスの(1937年からはオーストラリアの)君主であるとした。連邦総督は連邦における君主の代理であり、6人の州総督は各州における君主の代理となる。オーストラリアの議会は、イギリス・カナダ・アメリカの制度をオーストラリア独自の形に組織したものである。大枠ではイギリスのウェストミンスター方式を基礎とし、施行法や判例については同方式が多く採用されているものの、両院制はアメリカの議会制度から採用されている。オーストラリアに関する文脈では、固有名としての「コモンウェルス(Commonwealth 先頭は大文字)」はオーストラリア連邦政府を指し、Commonwealth of Australiaはオーストラリアの正式名称を指す。
[編集] ドミニカ
ドミニカ国(ドミニカ共和国ではない)は、1970年よりCommonwealth of Dominicaを正式名称としている。
[編集] コモンウェルス形式を採用していた国
[編集] イギリス
コモンウェルス・オブ・イングランド(Commonwealth of England しばしばイングランド共和国と訳される)は、イングランド内戦の後にイングランド王国およびスコットランド王国に代わって、1649年から1660年までオリヴァー・クロムウェルとリチャード・クロムウェルが支配した政治体制(名目上議院制であったが実際は軍事支配)である。英語圏では初の共和国であったが、すぐに事実上の君主制に移行した。イギリスの文脈では、このクロムウェルのコモンウェルスを指してオールド・コモンウェルス(Old Commonwealth)と呼ぶ場合もある。
元労働党下院議員のトニー・ベンはコモンウェルス・オブ・ブリテン法案を議会に提出することでイギリスの君主制を廃止して共和制へ移行することができるとたびたび主張したが、第二読会にかけられることはなかった。
[編集] アイスランド
アイスランドには、アイスランドのコモンウェルス(Icelandic Commonwealth)、もしくはアイスランド自治州(Icelandic Free State アイスランド語:Tjodveldid)という政治体制が、930年のアルシングの設立から1262年のノルウェーによる植民地化まで332年間存在していた。これはハーラル1世による統一を逃れるためノルウェーから逃げた人々を中心に形成されたものである。
[編集] アメリカ合衆国
[編集] 州
アメリカ合衆国の4つの州は、公式に自らをコモンウェルスと呼称している。
- ケンタッキー州は州憲法によって自らをコモンウェルスと宣言しており、正式名称はCommonwealth of Kentuckyである。
- マサチューセッツ州は、州憲法で以下のように宣言しているコモンウェルスである。「(マサチューセッツ州の)政治主体は個人個人の自主的な連合によって形成される。これは、人民が市民ひとりひとりに誓約し、市民が人民ひとりひとりに誓約し、その結果公共の利益を目的とする確固たる法によって統治される、という形の社会的協定である。」
- ペンシルベニア州は、コモンウェルスの表現を用いているが特に規定はない。ペンシルベニア州の正式名称はCommonwealth of Pennsylvaniaである。
- ヴァージニア州は、アメリカ合衆国に加わる以前からCommonwealth of Virginiaの呼称を用いていた。
[編集] その他
- 米国では、コモンウェルスの語は、アメリカ合衆国と海を隔てた未編入領域の政治的関係を指して使われることもある。フィリピン(1935-46年独立まで)・プエルトリコ(1952-)・北マリアナ諸島(1986-)がこれにあたる。(コモンウェルス (米国自治連邦区)参照。)
- 1569年から1795年まで存在したポーランド・リトアニア共和国(ポーランド王国とリトアニア大公国の統一体)に、英語圏では「コモンウェルス」の訳語を充てている。
最終更新 2009年6月8日 (月) 23:57 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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