サプレッサー
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サプレッサー(英:Suppressor)とは銃の発射音と閃光を軽減するための筒状の装置である。銃身の先端に取り付ける形で使用される。
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[編集] 概要
日本ではこの種の装置を「サウンド・サイレンサー(消音器)」、略して「サイレンサー」と呼ぶ事があるが、銃声を完全に消す装置は存在しない。アメリカではNFAウェポンのクラス3のカテゴリーに登録すると合法的に「サウンド・サプレッサー(減音器)」が所持できる。
サプレッサーには大きく分けて、銃に内蔵される「インテグラルタイプ」と、後付となる「マズルタイプ」の2種類が存在する。本項では、特に断らない限りマズルタイプについて述べる。熱を持つと消音効果に悪影響が出るため、水や専用冷却材を入れると消音効果が高まるものもある。
原理上、サプレッサー装着時は非装着時よりも銃身内圧(バックプレッシャー)が高まるため、イングラムM11等のストレートブローバック方式では、連射速度が向上することがある。
サプレッサーは銃口より先に多数の細かな「バッフル」という空気室を設け、徐々に気圧を拡散、開放させることで、火薬の燃焼ガスが銃口から開放される際に発生する甲高い破裂音を軽減する。このため、銃口以外の隙間から発射ガスが漏れる回転式拳銃では、密閉構造のナガンM1895などを除き、ほとんど減音効果が望めない。
バッフルの出口と入り口は、弾丸の直径に近ければ近いほど消音効果が高まるため、銃口との接続部と、バッフルの出口と入り口には高い工作精度が求められる。バッフルの形成にはグラスウールなどが使われるが、古い形式では「ワイプ」という、フェルトのような布の中心に切れ目の入ったシャッターを内部に持つものもあった。ワイプは潜り抜ける弾丸によって磨耗するため使用回数が約30発から50発程度で、命中精度も大幅に悪化する。また、アメリカでは、サプレッサーを修理する際にBATFEの許可を取る必要があり、ワイプ式サプレッサーの修理には許可申請から半年以上かかるため、民間用のワイプ式はほぼ完全に姿を消している。
サプレッサーと銃身の接続部は、大きく分けて、サプレッサー側の雌ネジを銃身に切られた雄ネジに締めこむものと、銃身先端に設けたラグ(突起)やフラッシュサプレッサーに噛み合せて装着するクイック・デタッチャブル式の2つがある。ネジ式は脱着に時間がかかるものの固定しやすく、クイック・デタッチャブル式は逆に脱着が素早く、工作精度によっては銃身とズレが出ることがある。このズレは、発射時に弾丸がサプレッサー内部と接触するバッフルストライクの原因となる場合があり、これが発生するとサプレッサーは破損し、弾丸は予期せぬ方向に飛ぶほか、フルオート射撃時ではサプレッサーの破裂を招き、射手が重傷を負う危険性もある。
映画などのイメージから、サプレッサーは発射音をほぼ消去するとされることがあるが、実際には、発射音の中でも指向性がある高音域を減少させることで発射位置を隠蔽することが主な目的となっている。低音域への影響は小さく、9mmパラベラム弾を使用する MP5SD系SMGの発射音は 60~70dB と、電話機のベル並みの音量がある。.22LR弾のような亜音速弾を使用した場合、発射音がまったく聞こえなくなり、銃の機構が作動する音しか聞こえなくなるものもある。
比較的発射音の小さい .22LR 亜音速弾でも 100dB 強というジェット戦闘機の通過音並みの発射音があり聴覚に悪影響を及ぼすため、サプレッサーの使用は射手や周囲の人々の耳を保護することにもつながる。そのため、フランスでは射撃におけるサプレッサーの使用がマナーの一つと考えられており、フィンランドは国を挙げてサプレッサーの研究を行い、軍のライフル全てにサプレッサーをつけることを検討している。
インテグラルタイプを採用した拳銃として、中国製の微声手槍(ウェイションショウチアン)という拳銃が存在する。弾頭が緑色に塗られた、専用の 7.65mm 亜音速特殊弾を使用するもので、64式と67式が存在するが、それぞれ発射音は 124.4dB と 122.5dB で、実際には相当うるさい拳銃だったとされる。このほか、第二次大戦中にイギリスの開発した「ウェルロッド」では、9mmパラベラム弾を使用するMk1と、.32ACP弾を使用するMk2が存在し、Mk2は最高で35dBという消音効果があったが、サプレッサーがワイプ式のため、命中精度は低下していた。
自動式拳銃のうち S&W M39の派生型 S&W MK22 Mod0 (通称ハッシュパピー)などは、自動装填機構を動かなくすることで消音効果をより高める事ができ、その場合は一発撃つごとに遊底を引き、手動で次弾装填を行うことになる。自動装填機構を活かしたままサプレッサーを使用する場合は、ショートリコイル機構に悪影響を及ぼす恐れがある[1]ため、軽量なサプレッサーを使うか、ストレートブローバック式の銃を使う。音速以上で弾丸が飛ぶと衝撃波によって音が発生するため、サプレッサーを使用する場合は音速を下回る速度で飛ぶ「亜音速(サブソニック)弾」を使用することが多いが、長距離からの狙撃に使用する場合はこの限りではない。
[編集] 脚注
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最終更新 2009年8月16日 (日) 00:53 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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