ザ・ブラックオニキス

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ザ・ブラックオニキス
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種

PC-8800シリーズ
PC-8801mkIISR
PC-9800シリーズ
PC-8000シリーズ
PC-6001mkII
FM-7シリーズ
X1シリーズ
MZ-2500

Apple II
MSXシリーズ
SC-3000/SG-1000シリーズ
ゲームボーイカラー
開発元 ビーピーエス
発売元 ビーピーエス
アスキー
セガ
人数 1人
メディア カセットテープ
フロッピーディスク
ロムカセット
マイカード
  

ザ・ブラックオニキス(The Black Onyx)とは1984年1月にBPS(Bullet-Proof Software)が発売した、事実上の日本初のファンタジーコンピュータRPGである。略称はブラオニ。

当時はまだコンピュータRPGという概念が日本では一般的ではなかったためシステムを簡略化するために戦闘中の攻撃手段は武器による物理攻撃のみで、魔法を使うことはできず敵のモンスターも魔法などは使わなかった。プレイヤーキャラクター(PC)が行動可能な場所は地上の街「ウツロ」と地下のダンジョンだが、地上も3D表示になっていた。

このゲームはコンピュータ雑誌のランキングで上位に入り、また長期にわたってランキングにとどまりアスキー社の「ログイン」のソフトウェア大賞を受賞している。

目次

[編集] ゲームシステム

作者のヘンク・ブラウアー・ロジャースはロールプレイングゲーム初体験者のことを考慮してゲーム中の様々な情報を視覚化し、プレイしやすいように製作した。プレイヤーのパーティやモンスターだけでなくライフ(生命力)や経験値などを横長のバーや横向きの線などで視覚的に表現し、プレイヤーが直感的に理解しやすいように作られた。また冒険するパーティは5人までで、自分でキャラクターを作るかゲーム内で遭遇した友好的なパーティに対しJoin usのコマンド(Jキーを押す)で仲間にすることができる。また戦闘中でなければどこでもキャラクターデータをセーブできる。ロードするにはキャラクターをセーブした場所にパーティをつれて来なければならない(場所が違っている場合その場所には居ないとメッセージが出る)。

[編集] 物語

古くからの伝説によれば、永遠の命と莫大な富をもたらす宝石・ブラックオニキスが呪われた街ウツロのはずれのブラックタワーにあるのだという。この宝石を求めて、多くの冒険者達が地下迷宮へと消えて行った。

[編集] 冒険の舞台

ウツロの街

魔法使いの呪いによって、空が常に夜となっている街。善人と悪人がおり両者は対立している。善人か悪人かは服装によって見分けることができる。

  • 商店街 商店街には武器や防具の店や病院がある。
    • WEAPONS(武器屋) 武器を売っている。武器にはナイフ・棍棒・斧・槍・剣がある。ただしこのゲームの戦闘には距離の概念がないため投石器や弓などの武器はない。
    • ARMOR(鎧屋) 各種の鎧を売っている。
    • SHEILDS(盾屋) 3種類の盾(S・M・L)を売っている。
    • HELMS(兜屋) 各種の兜を売っている。
    • TAILOR(服屋) 服屋だがつぶれている。
    • 病院
      • SURGERY(外科) 怪我の治療ができる。
      • DRUGS(薬局) 薬とその容器を買うことができる。薬による治療はSURGERYと比較して割高になる。容器は35GP、薬は1回分が55GPで1つの容器に5回分まで入れることができる。
      • EXAMINATIONS(検査) 有料でキャラクターのパラメータを調べることができる。
  • BANK(銀行) お金を預けたり引き出したりできる。ウツロの街には泥棒がいてプレイヤーキャラクターからお金を盗むため、ここに預けると安全である。またキャラクターは1人につき15000GPまでしか持つことできないので、それ以上は預けることになる。銀行だが時間の概念が無いため利子はつかない。
  • 酒場・飯屋 酒場では酒を飲むことはできない。また、飯屋でも食事はできない。
    • ARNOLD'S PUB(アーノルドの酒場) ウツロの社交場になっている。
    • TOM'S(トムの飯屋) 酒場を備えている飯屋。
    • GRUB(飯屋) 食事どころ。
  • 宿泊施設
    • UTSURO INN(ウツロの宿屋) 4部屋あり、宿泊客がいる。時間の概念が無いためプレイヤーが泊まることはできない。
  • 公共施設
    • JAIL(刑務所) 犯罪者が囚われているが、何故かプレイヤーが中に入ることができる。ファイアクリスタルではこの場所は市役所になっている。
  • WELL(井戸) 枯れ井戸。ここから地下迷宮に入ることができる。井戸の底にはクラーケン(KRAKEN)がおり、初心者のパーティは大概ここで全滅する。
  • RUINS(廃墟) 元々魔法使いの館だった。ここからも地下迷宮に入れる。中に入ろうとするとビースト(beast)が"Do not Enter!"(「入るな!」)と警告してくる。
  • CEMETERY(墓場) 元々死者を葬る場所だったが今はモンスターに乗っ取られている。ここも地下迷宮への入り口があるが地下1階だけが存在し行き止まりになっている。
  • ARENA(闘技場) ここでプレイヤーキャラクターを闘わせる予定だった。
  • TEMPLE(寺院) ザ・ファイアクリスタルの入り口。
  • GATE(門) ザ・ムーンストーンへの入り口になる予定だった。
BLACK TOWER(ブラック・タワー)
ここに伝説の宝石・ブラックオニキスが眠っていると言われている。
地下迷宮
RUINSからは見えない壁を抜けると入ることができる。またWELLからも入ることができる。ウツロの地下迷宮には魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)するのだという。地下迷宮ではまれに生命力の強いバーバリアン(barbarian:「野蛮人」の意)に遭遇することがあり一般のキャラクターと比較して生命力があるので、仲間にすると力強い味方になる。

このゲーム最大の謎である「イロイッカイズツ」は地下6階のカラー迷路で、パソコンのカラーコードの順番に従って移動するとブラック・タワーに昇れる階段がある部屋に入れる様になるというものだった。カラーコードの順番は昇順(PC-8801版)や降順(X1版)など機種によって異なっている。またPC-8801SR専用版やFM-7版は昇順でも降順でもない独自の順番になっていた。88SR専用版ではオープニングのブラックオニキスのグラフィックにヒントが隠されていた。当時カラーコードの謎がパソコンに詳しい人間でないと解けないため、これについて批判するユーザーもいた。

[編集] 制作秘話・続編など

  • 一部で誤解されていることだが、当時副社長だったコンラッド・龍弥・小沢は共同制作者ではなく、作者・ロジャースの製作を支援しただけである。
  • 初めは以下の4つのゲームをまとめて作る予定だったが容量不足のため4つに分割され、徐々にシステムを拡張する予定だった。
  • PC-8801版はBASICと機械語で組まれている。
  • H・B・ロジャースは開発するにあたり"Out of memory"(「メモリが足りません」の意)などのエラーに悩まされ、またマシンに関する情報が十分になかったためリバースエンジニアリングをしながら開発をしていた。
  • テストプレイは弟のエドワード・S・P・ロジャースなどが行った。
ザ・ブラックオニキス
ザ・ファイアクリスタル(The Fire Crystal)
  • 続編。魔法が導入された。
ザ・ムーンストーン(The Moonstone)
  • 第3弾で野外も冒険出来る仕様。ハワイ支社で製作していたが完成したものが余りにもアメリカンテイストなグラフィックだったので、日本で発売するには向いていないとの理由から作り直されることになり何度かPC-9801で作り直されたものの実際に発売されることはなかった。
  • 初めムーンストーンはジェムワールド(Gem world)というタイトルになる予定だった。ムーンストーンでは太陽という要素が加わり、昼と夜では登場するモンスターが異なるという設定になることになっていた。
  • プログラマの坂本隆志やシナリオライターの松方哲哉が関わったあるバージョンではユーザーがブラック・オニキスやファイア・クリスタルのキャラクタのデータをもう持っていないだろうとの判断から、ムーンストーンにはブラックオニキスやファイア・クリスタルが入れられる予定だった。
  • あるバージョンではラストにブラックオニキスとファイアクリスタルがプレイヤーの懐から飛び出た後、新しい世界が現れるというストーリーだった。
  • あるバージョンでは松方がシナリオ・ライターを、小林孝志がプログラマとグラフィックデザイナーを担当しPC-9801でアナログ16色モード用に作っていたが結局完成することはなかった。
アリーナ(Arena)
  • キャラクタを戦わせることができる闘技場。パソコン版は発売されずゲームボーイカラー版のブラックオニキスにおまけ機能として入れられた。ちなみにBPSがあった新横浜には横浜アリーナが存在する。
リメイク
  • リメイクとしてファミリーコンピュータ版の『スーパー・ブラック・オニキス』(Super Black Onyx。略称はSBO。BPS内ではBlack Onyx Nintendo(略称:BON)と呼ばれていたことがあった)が存在する。このゲームではブラックオニキスでありながら魔法が使えるようになっていたが、ストーリーや冒険する世界は原作とは大部分が違うものになっている。またゲームデザインに松方が、開発用グラフィック・ツールにはリチャード・チャールズ・ロジャースと坂本隆志が担当しテストプレイにはエドワード・S・P・ロジャースやリチャード・チャールズ・ロジャースや名越康晃、坂本隆志やBPSに出入りしていた子供などが関わった。
  • 2001年に松方などによってゲームボーイカラー用としてリメイクされ、タイトーから発売された。このゲームにはキャラクターを対戦できるアリーナが入れられた。このゲームにはパソコン版ブラックオニキスと同じレガシー・モードと、アレンジ版のモードの2つのモードがあった。このゲームの売り上げはそれ程多くなかった。

[編集] その他

  • もともとブラックオニキスは光栄から発売される予定だったが、光栄の社長の勧めでBPS社が設立された。光栄から発売された『ダンジョン』(1983年 PC8001/8801版)はこのゲームの影響によるものである。なお1983年はファルコムから『ぱのらま島』も発売されるなど、日本におけるコンピューターRPGの黎明期であった。ブラックオニキスは、その翌年(1984年)発売。
  • ロジャースとその友人のロバート・ウッドヘッドはブラックオニキスシリーズのキャラクタデータを『ウィザードリィ』と相互に転送できるようにするように考え「ログイン」でそのことを発表したが、結局実現することはなかった。
  • ブラックオニキスにはアンケート葉書きがありブラックオニキスを発見すると表示されるメッセージを記入してBPS社に送ると先着で黒メノウがもらえるサービスがあったが、このゲームを解く前にアンケート葉書きを送ったために黒メノウをもらえないユーザーも居た。また、徳間書店のパソコン雑誌テクノポリスがキャラクタデータを変えることができるキャラクタエディタを発表するとこのサービスは中止された。そのためテクノポリス編集部を非難するユーザーも居た。
  • 「ウツロ」は「虚ろ」という日本語から命名されたと誤解されていることがあるが、当時BPSがあった横浜市菊名にあった交差点「内路(うつろ)」にちなんでつけられたものである。
  • ビーピーエスでは「ムーンストーンに関わった者は会社を辞める」というジンクスがあり、関わった人間の多く(坂本隆志や小林孝志など)は関わった直後に辞めている。
  • 『ムーンストーン』発売予定を発表後、『ムーンストーン』が発売されるかどうかについての問い合わせが解散するまでBPSに寄せられた。
  • このゲームを原作としたゲームブック「スーパー・ブラックオニキス」が存在する。タイトルはファミコン版と同じスーパー・ブラック・オニキスだがパソコン版のブラックオニキスに近い内容になっている。
  • 週刊ファミ通プレイステーション用にブラックオニキスが発売されると発売予定が載ったがその後、その予定は消滅している。
  • フリーソフトとして、すきすきソフトのビーストオーブ(Beast Orb)という作品がある。見た目はレイアウト以外はブラックオニキスそのものだがストーリーは全く異なっている。一時は権利関係ですきすきソフトのサイトからダウンロードが出来なかったが現在は遊ぶことができる。
  • ゲーム中、友好的なパーティーと遭遇し別れる時に「オタガイBlack Onyxメザシテガンバリマショウ!」(実際にはカタカナは半角)とメッセージが表示される。
  • このゲームは後半、ウツロの街の中央にある井戸からダンジョンに入るようになるが初めに井戸の地下一階などで経験値を稼いでプレイし、井戸の底のクラーケンを倒すというプレイの仕方でゲームバランスが崩れるという弱点があった。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年10月12日 (月) 11:56 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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