シクロクロス
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シクロクロス (Cyclo-cross) とは、オフロードで行われる自転車競技。またはその競技のための自転車の車種。英語では「サイクロクロス」と発音され、略語として「CX」と表記される。もともとはロードレースの選手の冬季トレーニングの一環として始まり、現在ではヨーロッパ、とくにベルギーのフランデレン地域、オランダ、チェコにおいて人気が高い。重要なレースである「ワールドカップ」はロードレースのシーズンオフである晩秋期と冬季にヨーロッパ各地で行われ、また世界選手権も同様に冬季に行われる。多くの選手は何かしらの他の自転車競技に参戦している事が多いが、人気の高くなった現在ではシクロクロスにのみ参戦する選手もいる。
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[編集] シクロクロス競技
シクロクロス競技は距離ではなく時間制で行われる。コースは短い距離(3-4キロメートル)の不整地の周回コースを廻るクリテリウム方式となっており、コースにはまた、ところどころ人工の障害物(柵、階段など)が設けられ、必ず下車して自転車を担ぐような構成になっている。競技時間はロードレースに比べると非常に短く30分から1時間。また特有のルールとして、ピットでの機材交換(自転車乗り換えを含む)が可能となっている。そのためシクロクロスでは一人の選手に対して複数のピットクルー(アマチュア選手の場合、多くは友人)が代車を用意してピットにつく事が多い。
競技における戦術はロードレースのそれと比べると極めて単純で、ロードレースがチームでの集団戦術による連携、陽動など複雑な駆け引きを駆使するのに対して、シクロクロスはむしろ選手個人の身体的能力および自転車の操舵能力が結果を左右する。
前述のようにシクロクロス競技では不整地を自転車あるいは自転車を担いで走る必要があるため、選手はランニングに不適なロードレース用のレーサーシューズではなく、ツーリングシューズ、またはMTB用シューズを履く。[1]また競技会場は木々が無造作に生い茂るところも多いために木の枝を衣服に引っ掛けないように、もっと肌に密着した上下一体型のレーシングスーツを着用する事もある。
また競技車もコースを担いで走る事があるため、ロードバイクの外見で比較的軽量でありながら、不整地走行のためにタイヤ、ブレーキ、ギア比などマウンテンバイクに近い特徴が見受けられる。なお、厳密にシクロクロス競技車の使用が規定されるのは上級カテゴリーのみの場合が多く、主催者の判断によって下位カテゴリーの場合はマウンテンバイクの利用が認められる場合もある。
[編集] 歴史
シクロクロスの起源は1900年代に遡る。その成り立ちにはいろいろな説があり一概には言えないが、一説には自転車選手が隣町まで行くのを競争し合い、近道のためにフェンスの中に入り畑の中を自転車で走ったのが起源だとも伝えられる。またこの時代、冬の休耕中の間は農地に中に入る事は許されていた。これは当時オフシーズン期間にもコンディションを保つ方法でもあり、また不整地を走る事によって自転車の操舵能力、瞬発力を高める訓練にもなった。初期のツール・ド・フランスの優勝者にこのようなシクロクロスの原型とも言える練習方法として取り入れていた人物がいる。
次第に本来練習であったものが競技として形成され、1902年にフランスで国内選手権が開催され、そしてフランスより生まれたこの競技は次第に近隣の国へと伝わり、1924年に最初の国際大会がパリで行われ、1940年代に国際自転車競技連盟が正式な競技として認定、1950年には世界選手権が開催された。その後シクロクロスは大西洋を越えてアメリカに伝わり、1970年代に隆盛、1975年にはアメリカで国内選手権が開かれている。また、マウンテンバイクの誕生にこの時代のシクロクロスのレースが関わっている[2]。
[編集] シクロクロス車
自転車の車種としてのシクロクロス(特にシクロクロス車、シクロクロスバイクという場合がある)は、シクロクロス競技で用いるための自転車を指す。ロードバイクに似ているが、オフロードを走ることから、ブレーキ、タイヤ等が異なっている。具体的には以下の通り。
- フレーム
- 前述のカンチレバーブレーキや太いタイヤに対応し、泥詰まりを防ぐため各所の隙間は大きくとられている。乗車姿勢はロードバイクに比べ上半身の前傾が浅く(アップライトに)なる。フレーム形状も衝撃吸収性を重視し、曲げ加工を随所に施したモデルが少なくない。下車しての押しや担ぎが多いことからアルミやカーボンといった軽量の新素材が比較的早い時期に導入されていたが、自転車の競技車両としては現在でもクロモリフレームが一線級で使用されている珍しいジャンルでもある[3]。ケーブルのルーティングは競技に特化しているものだと競技中にダウンチューブに泥や埃がかかり、動作の妨げにならないようにトップチューブ経由でリアディレイラーへとケーブルを廻すトップルーティングを採用しているものが多い。またロードバイク用、マウンテンバイク用のハブ軸長双方に互換性があるようにしているものもある。競技では機材の重さは6.8kg以下ではならないとされる。
- ハンドル
- 国際自転車競技連盟認定の公式競技及び未登録でも上位カテゴリーのシクロクロス競技ではドロップハンドルである事が事実上義務付けられる形となっており、またハンドルの幅は50cmを超えてはならない。しかしながら下位カテゴリーではその限りではない、すなわちマウンテンバイクに使われるようなストレートハンドルでも可能な場合がある。
- ブレーキ
- ロードバイクで用いられるサイドプルブレーキに比べ、泥詰まりしにくいカンチレバーブレーキが主に用いられる。
- オフロード走行という点からディスクブレーキも適しているが、国際公式ルールにより競技での使用は禁止されている。
- タイヤ
- 700C規格が用いられる。幅が太い(35mm以下に規制されている)シクロクロス用のタイヤを用いる。以前は28mm前後の細めのタイヤもよく使われたが、最近のトレンドとして34mmの太めのタイヤをチョイスする選手が増えたとされる[要出典]。
- 通常はブロックパターンのタイヤを履くが、フラットな高速コースではダイヤ目のタイヤを履くこともある[要出典]。
- 空気圧は2~4気圧。特に大き目の砂利などバンピーなコースでは限界ギリギリの2気圧にする。ロード同様にWOも増えてきているが、空気圧を下げるとリム打ちパンクするのと、重量面のメリットから、レース用機材はチューブラータイヤが主流である。
- ホイール
- ロードレースに使用される物より耐久性が要求されるが、入手のしやすさや軽量性などからロードレース用のものが用いられることが多い。
- 近年では、いくつかのメーカーからシクロクロス用を謳ったホイールがリリースされている。
- また、プロレベルではカーボン製のディープリムが用いられることが多いが、これは空力効果よりも、リムの高さによって「泥をかきわける」メリットがあるためである[要出典]。
- 変速レバー
- オフロード走行中にハンドルから片手を離すと危険なので、手元変速が用いられる。そのためかつてはドロップハンドル先端に取り付けるバーエンドコントローラが主に用いられた。現在ではデュアルコントロールレバーの使用も広まっている。
シクロクロス車は広い意味でのロードバイクの一種として扱われる事が多く、またロードバイクに一定程度の悪路走破性を加えたような存在であることから、実際にツーリング車として使われることもある。このような意図を意識した車両にはフレーム設計上ホイールベースを長くしたり、競技には不要なキャリア取付用ダボをフロントフォーク、シートステー上に配したりしている。逆に純粋な競技機材として設計されたシクロクロス車両はホイールベースが若干短い。またダボもついておらず、前述のように短期間の競技のためにボトルケージを取り付ける穴もない事が多い。
[編集] 参照・脚注
- ^ 一時、ゴム底にシュープレートを兼ねた滑り止め金属スタッドを付けたシクロクロス専用シューズが発売されていた。
- ^ 映画『KLUNKERZ』による。恐らく競技規定が今ほど厳しくなかった時代にギアつきのビーチクルーザーで参戦したモロー・ダート・クラブの連中にジョー・ブリーズなどマウンテンバイクの創始者が触発されたと言う。詳しくはマウンテンバイク#歴史参照。
- ^ 勝者たちのシクロクロス・スペシャルバイク
- Konrad, Gabe (1996). "Cyclocross: History & What You Should Know". Bicycle Trader Magazine
[編集] 外部リンク
- Dirty Moose Productions-Cyclo-cross Videos and Interviews - Retrieved February 6, 2006
- シアトル・シクロクロス - Retrieved January 15, 2006
- 関西シクロクロス
- シングル・スピード・シクロクロス - Retrieved August 20, 2005.
- Union Cycliste Internationale cyclocross page (2005) - Retrieved September 24, 2005.
- シクロクロス・ビデオ - ヘルメットカメラ による、シクロクロスレースの映像
- イギリスシクロクロス, Cyclo-X のページ - イギリスのシクロクロス (Cyclo-X) についての情報
- Plus One Lap cyclo-cross info/FAQ/ - weight weenie cyclocross info and sub 18lb cross bike gallery.
- シクロクロス自転車文化センターのシクロクロス解説ページ
最終更新 2009年11月7日 (土) 15:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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