ショートメッセージサービス

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ショートメッセージサービスSMS:Short Message Service)とは、携帯電話PHS同士で短文を送受信するサービスである。Text Messageとも呼ばれる。

目次

[編集] 概要

1984年にフィンランド人のマッティ・マッコネンがGSM携帯電話のサービスのひとつとしてSMSを発案した。その後、欧州電気通信標準化協会(ETSI)がSMSを国際標準規格に採用して、日本を除くほぼ全世界で共通のテキスト・メッセージサービスとして定着した。現在の全世界のSMSの利用者は約24億人で、世界中の携帯電話ユーザーの約74%がSMSを利用している。2006年現在、市場規模はグローバルで810億ドル以上の巨大産業となっている[1]

SMSは、電話番号宛に送受信し、送信する側が料金を払い、受信側は無料でメッセージを受け取ることが出来る。プッシュ型電子メールと同様に、携帯電話の電源が入ってれば自動的に受信する仕組みとなっている。メッセージは、センターのサーバを経由して、送信先の携帯端末に送られる。送信先が圏外にいた場合は、受信可能になった時に再度送信される。1回のメッセージで送信可能な文字数は最大140オクテットまでで、文字コードにはGSM 7-bit default alphabetUCS-2を使用することができる。7ビットのdefault alphabetを使用した場合、最大文字数は160文字となる。UCS-2を使用した場合、ラテン文字のほか漢字キリル文字アラビア文字など様々な文字を送受信することができる。ただし、送受信する端末がそれに対応している必要がある。この場合は最大70文字となる。

2008年11月、英「エコノミスト」誌は、SMSのグローバルな成功に対して発明者のマッコネンに「イノベーション賞」を授与した[2]

[編集] 海外のSMS

SMSは諸外国で携帯電話で短い文章やメッセージを送受信する際の主流の通信手段である。日本を除く海外の携帯電話の第二世代携帯電話規格はGSMCDMAが主流である。両者は異なる仕様だが、ゲートウェイなどを介して相互運用性は維持されている。さらに、携帯電話事業者(キャリア)が、他の事業者へのSMSのゲートウェイを持っており、通信規格やキャリアが異なっても、電話番号だけでメッセージの送受信が可能となっている。

携帯電話で通話するよりもSMSのほうが安価なため、若い世代を中心にSMSの送受信が携帯電話のサービスで最も頻繁に使われるようになった。日本のi-modeやEZwebなどでやりとりする携帯電話メールと同様の利用のされ方だが、パソコンのインターネットメールとの間では送受信できない。このため、SMSは〝メール〟ではなく、〝Text Message〟などと呼ばれている。SMSは、携帯端末同士のメッセージの交換に止まらず、テレビ番組が企画する人気投票、視聴者の投稿、世論調査などにも用いられている。また、一部のインスタントメッセンジャーSkype、海外事業者との送受信も可能である。

第三世代携帯電話規格のW-CDMAへ通信方式が世代交代する過程で、SMSの機能を拡張して、文字の大きさを変えたり、画像や音声、簡単なアニメーションなどを入れたりできるようにしたEMSEnhanced Messaging Service)や、EMSをさらに拡張してカラー画像や動画を入れられるようにしたMMSMultimedia Messaging Service)へと発展した。しかし、EMSやMMSの送受信には対応可能な端末と、事業者との契約が必要であるため、短文の送受信にはSMSが用いられている。

また短文の送受信しか出来ないため、様々な略語が用いられる。例として、U(you)、R(are)、BTW(by the way)、WBASAP(Write Back As Soon As Possible)、CUL(See You Later)など。

[編集] 日本のSMS

日本では、NTTドコモmovaショートメール、FOMAのSMS、ソフトバンクモバイル(旧ボーダフォン日本法人)、ツーカースカイメール、SoftBank 3G(旧Vodafone 3G)のSMS、auCメールウィルコム(旧DDIポケット)のPメール・ライトメールがある。過去に提供されていたサービスに、ドコモPHSのきゃらトーク・きゃらメール、アステルのAメール、日本移動通信(IDO、その後のau関東・中部地域)のPDCサービスで提供されていたプチメールDDIセルラー(その後のau関西地域など)PDCサービスのセルラー文字サービス、たのしメールがあった。

日本では第二世代携帯電話規格に「PDC」という独自の通信方式を採用したため、海外のGSMやCDMAとの間でサービスに互換性がない。従って厳密に言えばSMSとは区別されるべきものである。さらに事業者が異なるとメッセージのやりとりが出来ない。(旧デジタルホンと旧ツーカーの間ではスカイメールが相互利用できたという例外はある)このため、事業者をまたがるメッセージの伝達手段としてNTTドコモのiモードメールやauのEZwebなどが普及し、海外ほどSMSは積極的に利用されなくなった。

第三世代携帯電話規格への移行後も、SoftBank 3GFOMAW-CDMA方式を採用したものの、いまだに日本国内ではキャリアを跨いでメッセージの送受信が出来ない。両社は国際SMSサービスは提供している。

また、日本国内の複数の業者(サードパーティ)が、国際SMSとキャリア固有のメールアドレスを相互に変換するサービスを提供しており、PDCW-CDMACDMA2000PHSを問わず、キャリア固有のメールアドレスがあれば、これらのサービスを利用することによって、国際SMSの送受信が可能となる。

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、KDDI 株式会社、沖縄セルラー電話株式会社、ソフトバンクモバイル株式会社、イー・モバイル株式会社の5社が、2009年9月1日、各社個別に提供している 3G 向けショートメッセージサービス(SMS)の事業者間接続の実現に向けた検討を進めていく上での基本事項に関して、合意したことを発表した。

[編集] 海外事業者とのSMS

NTTドコモとソフトバンクモバイルは、国際SMSに対応しており、海外事業者とのSMSが可能である。海外の事業者によっては、利用中の国内携帯電話番号を通知しSMSを送ることが出来るため、海外事業者を経由する事により、NTTドコモの番号を通知させてソフトバンクモバイルへSMSを送信。またその逆も可能である。この場合、受取側が海外のSMSを拒否する設定になっていても、国内のSMSと認識し、他キャリアの SMSでも送信可能である。 KDDI、イーモバイルにも国際SMSサービスはあるが、現在の携帯を海外に持って行った際に利用できるSMSサービスのため、他のキャリアとSMS出来るサービスではない。(国際ローミング)

[編集] 各社の比較表

NTTドコモ

  • 文字数(全角):70文字
  • 送信料(国内/国際);5円/50円
  • 受信料:無料
  • 絵文字:利用可能

KDDI

  • 文字数(全角):60文字
  • 送信料(国内/国際);0円、3円/-
  • 受信料:無料
  • 絵文字:利用可能

ソフトバンクモバイル

  • 文字数(全角):70文字
  • 送信料(国内/国際);0円、3円、5円/100円
  • 受信料:無料
  • 絵文字:利用可能

イーモバイル

  • 文字数(全角):70文字
  • 送信料(国内/国際);0円、2円/-
  • 受信料:無料
  • 絵文字:利用可能

[編集] 問題点

SMSでスパムメールを大量に送信する業者がいる。日本では、SMSで出会い系サイトの広告、勧誘をする例が多発したため[3]、「SMS受信を拒否する」などの設定が出来るようになった[4]。海外でも「迷惑SMS」は社会問題化しており、中国では工業情報部電信管理局が規制に乗り出そうとしている[5]

日本国内の通信キャリア間では、相互にSMSの送受信ができないため、それぞれの事業者が与えるメールアドレスを用いてメッセージを伝達することが普及した。しかし、インターネットメールとの相互利用や添付ファイルなどが可能な反面、利用者は比較的高額な通信料を支払わなければならず、メッセージの受信者も通信料を負担させられる。また、キャリア固有のメールアドレスの利用が一般化したことが、MNPの利用を阻害し事業者の競争が促されない一因となっている。

[編集] 注釈

  1. ^ Eric Sylvers (October 7, 2007). [aiming for cheaper text messaging”]. International Herald Tribune. http://www.iht.com/articles/2007/10/07/business/phones08.php 2008-01-01 閲覧。 
  2. ^ マッコネン氏に英エコノミスト・イノベーション賞=SMS発明で(時事通信 2008/11/06-12:50)
  3. ^ 不当な高額請求も~総務省、迷惑ショートメールに注意呼びかけ(ITMedia 2004.5.25)
  4. ^ ショートメール拒否設定 (NTT docomo)
  5. ^ 携帯電話の迷惑ショートメールに規制措置 (Search China 2008.9.8)

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年9月13日 (日) 05:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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