ジオニズム

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ジオニズム(Zeonism)は、「ガンダムシリーズ」のうち、アニメ機動戦士ガンダム』にはじまる宇宙世紀を舞台にした作品に登場する、架空の思想。提唱者は政治家のジオン・ズム・ダイクンでダイクンの生前はコントリズムと呼ばれていた。

[編集] 概要

人類は過酷な宇宙環境に進出・適応する事で、生物学的にも社会的にもより進化した存在=ニュータイプになれるという考え方。全人類が宇宙に移民することで人類に革新が起こり、戦争や地球環境の汚染などを克服した一段高いレベルの文明を建設できるとしている。その一方地球は一旦無人にすることで、人類の活動による汚染を浄化すべきだと主張している(地球聖域思想:エレズム)。その名称からモデルの一つと思われるシオニズムとは聖地の存在を想定する点で共通するが、シオニズムとは逆に聖地からの独立と脱却を訴えている点では鏡像的存在ともいえる。なお、初期は"Zionism"と表記されていたが、これはシオニズムと全く同じ綴りであるため、Zeonismに改められた経緯がある。

宇宙世紀0060~0070年代において、サイド3(ジオン公国)を中心に地球連邦による宇宙支配に反感を覚えるスペースノイド(宇宙移民者)の間で幅広い支持を集め、ジオニズムを国是と称するジオン公国ネオ・ジオン等の国家・軍閥を発生させた。また、連邦軍内部のスペースノイド寄り軍閥であるエゥーゴも「ジオンの遺志を継ぐもの」と自ら称した。一方、アースノイド(地球居住者)を生活環境の苛酷な宇宙へ強制移住させることを前提とした思想であるため、アースノイドの多くにとっては受け入れ難い危険思想でもあった。

ジオニズムは、地球に固執する人々や現状の連邦支配体制に寛容な宇宙移民者を新時代の担い手たるニュータイプと区別したため(「オールドタイプ」、もしくは「重力に魂を縛られた人々」と称した)、一種の選民思想の母胎ともなってしまい、オールドタイプと決め付けられた人々を人類の革新の障害になるとして殲滅・排除すべしとの過激な思想も派生させてしまった。特にダイクンの死後は、ギレン・ザビらによってそうした部分が強調宣伝され、一年戦争を人類の革新のための「聖戦」とするとともに、コロニー落とし等の大量殺戮行為の正当化にも用いられた。

また、ジオニズム自体が地球圏および人類全体の変革を訴える思想であったため、コロニー国家の独立自治権確保等といった限定的だが現実的な目標を達してよしとすることを許さなかった面がある。ジオニズムを信奉する勢力は、何れも地球を含む地球圏全域に戦線を拡大してしまい、戦争の大規模化と泥沼化を引き起こしている。アムロ・レイは『逆襲のシャア』で、シャアに対し「革命は何時もインテリが始めるが、夢みたいな目標を持ってやるから何時も過激なことしかやらない」と、特にジオニズムを名指ししてはいないが批判を口にしている(アムロはある意味、ジオニズムの被害者の象徴)。

一年戦争終結後は地球連邦による弾圧もありジオニズムは一時葬り去られたが、0090年代になるとダイクンの遺児にして一年戦争のエースでもあったキャスバル・レム・ダイクン(シャア・アズナブル)によって復興する。しかしネオ・ジオンの総帥となった彼の取った策は、「地球の重力にしがみついて生きる人々」を抹殺するために地球に小惑星アクシズを落下させるという、かつてのギレン・ザビと何ら変わらない過激かつ非人道なものであった。シャアは父の考えたニュータイプによる新時代が来ないのは何時までたっても地球に固執する人々がいるからで、それならば地球に小惑星を落とすことで地球を物理的に人間の住めない状態にし、一気に全人類がニュータイプになる時代を築こうと考えたのである。

そのアクシズ落としの失敗及びシャアの行方不明により、ジオニズムは事実上終焉する。そしてその後台頭してきたコスモ貴族主義やマリア主義も、やはり同じように当初の理想を見失い、単なる選民思想と化し、支配と大量殺戮の口実に堕し、そして同じように象徴となる人物とともに消滅していった。

なお、安彦良和の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ダイクン本人が既に上記のような過激で急進的な思想を持っていた、とのアニメ本編とは異なる解釈が示されている(従来ダイクン及びジオニズムは後のザビ家やシャアの思想と比べ穏健なものだとされており、アニメ本編の台詞なども、それに基づいていることが分かる)。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月2日 (月) 13:53 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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