ジオング
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ジオング(ZEONG)は、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空の兵器。ジオン公国軍の試作型ニュータイプ専用モビルスーツ。
目次 |
[編集] 機体解説
| ジオング ZEONG |
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|---|---|
| 型式番号 | MSN-02 |
| 所属 | ジオン公国軍 |
| 建造 | ジオン公国軍 |
| 生産形態 | 試作機 |
| 全高 | 23m[1](脚部完成状態:39m[1]) |
| 頭頂高 | 17.3m |
| 本体重量 | 151.2t |
| 全備重量 | 231.9t / 159t[1] |
| 出力 | 9,400kw |
| 推力 | 187,000kg |
| センサー 有効半径 |
81,000m |
| 装甲材質 | 超硬スチール合金 |
| 武装 | 有線制御式5連装メガ粒子砲×2 頭部メガ粒子砲×1 腰部メガ粒子砲×2 |
| 搭乗者 | シャア・アズナブル |
ジオン公国軍初の実戦型ニュータイプ用モビルスーツ(MS)である。
ジオン公国軍はニュータイプの可能性に着目しており、開発を続けていたサイコミュ兵器は一年戦争末期、ブラウ・ブロ、エルメスの完成でようやく実用化に漕ぎ着けたが、この時点では装置が大型だったためモビルアーマー(MA)サイズの機体にしか搭載できなかった。しかし、ザクIIに代わる主力MSに搭載すべく、MS-16Xの型式番号を与えられ「ジオン」の名を冠したジオングとして開発が進められた。開発にあたりザクIIをベースとしたテスト計画「ビショップ計画」によってサイコミュ試験用ザクIIが試作され、貴重なデータを収集した。しかしサイコミュシステムの小型化が十分でなくMS-16Xは一般的なMSの2倍近い全高となり、MAに近いサイズのMSとして設計が進められた。実戦機と試作機を含む3機製造され、同時に脚部も開発されたが最終戦に間に合わなかった。また、無線サイコミュでの機体プランも予定されていた。
MS-16Xには二つのプランが存在した。一つは通常のMSと同様に脚部をAMBAC装置として用いる案、もう一つは運用を宇宙空間に限定し脚部を廃して高出力のスラスターによって機動する案である。テストの結果から後者のプランを先行して進めることとなりサイコミュ試験用ザクのうち1機をサイコミュ高機動試験型ザクへと改修しデータ取りが続けられた。この段階でニュータイプ専用MSのカテゴリとして型式番号が改められ、MS-16XからMSN-02へと変更が行われた。
本機の最大の特徴はサイコミュを用いた前腕部の5連装メガ粒子砲であり、前腕ごと機体から切り離し、敵の予想外の方向から攻撃を行うオールレンジ攻撃が可能である。しかし、当時はサイコミュの技術自体が開発途上段階だったこと、ニュータイプだけでなく一般兵士にも操縦が可能な様に考慮されたことなどから、無線誘導式ではなくブラウ・ブロと同様の有線誘導式として設計された。また、腰部と頭部にもメガ粒子砲を搭載している。これら複数のビーム兵器の稼動を可能とするため大型の核融合炉を搭載している。更には腹部中央モジュールを残し頭部、胸部、腰部、腕部、脚部の7つのモジュールへと分離し攻撃することも計画されていた[2]。この計画はMSN-03として進められており、各モジュールは有線式ではなく無線誘導式のものが搭載される予定だった。暗礁空域などで中央モジュールを陰に隠して、オールレンジ攻撃を仕掛ける戦法が予定されていたとされる。現存の資料ではその際、脚部がどのような役割を果たすのかは不明。
武装は計13門のメガ粒子砲が全てで、これらを稼動させるため通常のMSの数倍の大出力を誇るジェネレーターが搭載されており、サイコミュと合わせて機体サイズの大型化の要因になっている。ケイブンシャの「機動戦士ガンダムメカ大百科」によると、ジオングの用途は艦隊攻撃用となっており、白兵戦は全く想定されていないようである。
5本指のマニピュレータを持つが、多くの水陸両用MSと同様、携帯火器は一切用意されていない。また、ミサイルや機銃等の砲熕兵器も一切無い。ただ、完成状態では歩行装置として、ややドムのそれに似た脚が装備され、宇宙空間の無重力下でも地上の有重力下でも使用できる予定であった。その場合、スカート後端の補助バーニアがメインスラスターとして機能する[1]。 この点は、同じサイコミュ搭載機でもMAが宇宙でしか使えないのと大きく異なる。
また機体サイズ上、他のジオン軍MSの武装の流用も不可能と、MSとしての汎用性は相当に低い。機体コンセプトはほとんどMAと言って差し支えなく、かなり割り切った設計と取れる。
貴重な戦力であるニュータイプの生還率を高めるため、頭部は脱出モジュールとしても設計されており、頭部のみの稼動も可能である。サイコミュの操作系は頭部のコクピットで行う。胸部にもコクピットが設けられており、一般兵による操縦はこちらで行う。そのためコクピットハッチは後頭部と胸部に設けられている[3]。この際のオールレンジ攻撃はコンピュータによる半自動制御で行われるが、ニュータイプパイロットの場合と比べ大幅に攻撃精度が低下する。
サイコミュはエルメスのように一度に多数のビットを操るほどの性能は無いが、その分操作性は高く、練習も無しに乗せられたシャアでもうまく起動できた。それのみならず、それまでアムロやララァと比べてニュータイプ能力の発現が遅れていたシャアの能力を大幅に引き出すことに成功している。しかし、操作性が高く使用者の素質を引き出すこのシステムは、地球連邦軍の手で解析された結果、サイコガンダムのように強化した操縦者に干渉して精神に負担を与えた揚句に無理矢理戦わせるという方面に発展した。
ジオン公国はもとより、宇宙世紀初の実戦型NT用MSであり、後の時代に続々と登場するニュータイプ対応機の参考となった。
[編集] 劇中での活躍
富野喜幸監督の第1ラフ稿を元に原画マンの板野一郎が第2ラフ稿をおこし、それを元にメカデザイナーの大河原邦男が決定稿を描いてデザインが完成した。
テレビアニメ『機動戦士ガンダム』第42話、第43話にて描かれた一年戦争最後の決戦、ア・バオア・クー戦において、登場したジオン軍の最終モビルスーツ。出撃までには完成が間に合わず、上腕の装甲と足の無い、全体としては80%の完成度だった。先の戦闘でガンダムに乗機のゲルググを中破させられ使用できなくなっていたシャア・アズナブルに対し、キシリア・ザビからパイロットの決まっていなかったこの機体を渡された。テスト無しでいきなりガンダムと戦い、激闘の末ガンダムと相討ちとなり撃破された。
相討ちという形ではあったものの、ジャブローでの再登場以後、ガンダムに押されっ放しのシャアがついにガンダムを撃破できた機体であり、戦闘力は一年戦争最強レベルと言える。機体スペックのみを比較すれば、パワー・機動性・攻撃力・運用条件の全てがガンダムをはるかに上回っている。
最初ジオングに不慣れなためにシャアの焦る描写が描かれ、TV版ではナレーションでもそのときの彼の心理状態が語られている。その状態でありながら、シャアはガンダムと戦闘前にMS18機、戦艦4隻を撃破しており、ジオングもシャアもそれぞれの能力が非常に高かったことが窺える。
脚が無い事をシャアに尋ねられて、整備兵は「あんなの飾りです」と言葉を返した。
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』にて、ア・バオア・クーに残された3号機を回収した機体が登場する。ジオン残党の宇宙拠点アムブロシアにてシャアがゲルググから乗り換えることになるが、その際、チーフメカニックを務める整備兵との再会のエピソードが描かれている。以前「飾り」と言われた足が付いた、MSV等に登場するパーフェクト・ジオングに近い完全版はバランスが良くなり機動性が向上していた。のちに基地の物資不足を理由に解体されている。ただしこのコミック自体は公式設定という訳ではない。なお、シャアは「今度こそ乗りこなしてみせる」と話しており、上記にある「ジオングの操縦に不慣れだった」事を如実とした物になっている。
ちなみに、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』に収録された「バカがボオルでやってくる!」によれば、ジオング大型化の理由をソロモン戦で確認された浮遊する巨大なガンダムの頭部から逆算された大きさの「ガンダム」に対抗するためという噂があるという設定で描かれている。
[編集] バリエーション
[編集] パーフェクト・ジオング
ジオングに足が付いた完成形態(型式番号:MSN-02)。
地上での運用も可能になるが、スラスターが脚部になったため、機動力は低下した。初出はバンダイのプラモデルのMSVシリーズ。元々脚部はデザインされていなかったが、プラモデルの改造ですでに発売されていた1/144のキットに1/100のドムの足を取り付けるアイデアが流行した事があり、この改造例がデザインの元になったようである。やまと虹一の漫画『プラモ狂四郎』に「足付きジオング」として登場して人気機体となり、後に様々なゲーム作品にも登場。漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』ではシャアが搭乗している。アクシズで交戦後、資材不足の為に解体された。
プラモデルでは設定の全高が38mという大型である事もあり、1/144スケールではキット化されず1/250スケールで発売されていた。長くこのスケール以外の発売は無かったが、2004年6月にマスターグレードとして、1/100スケールで価格は10,500円(税込)という高額なキットが発売されている。ちなみに足の長さはちょうど同スケールのガンダムの全高と同じ長さとなっている他、公式設定には無い『プラモ狂四郎』で登場した大型サーベルがサービスで付属している。
なお、「パーフェクト・ジオング」という名称は元々『プラモ狂四郎』で製作者のサッキー竹田が狂四郎のパーフェクト・ガンダムに対抗して名乗った物であり、設定上の正式名称は足が付いても「ジオング」である。また資料によっては「ジオング(完成機)」と表記される場合もあるが、上記機体解説によるなら厳密には誤りである。
[編集] パーフェクト・ジオングMK-II
漫画『プラモ狂四郎』に登場する機体。模型秘伝帳編の最終決戦「関ヶ原ウォーズ」の際に、サッキー竹田が狂四郎との決着のため用意したオリジナルMS。 外見と装備ははかつて狂四郎と相対したパーフェクトジオングを踏襲しているが、サイズが通常のMSと同じである点が異なる。また専用の槍を装備する。
あくまでも仮想現実の戦場であるため、巨大化したり全く別のMSに入れ替わったりと作品世界ならではのギミックが満載である。バックパックはそれ自体が独立したMAとなっており、本体が巨大化した状態でのみ合体する。
[編集] MSN-03 ジオング
初出はバンダイのプラモデルのMSVシリーズの文字設定であり、デザイン画は今に至るまで描かれていない。富野由悠季による『機動戦士ガンダム』の構想案「トミノメモ」での首、胸部、腰、両腕、両足が分離してサイコミュとして機能するというジオングの初期設定をそのまま継承した後継機だが、名称は変わらずそのままである。計画書提出の時点で終戦を迎え、建造されなかったとされている。前述の「トミノメモ」ではニュータイプ戦士ゴラが搭乗してガンダムと前線で戦い、撃墜されている。なお、五体分離してオールレンジ攻撃を行うコンセプトは一万数千年後のターンXに継承されている。なお、このジオングはプランのみで終わった為、「MSN-03」という型式番号は、ガンダム正史ではヤクト・ドーガに付けられている。
[編集] 高機動型ジオング
プレイステーション2用ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』に登場するゲームオリジナルの機体(型式番号:MSN-02R[要出典])。
ジオングに高機動ブースターやスラスターを追加装備している。他には武装にプラズマリーダーも搭載。脚部は省略されたままで、宇宙戦に特化した機体という設定である。
[編集] グレート・ジオング
プレイステーション2用ゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』に登場するゲームオリジナルの機体である。(型式番号:MSN-03-2)
デザイナーは明貴美加。MSN-03ジオングの後継機という設定で型式番号はMSN-03-2。全身が7つに分離し、オールレンジ攻撃を行う。また分離時の各パーツは今までに登場したジオン軍のMAを思わせるデザインとなっている。
[編集] キケロガ
ジオン公国軍の次期主力機開発プロジェクト「ペズン計画」によって生み出されたMSの一つ(型式番号:MSN-00[4])。
ペズン計画では様々な機構を持った新型MSが開発されていたことで知られているが、このキケロガはペズン計画によるニュータイプ専用機として計画された機体である。トミノメモではギレン・ザビの命を受けたタブロー(ニュータイプ兵)の部隊がこれを駆って、和睦のためホワイトベースを訪れたデギン・ソド・ザビを追撃、戦死させるも自らも撃墜される。
[編集] グラン・ジオング
松浦まさふみの漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』に登場する機体。名前はジオングと付いてはいるが実際にはクィン・マンサの発展機である。ファンネルを無効化する特殊兵装「アンチ・ファンネル・システム」を備える。
[編集] ジョング
長谷川裕一の漫画『機動戦士Vガンダム外伝』に登場する機体。ザンスカール帝国がジオングを元に開発しており、分離機能を有する。ただし、首は分離しなかった。
[編集] ジオング2号機
機動戦士ガンダムRPGリプレイ『ガンダム・カバード ネメシスの天秤』に登場する機体。(型式番号:MSN-02-2)。ジオングの予備パーツを元にテオ・キャスタリカ用にチューンした機体。
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
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最終更新 2009年11月15日 (日) 09:21 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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