ジャグリング
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ジャグリング(Juggling)とは、動力のない道具を、肉体のみをもって操作することである。
本来はトスジャグリング、つまりは複数の物を空中に投げ続ける技を意味していた。しかし現在では意味は拡大されており明確な定義はない。大道芸、曲芸ないしはパフォーミングアートと同一視する人も多いが、近年はスポーツとしての愛好者が増え、直接人に見せることを目的とせずにジャグリングを楽しむ人も増えている。また、クラブが数多く設立され、競技会も活発に行われている。
近年、ジャグリングを一種の芸術と捉える見方も出てきており、考え方は人により様々である。
目次 |
[編集] ジャグリングの歴史
ジャグリングの記録として最も古いものは、紀元前2000年頃の古代エジプトの王墓の壁画である。それには女性らしき人物が複数の球を空中に投げ上げている様子が描かれている。ほかにも紀元前1000年頃のヒッタイトや中国の殷朝、紀元前500年頃のギリシャに記録が残っている。19世紀頃から、欧米では劇場でジャグリングのパフォーマンスが行われるようになり、次第に文化として認知されるようになっていった。
日本には、奈良時代に中国から伝わったと考えられている。日本の伝承遊びであるお手玉については、聖徳太子が遊んだとされる「石名取玉(ひとなとりだま)」「火取水取玉(ひとりみずとりだま)」という水晶の玉が残っている。これらは東京国立博物館に保存されている。
[編集] ジャグリング(ボール)の代表的な技
[編集] トスジャグリング
複数個のボールやクラブなどを投げる、最も一般的なジャグリング。
[編集] カスケード
奇数個のボールの基本的な投げ方のひとつ。右手は常に左手に、左手は常に右手に投げる。左右対称な8の字型の軌道を描くパターンである(日本のお手玉のパターンとは違う)。
サイトスワップは3、5、7、9などが代表的。
[編集] ファウンテン
偶数個のボールの最も基本的な投げ方。右手は常に右手に、左手は常に左手に投げる。左右交互に投げるアシンクロファウンテンと、左右同時に投げるシンクロファウンテンがある。
サイトスワップは4、6、8などが代表的。
[編集] シャワー
日本のお手玉で言うゆり。時計回りならば右手は常に左上に向かって投げ、左手は直線的に右手に投げる。
サイトスワップは51、71、91などが代表的。
[編集] リバースカスケード
普通カスケード等はボールを外側で受けて内側に投げるが、リバースはそれを逆に内側で受けて、外側で投げる。この投げ方をオーバーザトップ、もしくはアウトサイドスローと言い、全てのボールをオーバーザトップで投げるカスケードをリバースカスケードと言う。
サイトスワップは3、5、7、9などが代表的。サイトスワップではリバースなどまでは表記されない。
[編集] ハーフシャワー
片方の手から投げるボールだけを常にオーバーザトップにして行うパターン。
[編集] ジャグラーズ・テニス
ひとつのボールに着目してそのボールだけを常にオーバーザトップで投げるパターン。偶数個のボールで行う場合は形が変わる。
[編集] アーチ
ひとつのボールに着目してそのボール以外を常にオーバーザトップで投げるパターン。各ボールがそれぞれ固有の軌道を描き、その軌道は交わらない。
[編集] クロウキャッチ(クローキャッチ)
ボールの上から手のひらを下に向けてキャッチする方法。わしづかみ。
[編集] ミルズメス
スティーブ・ミルズにより考案された投げ方。左右の手を交互に交差させる技。ボールの数にかかわらず成立する。ノーマルなものに加え、414などのパターン違いやフェイク、エリックス・エクステンションやルーベンシュタインズリベンジ、ボストンメスなどの様々な派生技や類似の技がある。
[編集] エリックス・エクステンション
ミルズメスの左右の手を交差させた状態から、さらにもう一度手を交差させる技。体が固い人には難しいとされる。
[編集] フラッシュ
使っている全てのボールを高く投げ上げ、一度手の中にボールが一つもない状況を作り出す。その後、落ちてきたボールをキャッチして、ジャグリングをつづける。また、単に使っているボールの個数回キャッチをすることを指す場合もある。
[編集] ピルエット
ボールを高く投げ上げ、落ちてくるまでに自分が1回転する技。2回転するとダブル・ピルエット、3回転するとトリプル・ピルエットと呼ばれる。複数回回転するとき、例えば3つのボールを高く上げる場合(3ボールフラッシュ)、3回回転したあと三つのボールをキャッチする方法と、1回回転して1個キャッチする、というのを3回繰り返す方法とがある。後者は多段ピルエットと呼ばれることがある。
[編集] クロスリバースカスケード
右腕と左腕を交差したままリバースカスケードを行う。
[編集] ジャグリングの道具
詳細は各項目を参照のこと。
[編集] ボール系統
難易度も危険度もあまり高くない。
初心者はボールから入門すると良いとされる。
競技人口も多く、ジャグリングの基礎ともいえる。
- ボール
-
- ビーンバッグ
- もっとも一般的なジャグリングボール。
- ロシアンボール
- 中に砂が3,4割程度詰まったボール。
- バウンスボール
- ゴム製の高反発ボール。
- コンタクトボール
- トスジャグリングに対して体から離さず転がすように演技するコンタクトジャグリングに用いる。視覚効果から水晶玉が使用される場合もある。
- スピニングボール
- 指や、棒などの上で回すための大きめのボール。
- ラクロスボール
- ラクロスで使われるボール。本来はジャグリング用ではないが、安価で入手するのが容易で、比較的ジャグリングにも適しているためジャグリングに使われることがある。テニスボールも同様である。
- グローボール
- 中に発光ダイオードが入っていてボールが光る。充電式のものや電池を入れることで光るものがある。
[編集] クラブ系統
サイトスワップなどはボールと共通であるが、更に回転が加わり、難易度もさることながら、材質や回転のスピードに応じて危険度も高くなる。
ゆえに、3ボールが安定する程の地力は必須と言える。
- クラブ
- ボウリングのピンのような形をした道具。
- トーチ
- クラブの先に火が点くようになった道具。
- ナイフ
- クラブとほぼ同じ使い方をする。
- チェーンソー
- 重い重量と激しい振動もさることながら、危険度が非常に高く、観客には大きなインパクトを与える。
[編集] その他の系統
- リング
- プラスティック製の輪。
- シガーボックス
- 直方体の箱。主に3つ以上を使い、挟み込んで箱の位置を入れ替えたりバランスを取ったりするジャグリングに使われる。
- デビルスティック
- センタースティックと呼ばれる長い棒を、手に持った棒で扱う。
- ディアボロ
- 中国ゴマとも呼ばれる。お椀を2個つなげたようなコマを、2本のハンドスティックに通した糸でまわすことにより安定させ操る。
- マイクロディアボロ
- コマの直径が10センチメートル程度の小型、軽量のディアボロ。室内での演技や練習に向いている。
- 大型、重量級のヨーヨーを改造して用いることもある。
- ヨーヨー
- 軸と糸が連結してある。ただし、競技内容や種類によっては連結していないものもある(オフストリングトリックなど)。
- シェイカーカップ
- スタッフ
- スイングジャグリングのための棒。
- ポイ
- ひもの先にボールが付いているスイングジャグリングに使う道具。
- 武幻
- S字の形状をしており回す事によって視覚芸術を生み出す。
- ハット
- ジャグリング専用の帽子。
- メテオ
- 縄の両端にボールが接続されたスイングジャグリングの道具、流星とも呼ばる。
- ウィップ
- ムチの事である。
- トリックロープ
- ロープの先にhondaと呼ばれる金具をつけてループをつくれるようにしたもの。技の種類によって利用可能なロープの長さが異なる。通常15feet.
- フットバッグ
- 足技に使われる。ボールと違い殆ど弾まない。
- カジノダイス
- もっともよくダイススタッキングにつかわれるダイス。
- フレア・バーテンディング
- バーテンダーがビンやグラス等を投げて行うジャグリング。
- 傘の曲
- けん玉
[編集] ジャグリングに使う小道具
[編集] ジャグリングの記録
日本のジャグリングの記録については日本ジャグリング協会の公式記録ページに、また世界記録はJuggling Information Service Committee on Numbers Juggling (JISCON)に収録されている。
2008年10月現在における日本公式記録は
- 5クラブカスケード (秒)
- 桔梗崇 88秒 (JJF2006 / 2006-10-09)
- 6クラブファウンテン (キャッチ)
- 飯島陽久 15キャッチ (静岡市北部体育館 / 2007-09-24 )
- 8リングファウンテン (キャッチ)
- 宮本知明 9キャッチ (JJF2006 / 2006-10-09)
となっている。
当然非公式な記録でこれを上回る記録も存在する。
[編集] 世界のジャグラー
- ジェイソン・ガーフィールド
- アンソニー・ガット
- アルバート・ルーカス
- トニー・ダンカン
- ピーター・フランクル
- ショーン・マッキーニー
- トビー・ウォーカー
- マット・ホール
- ステファン・シング
- トーマス・ディーツ
- マクシム・コマロ
[編集] 日本国内のジャグラー
[編集] ジャグリングの主な大会、祭典
[編集] 日本の大会
- JJF(JAPAN JUGGLING FESTIVAL):JJA(日本ジャグリング協会)が主催するジャグリングの祭典。HP
- JFF(Japan Fire Festilval):ファイアーパフォーマンスを主とする祭典。前身はナランハ ファイアー フェスティバル(NFF)である。2007年よりジャパン ファイアー フェスティバル(JFF)に名称を変更した。HP
- ナランハジャグリング祭り:ジャグリングショップのナランハが主催するジャグリングの祭典
[編集] 国際的な大会
- ジャグリング・フェスティバル:IJA(国際ジャグラー協会)が主にアメリカで行う大会
- エクストリーム・ジャグリング・コンペディション:20秒間の間、技の難易度やオリジナリティ、クールさ、観客の盛り上がりなどを競う
- WJF:主にラスベガスで行う大会。独自の採点基準により評価される。
- EJU (ジャグリング欧州大会):年に一度開かれるヨーロッパの大会。数千人のジャグラーが1週間、町を占拠する、世界最大の大会
- BJU(ジャグリング英国大会):年に一度英国で開かれる大会
[編集] その他
- 日本でのジャグリングの認知度を高めたのは、1997年から始まったテレビ番組TBS「しあわせ家族計画」で、宿題名人として登場したダンディGOである。シガーボックスなど12種目にも及ぶジャグリングを披露、ジャグリングブームの火付け役となる。
- 日本は、近年ジャグリングの発展・普及が著しい「ジャグリング新興国」といわれている。2005年のIJA(世界大会)において矢部亮が個人部門一位、桔梗ブラザーズがチーム部門二位に輝き、ジュニア部門では進藤一宏、青木康明、桔梗崇が表彰台を独占するという快挙を成し遂げた。
- 日本で最も大きなジャグリングサークルは2007年現在では東京大学の「マラバリスタ」で、付近住民も参加し構成人数は100人を超えている。1993年、ピーター・フランクルや中嶋潤一郎などにより設立された。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月24日 (火) 11:04 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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