スイッチャー

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北米でよく見られるEMD MP15DC形ディーゼル機関車。
入換用電気機関車スイス連邦鉄道(スイス国鉄) Tem 346形。

スイッチャー (Switcher) とは、主として入換作業に使われる小型の機関車である。入換とは、個々の車両を連結して列車を組成し、本線用機関車が牽引できる状態にすること、および本線用機関車が牽引してきた列車の連結を解き、目的に応じて仕分けることである。その作業は操車場で行われる。また、短区間での列車の牽引に充当されることもある。「スイッチャー」とは北米での呼び方であり、スイッチ・エンジンとも呼ばれる(「エンジン」は機関車の意)。イギリスではシャンターオーストラリアではシャンターまたはヤード・パイロットと呼ばれる。日本語では「入換専用機関車」に相当する。現在ではそのほとんどはディーゼル機関車であり、電気機関車は少ない。

目次

[編集] 解説

[編集] スイッチャーの特性

スイッチャーは、充当される作業の内容から、搭載するエンジンは小出力ながらも、重い列車を迅速に移動するために、発進時から高粘着を発揮してスリップしないよう高トルクを発揮するようにできている。動輪径は小さく、最高速度は低い。

[編集] 蒸気機関車

入換用の蒸気機関車タンク機関車とともに小型の炭水車を備えたテンダー機関車も使用された。炭水車は、後方視界を確保するために炭庫の幅が狭かったり、後部に向かって傾斜しているものがあった。ヘッドライトは車体前後両端に備えられる。

[編集] ディーゼル機関車

ディーゼル機関車の場合、背の高い運転台と背の低いボンネットが組み合わせられ、全周視界を確保している。より強力な粘着力を得るために、モータと走行装置のみを備え、電力は親機から供給されるスラッグも用いられる。ほぼすべてのスラッグは全高が低く、運転台のないものが多い。いずれにしろ、視界を犠牲にせずに前後方向に走行できることが重要である。 1930年代から1950年代に製造された初期のスイッチャーは、より強力な牽引力を得るために、カウ・カーフとよばれる、運転台のある車両とない車両を半永久的に連結したものがあった。スラッグとは異なり、運転台のない車両にもエンジンを搭載していた。

もうひとつ重要なのが、ディーゼル機関車は荷役線での入換が可能であるということである。これは荷役設備や機械が架線に接触する恐れがあるために荷役線に架線が張られていないためで、このようなシーンではディーゼル機関車が欠かせないものとなる。但し、日本では1986年に国鉄(現:日本貨物鉄道(JR貨物))の一部貨物駅に「着発線荷役方式」(「E&S方式」ないしは「架線下荷役方式」とも呼ばれる)を導入し始めたため、この方式を施工したコンテナホームでの荷役の際にはディーゼル機関車の使用を省略することが出来るようになった。

[編集] 電気機関車・無火機関車

今日、ほとんどのスイッチャーはディーゼル機関車であるが、スイスのようにほぼ全線の電化が完了している国では電気機関車も用いられる。小さな工場などでは圧縮空気などで駆動する無火機関車が用いられることがある。現在もドイツで見ることができる。

[編集] 国・地域による違い

[編集] ヨーロッパ

イギリスとヨーロッパのスイッチャーは、概してアメリカのものより小さい。現在イギリスで主流のスイッチャーは、英国国鉄クラス8と英国国鉄クラス9である。

イギリスではステーション・パイロットとよばれるスイッチャーがあり、規模の大きなにおいて入換作業を行うものであった。旅客列車の多くが、電車などの分散動力形の車両で運転されるようになったため、ほとんど使用されていない。わずかに残った機関車牽引列車の入換は、その列車を引く本線用機関車が行うことが多い。

[編集] 日本

スイッチャーの一例:樽見鉄道(←国鉄本巣駅から分岐する専用線で運用されていた日立製作所製35tディーゼル機関車D102

国鉄~JRでは入れ換え作業は蒸気機関車の時代から汎用機関車や本線用機関車が使用されることが多いため、入換専用のために開発された形式は多くないがDD11形DD12形DE11形等が、原義のスイッチャーに相当する。日本では、「スイッチャー」という言葉は引込み線や専用線で入れ換え作業をする産業用の機関車、動車や貨車移動機を指すことが多い。これらの入換機は国鉄のディーゼル機関車に準ずる大きさのものから重量が10トン以下の小型機までさまざまである。

なお、保線作業用のモーターカーのなかには小型機関車のような形態をしたものがあるが、用途が異なるため一般的にはこれをスイッチャーとは呼ばない。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月1日 (日) 11:08 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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