スズキ・ギャグ
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スズキ・GAG(ギャグ)とは、1986年に発売されたスズキが製造販売していた排気量50ccのオートバイである。
サービスマニュアルによると、「GSX-R風のフルフェアリングを標準装備としたレプリカのミニサイズ、レジャーバイクで、新しい需要をねらい、デザインにパロディ感覚を取り入れたファッションバイク」。
キャッチフレーズは「遊びゴコロをフルカウル」。
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[編集] 概要
スズキ・ギャグは50ccのフルカウル・ミニ・スポーツというカテゴリーを開拓した初めてのモデルであり、他社からYSR50やNSR50などの類似車を発生させた。これはヤマハがRZを、ホンダがVTを発売し、「HY戦争」と呼ばれホンダとヤマハが勢力を争っていたさなか、1983年にスズキが出したRG250Γが一世を風靡し、ホンダとヤマハに衝撃を与えた点で似ていると言える。
フルカウルにディスクブレーキ(フロントのみ)、極太のバックボーンフレーム、モノサスペンションという本格的な装備のミニ・スポーツという企画の源泉は、当時発売されたばかりの同社GSX-Rシリーズにあり、当然のように(逆にいえば2ストロークのスズキらしくもないが)このサイズでありながらエンジンは4ストロークを採用していた。
しかし、このギャグの名の通りGSX-Rもどきというコンセプトの元に採用された空冷4ストロークエンジン(ビジネス車であるスズキ・バーディーの流用)の出力(5.2馬力)がネックとなり、当時のバイクブーム、カタログ性能重視の風潮のなかで50cc自主規制値一杯の7.2馬力水冷2ストロークエンジンを搭載した後発のライバル他車に人気を奪われる形で、僅か1年余りでカタログ落ちの憂き目にあうことになった。
ボディカラーはGSX-R風のレプリカ、米軍機風のバトルプレーン、ロゴを大胆にあしらったポップアート、可愛らしいピンクスの4色が用意され、カタログでは「4タイプのキャラクター」と個性的なさまを謳っていた。
バックミラーは左側はオプションで用意されていた。右側しかミラーのない個体も存在する。そのため左ミラーは高価で取引される傾向にある。ただしGSX400FWとミラーは共通である。しかしギャグよりもGSX400FWのほうが希少である。
[編集] 性能諸元
- 車体
- 営業機種記号:RB50
- 形式:A-LA41A
- 全長:1.540m
- 全高:0.870m
- 全幅:0.610m
- 軸距:1.080m
- 車両重量:34kg(前軸)、36kg(後軸)、70kg(計)
- 乗車定員:1名
- 最低地上高:0.115m
- 性能
- 燃料消費率:121.0km/ℓ(30km/h巡航)
- 制動停止距離:3.0m(初速20km/h)
- 最小回転半径:2.5m
- 原動機
- 原動機の寸法:280mm×440mm×340mm(長×幅×高・変速機を含む)
- 原動機の形式:A403
- 最高出力:5.2ps/7000rpm
- 最大トルク:0.57kg-m/6000rpm
- 総排気量:0.049ℓ
- 方式:SOHC空冷4サイクルエンジン
- 点火方式:CDI式
- カム駆動方式:チェーン式
- 内径×外径:39.0mm×41.8mm
- 圧縮比:10.3
- 圧縮圧力:13.0kg/700cm²・rpm
- 無負荷回転速度:1600rpm
- 燃料装置
- 燃料タンク容量:7ℓ
- 燃料ろ過器形式:樹脂製網式
- 気化器形式:VM13
- 電気装置
- 電圧:6V
- 点火装置形式:CDI式
- 点火時期:27BTD℃/1700rpm
- 断続器形式:無接点式
- 点火プラグ:NGK - C6HA(純正)
- 蓄電池容量:6(10)Ah
- 充電発電機
- 形式:交流式
- 出力:6V-7.0A
- 電圧電流調整器方式:サイリスタ式
- 動力装置
- クラッチ形式:湿式・多板・コイルスプリング
- クラッチ操作方式:機械式
- クラッチフェーシング
- 寸法:100×83×2.0
- 面積・枚数:19cm²×3枚
- 変速機形式:ハイカーコルク
- 変速機操作方式:常時噛合式
- 変速比
- 1速:3.400
- 2速:1.933
- 3速:1.315
- 4速:1.095
- 5速:―
- 6速:―
- 制動装置
- 形式
- 前輪:油圧式シングル・ディスク
- 後輪:機械式リーディング・トレーリング
- 形式
- 緩衝装置
- 前輪
- 懸架方式:テレスコピック・オレオ式
- ばね形式:コイルばね
- 後輪
- 懸架方式:スイングアーム式
- ばね形式:コイルばね
- ショック・アブソーバ形式
- 前輪:筒型単動式
- 後輪:筒型複動式
- 前輪
[編集] GAG用改造パーツ
車体の発売当時、ヨシムラやタケガワといった錚々たるアフターパーツメーカーから多数のパーツが発売された。原付の改造では定番のボアアップキットはもちろんの事、トランスミッションに至っては6速化キットまで発売され、エイプの登場までは4ストロークカテゴリーのレースでは常勝マシンであった。しかし現在においてはレーサーレプリカのミニバイクとしては恐ろしく社外パーツが少なく、マフラーなどに関してはモンキー用パーツの流用に頼らざるを得ない状況である。(当然だが、エンジン本体に関しては流用は基本的に出来ない。)
エンジンに関しては実用車であるバーディーのものと同じものであり、最近の車種ではGS50とも共通である。しかしながらオイルパンの形状など細かな点が異なっており、そのままパーツの流用は出来ない事が多い。そもそも、バーディーにしてもGS50にしても社外パーツは少ないのが現状である。
前述の理由で、エンジン等一部に関しては純正部品はまだ供給されているが、カウルなどギャグ固有の部品はほぼ中古に頼るほか無い。
余談だが、タケガワの代表的商品であるモンキー用のボアアップキットスーパーヘッドやスペシャルクラッチはギャグのそれをベースに開発されたという話は公然の秘密である。
[編集] エピソード
このオートバイの発売当時、スズキがフジテレビの番組『とんねるずのみなさんのおかげです』のスポンサーをしていたが、『仮面ノリダー』で木梨憲武演じるノリダーが乗り回すバイクとして当初はYSR50が使用されていたが、当時番組のスポンサーであるスズキからクレームが付いたため急遽GAGに差し替えられた。
社外パーツが少ないながらも、ほとんどのオーナーは何らかのモディファイを施している。足回りの12インチ化、GSX-R風の丸目2灯化、電装系の12V化が定番である。
フルカウルタイプのミニバイクということで、スズキのフルカウルバイクとの共通部品も少なくない。ミラー、ウインカーはギャグ専用品ではない。
KSRとはブレーキパッド、スプロケット、キャブレターなどで共通であり、パーツは豊富にある。マフラーに関してはモンキー用を流用するオーナーも多いが、エキパイがアンダーカウルに干渉し、カウルが溶けてしまう事例が多く発生している。またエキパイの形状によってはドレンボルトの真下に来てしまうものがあり、その場合トルクレンチが使えなくなり、ドレンのトルクがかけられなくなるため注意が必要である。
当時約3万台売れたといわれているが、現在においてはミニバイク専門の雑誌でも紹介されることが非常に稀なほどに希少車となってしまっている。それでも根強いファンは多く、新品に近く、オリジナルの状態に近いものほど、高値で取引される。
ギャグを語る上ではずせないことが、整備性が悪いことである。なぜこういう作りなのか、疑問を持たざるを得ないようなつくりをしている箇所が多数ある。まずエンジンオイルの確認をするためにフィラーキャップを外さなければならない(キャップとゲージが一体式のため)が、フィラーキャップは外へ露出しておらず、カウルに覆われてしまっている。そのためオイル量の確認をするだけのためにカウルを外さなければならない。燃料系に関して言えば、まず燃料コックがタンク本体ではなくパイプを介してフレームについている。
整備性、マフラーとの干渉を考慮し、カウルを外してしまうオーナーは多い。
最終更新 2008年11月16日 (日) 13:20 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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