スタイラス

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携帯ゲーム機Nintendo DS)のスタイラス
Nintendo DSとスタイラス

スタイラス (stylus, pl. styli, styluses) は、先の尖った棒状の筆記具で、インクなどを使わずに、押し当てることで筆記する。

現在では、携帯情報端末などのタッチパネル式のポインティングデバイスを操作するものが知られるが、本来は、柔らかい素材に溝を彫ることで文字図画を書いた。

ギリシャ語を意味する stulos が語源で、エトルリア語の stilus、ラテン語ステュルス stylus を経て英語に入った。

目次

[編集] 文字を彫るスタイラス

この用途のものは尖筆と訳すこともある。材料は金属象牙アシなどがある。

古代ローマ以降ヨーロッパで蝋板に字を刻むのに使われ、これが本来のスタイラスである。他に、古代メソポタミアクレタでは粘土板南アジア東南アジアでは貝葉が使われた。日本にも、角筆と呼ばれる、などに字を刻む同様の筆記具があった。

謄写版原紙(蝋原紙)に刻むものは、鉄筆と訳すことが多い。

エングレービングなどの版画にも使われるが、これはビュラン (burin) と呼ぶことが多い。

[編集] ポインティングデバイス

左からPalmPilot Professional、Fossil Wrist PDA、Nokia 770、Audiovox XV6600、HP Jornada 520、Sharp Zaurus 5500、Fujitsu Lifebook P-1032

ポインティングデバイスのスタイラスは、携帯情報端末等のタッチパネル内蔵機器に付属されているもので、比較的柔らかい合成樹脂の先端を持つ。形状はペンなどの筆記用具に近いが、ペンなどとは違って、インクを出すなどして筆跡を上に残す機構が先端に無い。

タッチパネルでも、小型軽量をもって実用的とする携帯情報端末に在っては、シート状の透明電極を樹脂上にプリントしてある有接点式のマトリクススイッチを採用して、軽量・省電力化している。しかしこの方式では、透明電極を組み込んだシートが画面上に張り付くため、このシートに細かい傷がつくと出力された映像が見辛くなる。

これを防ぐには、シートに傷がつかないようにする必要がある。しかし、シートが傷付きにくくなるよう剛性を持たせると、タッチパネルの動作精度を落とす結果になりやすい。このため一定の柔軟性を持たせつつ、表面には傷が付きにくくなるよう、一定の剛性を持たせるという矛盾が発生するため、パネル側の改良には限界がある。

表面を特殊な樹脂で覆うハードコートと呼ばれる加工により強化する方法もあるが、いずれも樹脂であるため金属やガラスなどの鋭い先端などで引っ掻くと細かい傷が付くおそれがある。このため使用する器具がスタイラスである。スタイラスの代用品として、キャップをしたままの筆記用具や、適当な先端を持つ器具(爪楊枝)・更には尖らせた等も利用できるが、専用に設計されたスタイラスとは違いパネルが傷つくおそれもあるので、それら代用品の利用は推奨されない。

[編集] 構造

スタイラスの先端は、樹脂の中でも特に柔らかい塩化ビニル樹脂などである。持ち手の部分は、金属製であったりプラスチック製であったりと様々である。また使用する携帯情報端末の機種によっては、様々な素材で作られたスタイラスを、ユーザーの趣味で選ぶ事が出来るように、様々な製品が販売されている。

一般的に携帯情報端末は、アイコンを選択するなどの基本動作は指で行えるが、文字の入力などにおいては、細かい操作を要求されるため、このスタイラスを利用する様式である。このためスタイラスは携帯情報端末を操作する上ではほぼ不可欠であり、携帯情報端末本体と一緒に所持するのが望ましい。結果的にスタイラスは携帯情報端末側面の溝などに取り付けて、一緒に携帯できるようになっているのがほとんどで、この携帯情報端末側の溝に納まるサイズ・形状をしている必要がある。

また携帯情報端末を使用中、誤動作により稀にユーザーの操作を受け付けない状況が発生するが、この「暴走」を止めるため、携帯情報端末にはリセットスイッチが設けられていることが多い。これらは誤操作を防ぐため、一般的に先端の鋭い器具でしか押せないようになっているが、スタイラスの中には、このリセットスイッチを操作するための機構が内蔵されている物がある。

[編集] ペンとの兼用

筆記用具の機能を持つ物も登場、またはペン先を交換する事で、一般的なボールペンをスタイラスとして利用できる製品も登場している。特に筆記用具兼用の物では、ペンとして利用する時はキャップを外して、スタイラスとして利用する時はキャップをしたまま操作するという物である。特にこれらはスタイラスとして利用する事を前提としているため、前出の代用品使用に伴う問題が発生しにくい。

[編集] その他のスタイラス

レコードの原盤に溝を刻む刃物をスタイラスと呼ぶことがある。初期のレコードは蝋管を使っており、それに溝を刻むのはまさにスタイラスと同じだった。再生用のレコード針も同様にスタイラスと呼ぶことがある。

そのほか、紙などへのエンボスカーボン紙による転写、粘土など柔らかい素材での彫塑などに使われる。

インクなどをつけて細い線を書くこともある。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年2月27日 (金) 01:52 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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