ストロマトライト

ストロマトライトの最新ニュースをまとめて検索!

こぶのように見える先カンブリア代のストロマトライトの化石 Siyeh層中にあるものを撮影。米国モンタナ州グレイシャー国立公園

ストロマトライト(Stromatolite)は、藍藻類(らんそうるい・シアノバクテリアとも)の死骸と粒などによって作られる状の構造をもつ岩石のことである。特に、内部の断面が層状になっているものを指す。

化石となったストロマトライトは世界各地で発見されるが、現生のものはオーストラリアシャーク湾(ハメリンプール)やセティス湖など、ごくわずかな水域のみで発見される。

目次

[編集] 概要

ストロマトライトは藍藻類と堆積物が何層にも積み重なって形成される。

  1. 藍藻類がの表面に定着し、日中に光合成を行う。
  2. 夜間の休止期には泥などの堆積物を粘液固定する。
  3. 藍藻類は呼吸するために上部へ分裂し、翌日には再び光合成を始める。

この繰り返しで、ストロマトライトは徐々にドーム型に成長していく。成長速度は非常に遅く、1年に数mm程度しか成長しない。

[編集] 分布

オーストラリア・シャーク湾のストロマトライト

藍藻類は原始的な細菌で、過酷な環境でも生息できる。ストロマトライトは海水域・淡水域の両方、地球上のあらゆるところにあった。また、最古のものは約35億年前といわれたが、これは今では否定されている。確かなストロマトライトでもっとも古いものは約27億年前のものである。

先カンブリア時代には世界各地に存在し、地球に大量の酸素を提供したとされる。しかし先カンブリア時代末期(6億-8億年前)に、その数は大きく減少した。理由としては、ストロマトライトを餌にする生物が出現したためと考えられている。

ストロマトライトが現生するオーストラリアシャーク湾メキシコのクアトロシエネガスは、砂漠に囲まれた閉鎖的な海域である。水の蒸発が激しく潮流が緩いため、外海の海水よりも塩分濃度が高い区域が存在し、そこの海岸部にストロマトライトが並んでいる。塩分濃度が高いため藍藻類の捕食者となる貝類甲殻類のみならず、他の生物もほとんど生息できない。よってストロマトライトは現在まで残り、成長を続けている。

[編集] 研究

西オーストラリア州・セティス湖(Lake Thetis)のストロマトライト

古くからこの岩石の存在は知られていたが、1883年にJ.ホールがそれを「クリプトゾーン」(Cryptozoon)と名付けた。しかし当時は、これらが生物によりつくられたものかどうかは不明だった。その後、似たような構造は「エオゾーン」や「コレニア」と呼ばれた。

1908年にはE.カルコウスキーが縞状炭酸塩岩を、ギリシア語のstroma(bed cover)とlith(rock)からストロマトライト(Stromatolite)と名付けた。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、このような縞状の岩石が様々な呼び方で呼ばれたが、カルコウスキーはそれらをまとめてストロマトライトと呼ぶようにした。この頃、これらの岩石は藍藻類によって形成された化石だと言う学者も現れたが、ストロマトライトは淡水域・海水域の両方で形成されたとは考えられていなかった。

1960年ごろになると、オーストラリア西海岸のシャーク湾(ハメリンプール)で現生のストロマトライトが発見された。だがこの発見は、現生ストロマトライトと化石ストロマトライトを区分するかどうかということで、ストロマトライトについての定義をあいまいなものにした。その後、ストロマトライトについての研究は大きく前進し、多くの研究成果が出た。しかし、ストロマトライトについては未解明な部分もあり、今後それについての解釈が変わる可能性も否定できない。

なお、ストロマトライトの断面にある縞模様から、当時の一日の長さが推測できる。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年10月31日 (土) 01:35 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ストロマトライト】変更履歴

ご利用上の注意