セリアック病
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セリアック病またはシリアック病(Coeliac disease、Celiac diseaseとも綴る)とは、小麦や大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患。
小腸内の上皮細胞には絨毛・微絨毛と呼ばれる小突起が存在して栄養の吸収を行なっている。セリアック病の患者がグルテンを含有する食物などを摂取すると、ヒトの消化酵素では分解できないグルテン分子の一部が小腸上皮組織内にペプチド鎖のまま取り込まれ、これに対する免疫反応がきっかけとなって自己の免疫系が小腸の上皮組織を攻撃して炎症を起こし、これによって絨毛などを損傷し、また上皮細胞そのものの破壊にまで至ってしまう。この結果、小腸から栄養を吸収出来なくなり、食事の量などに関らず栄養失調の状態に陥る。
この疾患は他にグルテン性腸症、またはセリアックスプルー(Celiac sprue)とも呼ばれる。英語では他にもグルテン拒否症、非熱帯性腸症、グルテン過敏性腸症など様々な別名がある。coeliacという単語はギリシャ語のκοιλιακος(koiliakos, 腹部の) に由来しており、古代ギリシャにて本疾患を記述したとされる Aretaeus of Cappadociaの著作の翻訳に基づき、19世紀に導入された[1]。
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[編集] 原因
患者の近親者にセリアック病患者が見られる事から遺伝的要因が大きいとされているが、外科手術・妊娠と出産・ウイルス感染・または激しいストレスなどが引き金となって発病する場合もあるとされる。
[編集] 症状
セリアック病の症状は他の病気(過敏性腸症候群、鉄欠乏性貧血、クローン病、憩室炎、慢性疲労症候群など)と似ている。
- ガス
- 腹部膨満感と痛み
- 慢性の下痢
- 悪臭を放つ便(脂肪便)
- 体重の急激な減少や増加
- 顔面蒼白
- 貧血(赤血球数の低下)
- 骨あるいは関節の痛み
- 骨粗鬆症
- 筋肉の痙攣
- 疲労感
- てんかん症状
- 脚部のしびれ感
- 口腔内の痛み
- 痛みとかゆみを伴う湿疹
- 歯の変色あるいはエナメル質の欠損
- 無月経
- 成長の遅れ(子供の場合)
[編集] 治療方法
大部分の患者はグルテンを含まない(グルテンフリー)食品を摂る事で症状悪化を防ぎ、小腸の機能を回復する事が出来るが、市販の食品にはグルテンを含んだ物が多い事から、栄養士の助言を受けたり回避すべき食品のリストアップをおこなう必要がある。現時点では完治させる方法が無い為に、グルテンフリーの食生活は生涯続けなければならない。
なお、グルテンはビタミン剤などの他に食品とは全く関係ないものに含まれている場合もあるので注意が必要。
[編集] 脚注
- ^ Adams F, translator (1856). “On The Cœliac Affection”, The extant works of Aretaeus, The Cappadocian. London: Sydenham Society. 2006-09-04 閲覧。 Google Books entryも参照のこと
[編集] 外部リンク
- NDDIC: Celiac Disease(米国立消化器系疾患情報センターセリアック病の項)
- 信州大学第二内科(日本におけるセリアック病研究の現状を配信)
- セリアック病(日本における現状を配信)(日本セリアック病研究会・信州大学第二内科)
最終更新 2009年12月5日 (土) 02:42 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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