ティートリー
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ティートリー(英: Tea tree、学名:Melaleuca alternifolia)は、フトモモ科のオーストラリア原産の植物。7メートルほどまで成長し、強い香を放つ常緑樹。ティートゥリー、ティーツリーともいう。直訳をすると、”お茶の木”となる。
オーストラリア原産で有名なユーカリと同じフトモモ科であり、先住民族のアボリジニの間では何千年もの間、この葉を砕いてケガや皮膚の治療などに使われてきた。1920~1930年代には各国で研究が行われたが、合成薬品が登場してから注目を奪われた。その後、伝統医学への関心の高まりと、副作用が少ないという特徴から近代的な医療からも注目が再燃した。
アロマテラピーでは、殺菌や精神安定作用があるとされ、花粉症に利く香りとして注目を集めている。鼻炎がひどくて眠れないときは、寝室にアロマポットでティートリーを焚く。すぐには効果が現れにくいが、およそ3日目には、症状が和らぐとされている。ただし人によって症状も効果も異なるということは認識しておく必要がある。
この木から取れるオイルは、0.5%から1%未満の濃度に希釈した場合でも、幅広い種類の細菌や真菌に対して強い殺菌力がみられ、タンパク質に直接はたらくため耐性菌も発生しにくい[1]。
アロマテラピーとしてエッセンシャルオイルを用いたり、石鹸や洗浄剤へ配合し幅広く使われている。フケを防止するためのティーツリーが配合されたシャンプーがある。歯周病、消毒、傷、火傷、カンジダ、白癬など菌が原因とされる疾患の殺菌を目的として全身に広く用いられる。有用な常在菌は殺菌されないため、安全だとされる。防臭効果もある。火傷や関節痛の痛みを軽減する。咳や風邪の場合に2滴ほど紅茶などに垂らし飲用して利用される[2]。液状ではなく香りの状態で、院内感染の原因であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を殺菌する[2]。
口腔内のすぐれた殺菌作用や口臭予防作用があり、入れ歯の殺菌剤としても有効であった[3]。ヒトから採取した歯垢にティートリーを混ぜティートリーを除いてから培養し10種の菌を観察した結果、ティートリー1%濃度の液では99.9%が殺菌され、原液では全く菌の発育が観察されなかった[4]。口腔細菌の発育を抑制し、歯垢形成を抑制する[5]。ティートリーを配合した歯磨き剤や洗口剤がある。
水虫、魚の目、タコなどの足の症状60例に対し、38例が顕著な効果、20例に良好な効果があった[6]。にきび、口腔のカンジダ、皮膚のカンジダ、皮膚炎・湿疹、ヘルペス、爪・股・足の白癬に用いられ、被験者50名のうち1名を除き、症状の完治か顕著な効果があった[7]。また、医薬品よりも副作用も少なかった。
膣の感染症に有効であった[8]。
[編集] 脚注
- ^ 甲田雅一・本間 請子ら「ティートリーの抗菌作用」『日本アロマセラピー学会誌』Vol.4, No.1 (2005)pp.22~27
- ^ い ろ 今西二郎「メディカル・アロマセラピー」『日本補完代替医療学会誌』Vol.1 No. 1(2004年)、pp.53-61
- ^ 千葉栄一・新谷明喜『オーラルケアのためのアロマサイエンス』ISBN 9784894791237
- ^ 中澤太・中條和子・星野悦郎「ヒト歯垢におけるTea Tree Oilの殺菌作用」Journal of oral biosciencesVol.46, No.5(20040901) p.486
- ^ 加藤哲男・高橋尚子ら「口腔保健への天然物利用」『日本歯科医学会誌』No.25 (20060331) pp.82-86
- ^ M Walker, Clinical investigation of Australian Melaleuca alternifolia oil for a variety of common foot , Current podiatry (april 1972)
- ^ A SHEMESH, WL MAYO. Tea tree oil--natural antiseptic and fungicide - International Journal of Alternative and Complementary (dec 1991) ,p12
- ^ Blackwell "Tea tree oil and anaerobic (bacterial) vaginosis." Lancet. 1991 Feb 2;337(8736):300. PMID 1671134
[編集] 参考文献
- スーザン・ドゥルーリー『Tea Tree Oil―女性を輝かせる伝説の精油』 バーグ文子訳、BABジャパン出版局、2006年。ISBN 978-4862201614
- ジュリア・ローレス 『ティートリー油 精油の科学と使用法シリーズ (3)』川口 健夫、川口 香世子、フレグランスジャーナル社、1998年。ISBN 978-4938344931
最終更新 2009年10月24日 (土) 07:45 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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