テングノムギメシ
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テングノムギメシ(天狗の麦飯)とは日本の中部地方の火山地帯に産生し、戸隠山、黒姫山、浅間山など比較的高地に分布している微生物の塊である。色や形はさまざまであるが、大きさは0.1mmから1cmぐらいの小さな粒状で、弾力があり、乾燥すると味噌の塊のように見える。長者味噌、謙信味噌とも呼ばれ、古くは飯砂(いいずな)とも呼ばれ、「飯縄山(飯綱山)」の名称はこれに由来する。「桃の木から分泌される樹脂を少し堅くしたもの」を想像するとよい、と小林義雄は記している。
山間部の草地で、地下に層をなして見つかる。深さは地下数センチから数十センチに渡って分布し、場所によっては地上に露出し、深いところでは2mにも達する。長野県小諸市では産出地が国指定天然記念物に指定されている。当地では古くからテングノムギメシを修験者が食用にしていたと言い伝えられ、産地一帯は通称「味噌塚」と呼ばれている。特に味はしないらしいが食中毒や感染症、胃腸障害を起こすなど食べて有害であるとの話もなく、一応食用可能であるらしい。自生地としては他に群馬県嬬恋村があり、クイズ日本人の質問で取上げた時はここのテングノムギメシを採取、撮影していた。
明治の半ばより多くの生物学者の目を引き、大野直枝、川村多実二、ハンス・モーリッシュなど、多くの研究者がこれに係わっている。その結果によると、藍藻類、細菌類、古細菌類、糸状菌などがそこから見いだされており、その正体は菌類・藻類の複合体といわれている。また、中村浩氏によると、Methanococcus、Methanobacillus(現在は無効名)といったメタン菌と、Gloeocapsa、Gloeotheceなどの藍藻の共生体という。しかし、なぜこの地域にだけ産するのか、なぜ地下から出るのか、なぜ腐敗しないかなど謎の部分が多い。
[編集] 参考文献
- 小林義雄 著, 『菌類の世界』, 1975, 講談社、ブルーバックス, ISBN 9784061178700
- 椿啓介 著, 『カビの不思議』, 1995, 筑摩書房, ISBN 9784480041876
- 井上勲 『藻類30億年の自然史(第2版) - 藻類から見る生物進化・地球・環境』 東海大学出版会、2007年。ISBN 978-4-486-01777-6。
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月27日 (金) 09:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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