デジタルアニメ

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デジタルアニメはコンピュータ上で動画のデータを作成したアニメーション。これに対して、コンピュータを用いない旧来の手法はセルアニメと呼ばれる。

目次

[編集] 概説

セルアニメに比べてセルを何枚も重ねることによる明るさの減少が無いこと、コンピュータによるデジタル画像処理を使うので特殊効果を簡単にかけられるという利点があり、また、色塗りの訂正が簡単で塗料の乾燥を待つ必要が無いため量産が効き易く近年のテレビアニメの本数増加に果たした役割は大きいと言われている。また、レイヤーやマスクの追加がセルアニメより容易であることを利用して色塗りにグラデーションを用いるなど旧来手法ではほぼ不可能であった手法が実現化されている。

初期のデジタルアニメは家庭用テレビの特性に合わなかったため明るすぎることや発色に違和感があると言われていたが、最近は改善されてセルアニメを凌ぐ美しさを持つ作品も見られる。

デジタル化には大きく分けて画面に表示するオブジェクトそのもののデジタル化と効果のデジタル化がある。前者はポリゴンで描写された3Dオブジェクトがデジタル技術の象徴として分かりやすい。2Dのオブジェクトは基本的にセルアニメと根幹は同じである。後者は、フォグに代表される、作った画面そのものへの追加であり、一部の実写作品においても使用されている技術である。現在、マルチコアPCなどの高性能PC普及とともによりダイナミックな表現が低予算で行えるようになっている。

[編集] 日本における歴史

1970年代前半、経営的に落ち込んでいた東映動画(現:東映アニメーション)では再建策の一つとしてアニメ制作工程へのコンピュータ導入が検討され、1974年の社内研究会立ち上げを経て1977年に技術委員会プロジェクトが発足している[1]。東映動画ではIBMと提携し、デジタル化について検討を重ねたが、1985年にシミュレーションを行った結果、テレビシリーズ1話あたり3,800万円(ハードウェア・ソフトウェアの費用のみ)という莫大なものとなることが判明し断念している[2]

一方、金子満が設立した日本で最初の商業CGスタジオJCGL(ジャパン・コンピューター・グラフィックス・ラボ)では1983年にテレビシリーズとしては世界初のデジタルアニメ『子鹿物語』を制作するも、当時のコンピュータの性能では生産性が低く結局セルアニメによる制作に移行している[3]

本格的にアニメ制作のデジタル化が進められるのは1990年代に入ってからである。

1996年、東映動画はセルシスが開発したアニメ制作ツール『RETAS! Pro』を導入し20%の経費節減に成功した[4]1997年にはスタジオジブリがスケジュールに間に合わせるために『もののけ姫』の一部の彩色・撮影をデジタル化したことがメイキングにて明かされている。1998年にはGONZO制作のOVAシリーズ『青の6号』がリリース開始、OVAとしては世界初のフルデジタルアニメとして宣伝された。また、この作品は当時まだ珍しかった3DCGを多用したことでも注目された。1999年7月公開『ホーホケキョ となりの山田くん』は、スタジオジブリとして初めてのフルデジタル作品となった。

これらの動きと同時多発的に各社でアニメ制作のデジタル化は推し進められ、日本では1997年-1999年の2年程度を中心にデジタルアニメ制作に移行していった。

テレビアニメとしてのデジタルアニメのはしりとしては、1997年の『ドクタースランプ』、1998年の『serial experiments lain[5]などが挙げられる。また、2000年には日本アニメーション初となるフルデジタルアニメ、2000年『ドキドキ♡伝説 魔法陣グルグル』が放映される

[編集] 制作中にデジタルに移行したアニメ

[編集] 脚注

  1. ^ 増田弘道 (2007-12-12). "『アニメビジネスがわかる』解説53". アニメビジネスがわかる. 2008-08-21 閲覧。
  2. ^ 増田弘道 (2007-12-14). "『アニメビジネスがわかる』解説54". アニメビジネスがわかる. 2008-08-21 閲覧。
  3. ^ 増田弘道 (2007-12-15). "『アニメビジネスがわかる』解説55". アニメビジネスがわかる. 2008-08-21 閲覧。
  4. ^ 増田弘道 (2007-12-16). "『アニメビジネスがわかる』解説56". アニメビジネスがわかる. 2008-08-21 閲覧。
  5. ^ ただしこの作品は一部セル画になっていたり、実写をそのまま使ったりと一口にデジタルアニメとは言えないものとなっている。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月28日 (土) 13:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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