デュランダル (競走馬)

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デュランダル
英字表記 Durandal
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1999年5月25日
サンデーサイレンス
サワヤカプリンセス
生国 日本北海道千歳市
生産 社台ファーム
馬主 吉田照哉
調教師 坂口正大栗東
競走成績
生涯成績 18戦8勝2着4回
(うち海外1戦0勝)
獲得賞金 5億943万200円
(うち海外619万8200円)
  

デュランダル(英語表記:Durandal、香港表記:多旺達)は、日本競走馬種牡馬である。大外から伸びてくる豪快な末脚を武器とし、世代交代の激しい短距離界において約3年にわたりトップに君臨し続けた。2003年2004年と2年連続で中央競馬の最優秀短距離馬に選出。競走馬名の由来は、中世叙事詩ローランの歌』の中で主人公英雄ローランが使う聖剣の名デュランダル。全兄に中日スポーツ賞4歳ステークス優勝馬サイキョウサンデーがいる。 サンデーサイレンス×ノーザンテースト牝馬による配合の初のGI馬である。

目次

[編集] 経歴

[編集] 競走馬時代

母と兄姉はいずれも短距離戦を中心に活躍し、デビュー前から短距離路線での活躍が期待されていた。2001年12月に競走馬としてデビュー。1番人気(単勝1.4倍)に応えて優勝した。その後脚部不安(骨瘤)を発症する兆候を見せたため休養がとられ、翌2002年8月に復帰(結果は2着)。その後条件戦を3連勝した。その後は重賞では力が及ばなかったものの2003年1月にオープン特別のニューイヤーステークスを優勝した。

同年3月中山記念で9着に敗れた後休養に入り、9月セントウルステークスで復帰。出走馬中最速の上がりをみせ3着になった。この後調教師の坂口はオープン特別のポートアイランドステークスに出走させる計画を立てていたが、セントウルステークスで騎乗した池添謙一の進言を受けてGIスプリンターズステークスへの出走を決定した。レースでは最後方からレースを進め、直線でビリーヴをハナ差(約15cm)交わして優勝[1]。重賞初制覇およびGI初制覇を達成した。レース後、陣営は前年10着に敗れたマイルチャンピオンシップへの出走を決定。調教師の坂口曰く、馬の実力と1600mという距離への不安を抱えての出走であったが、このレースでも後方から直線で一気に他馬を差し切って優勝した。スプリンターズステークス、マイルチャンピオンシップの連勝が評価され、デュランダルは2003年のJRA賞最優秀短距離馬に選出された。

2004年、デュランダルは裂蹄を発症[2]し、ステップレースを経ることなくのGI高松宮記念に出走。初の左回りコースや休養明けという不安材料がありながらも1番人気に支持された。レースでは後方から直線追い込むも、サニングデールにクビ差及ばず2着に敗れた。レース後陣営は安田記念出走を目指したがレース1か月前に裂蹄を発症し、出走は断念された。

秋に入り、高松宮記念以来約6か月のブランクを経てスプリンターズステークスに出走。レース当日の馬場状態は追い込み馬に不利とされる重馬場となり、デュランダルは最後方から出走馬中最速の上がりを見せたものの逃げたカルストンライトオを交わすことができず、2着に敗れた。続いてマイルチャンピオンシップに出走。後方待機から出走馬中唯一33秒台の上がりを繰り出して優勝し、同レース連覇を達成した。この後デュランダルは香港沙田競馬場で行われた香港マイルに招待され出走したが、5着に敗れた。なおこのレースでは、レース当日に主催者が大量の水を馬場に散布する行動をとったため、デュランダルに極めて不利な馬場状態が形成された[3]。この年、デュランダルは短距離GIでの安定した成績が評価され、2年連続でJRA賞最優秀短距離馬に選出された。

2005年、デュランダルは馬にとって致命的な疾病の一つである蹄葉炎を発症。競走生活の続行は不可能とされたが懸命の治療の結果、10月のスプリンターズステークスで復帰。レースでは後方待機から生涯最速の上がり32秒7の末脚を繰り出したが、サイレントウィットネスに及ばずの2着に敗れた。その後史上初のJRA主催の同一GI3連覇をかけてマイルチャンピオンシップに出走。、圧倒的一番人気に推されたが、出走馬中最速の上がりを記録したもののハットトリックの8着に敗れた。このレースを最後に競走馬を引退し、社台スタリオンステーションにて種牡馬となった。(初年度の種付け料は250万円)

[編集] 競走成績

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手
距離(馬場) タイム
(上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2001 12. 8 阪神 2歳新馬 12 8 13 1.4(1人) 1着 武豊 54 芝1200m(良) 1.10.2(34.7) -0.2 (ホクセツクィーン)
2002 8. 10 小倉 有田特別 11 7 8 4.7(2人) 2着 福永祐一 54 芝1200m(良) 1.08.7(34.8) 0.3 マンデームスメ
8. 25 小倉 筑紫特別 9 5 5 1.5(1人) 1着 河内洋 54 芝1200m(良) 1.08.9(34.9) -0.3 (ワンダージョリー)
9. 22 阪神 ムーンライトH 12 6 5 1.4(1人) 1着 武豊 55 芝1600m(良) 1.35.4(33.6) 0.0 (ビルアンドクー)
10. 27 中山 白秋S 14 3 4 1.7(1人) 1着 武豊 55 芝1200m(良) 1.07.8(33.3) 0.0 キーンランドスワン
11. 7 京都 マイルCS GI 18 4 7 19.5(7人) 10着 四位洋文 56 芝1600m(良) 1.33.3(34.1) 0.5 トウカイポイント
12. 14 中山 ディセンバーS OP 10 8 7 6.7(3人) 4着 蛯名正義 55 芝1800m(良) 1.47.5(34.8) 0.7 ローエングリン
2003 1. 18 中山 ニューイヤーS OP 11 1 1 2.0(1人) 1着 蛯名正義 54 芝1600m(良) 1.33.1(34.3) -0.1 (カオリジョバンニ)
3. 2 中山 中山記念 GII 12 8 12 12.8(5人) 9着 柴田善臣 57 芝1800m(重) 1.50.2(37.3) 2.6 ローエングリン
9. 14 阪神 セントウルS GIII 13 7 10 15.8(4人) 3着 池添謙一 56 芝1200m(良) 1.08.0(33.3) 0.2 テンシノキセキ
10. 5 中山 スプリンターズS GI 15 5 8 8.1(5人) 1着 池添謙一 57 芝1200m(良) 1.08.0(33.1) 0.0 ビリーヴ
11. 23 京都 マイルCS GI 18 6 11 8.1(5人) 1着 池添謙一 57 芝1600m(良) 1.33.3(33.5) -0.1 ファインモーション
2004 3. 28 中京 高松宮記念 GI 18 4 8 3.6(1人) 2着 池添謙一 57 芝1200m(良) 1.07.9(33.6) 0.0 サニングデール
10. 3 中山 スプリンターズS GI 16 1 1 4.6(2人) 2着 池添謙一 57 芝1200m(不) 1.10.6(35.8) 0.7 カルストンライトオ
11. 21 京都 マイルCS GI 16 4 7 2.7(1人) 1着 池添謙一 57 芝1600m(良) 1.33.0(33.7) -0.3 ダンスインザムード
12. 11 沙田 香港マイル G1 14 10 - (1人) 5着 池添謙一 57 芝1600m(良) 1.34.8(不明) 0.2 Firebreak
2005 10. 2 中山 スプリンターズS GI 16 2 4 3.8(2人) 2着 池添謙一 57 芝1200m(良) 1.07.5(32.7) 0.2 サイレントウィットネス
11. 20 京都 マイルCS GI 17 7 14 1.5(1人) 8着 池添謙一 57 芝1600m(良) 1.32.5(33.2) 0.4 ハットトリック

[編集] 種牡馬時代

2006年から、社台スタリオンステーションにて供用を開始し、初年度には171頭の種付けを行った。2009年には初年度産駒が競走馬デビュー。その1頭であるジュエルオブナイルが重賞初勝利を挙げた。

2007年には種付け頭数が70頭前後に落ち込んだが、初年度の2007年産駒の評判がよく、同年のセレクトセールに15頭上場され、13頭が落札されるという優秀な成績を挙げている。最高価格はフランスのG2・アスタルテ賞勝ち馬ミスベルベールを母に持つ牡馬で、7,000万円にて(株)ダノックスが落札している。他にも母ウエスタンワールドの牡馬が6,100万円、母デローベの牡馬が5,000万円で落札された[4]2008年には産駒のデビューを待たず再び種付け頭数が増加し、200頭を超える種付けをこなしている。

[編集] 主な産駒

[編集] エピソード

  • デュランダルは非常に気性が荒く、ゲート内で落ち着きを保てずスタートが上手く切れない傾向があった。3歳時に騎乗した武豊が調教師の坂口に「この馬は後ろから行って大外を回った方が走る」と進言したこともあり、以降大外を回って追い込むレーススタイルが定着した。
  • デュランダルは生まれつき蹄が弱く[5]、装蹄にはエクイロックスと呼ばれる樹脂で蹄を覆ってから、釘を使わずに蹄鉄を装着する技法が採用された。同様の技法を用いて装蹄がなされた競走馬にはディープインパクトなどがいる。

[編集] 血統表

デュランダル血統 サンデーサイレンス系(ヘイルトゥリーズン系)/(Almahmoud 4×5=9.38%、Lady Angela 5×4=9.38%))

* サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason
1958 黒鹿毛
Turn-to
Nothirdchance
Cosmah
1953 鹿毛
Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding
1963 栗毛
Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower
1964 鹿毛
Montparnasse
Edelweiss

サワヤカプリンセス
1986 栗毛
* ノーザンテースト
Northen Taste
1971 栗毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
* スコッチプリンセス
Scotch Princess
1970 栗毛
Creme Dela Creme Olympia
Judy Rullah
Meadow Saffron High Perch
Meadow Music F-No.11-f

[編集] 血統背景

サンデーサイレンスにノーザンテーストを父に持つ牝馬を掛け合わせるという配合は、JRAに登録された競走馬だけでも186頭いるように、数多く試みられてきたが、GIを勝つ産駒がなかなか出現せず、この配合の馬で初めてGIを勝ったのが本馬である。長らくタブー扱いされてきたサンデーサイレンス×ノーザンテースト配合だったが、これを契機にダイワメジャーアドマイヤマックスエアメサイアとデュランダルが初GI制覇した翌年の2004年、更に2005年の2年間だけで他に3頭のGIウイナーが出た。

[編集] 脚注

  1. ^ なお、直線最後方からスプリンターズステークスを優勝したのはデュランダルのみである。
  2. ^ デュランダルのは薄く、表層部に亀裂を生じやすい構造をしていた。調教師の坂口曰く、これはデュランダルの近親馬に共通する傾向であった。
  3. ^ 騎乗した池添は、同年のスプリンターズステークスの時よりも悪い馬場状態だったとしている。
  4. ^ 2007年セレクトセール結果による。金額は税抜き価格。
  5. ^ 調教師の坂口曰く、栗毛で蹄の白い近親馬にも同様の傾向があった。

[編集] 参考文献


最終更新 2009年12月8日 (火) 05:27 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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